国際情勢の分析と予測

地政学・歴史・地理・経済などの切り口から国際情勢を分析・予測。シャンティ・フーラによる記事の引用・転載は禁止。

普天間移設問題や東アジア共同体を巡る日米対立の真相は?

2009年10月27日 | 米国
●米国の怒りに右往左往する日本外交 2009/10/26  朝鮮日報

米軍基地移転問題でもあたふた
 「政権交代が実現した。日米同盟が新政権の外交政策の基軸だ」。鳩山由紀夫首相は24日、タイで行われた東南アジア諸国連合(ASEAN)プラス3(韓中日)首脳会談での発言を、このように始めた。日本経済新聞は「アジアの首脳たちの前で最初に日米同盟に言及したのは異例だ」と評した。「(日本が)米国にあまりにも依存してきた」という、今月10日の韓中日首脳会談での発言と比較すると、半月で一変したことになる。同紙は「首相の目の前に(アジアの首脳ではなく)米国がいたのは間違いない」と皮肉った。


 「怒れる」米国の前に日本が揺れている。岡田克也外相は23日、両国の争点の中核である在沖縄米海兵隊基地の移転について、「(沖縄県外に移転するのは)考えられない状況」と述べた。米国と自民党政権が既に合意した「沖縄県内移転」の約束を履行するという意味だ。「沖縄県外移転」を明示した選挙公約を破る、ということになる。そのため、民主党と連立政権を組んでいる「左派政党」の社民党が反発している。


 与党内で波紋が広がると、岡田発言は1日で「なかったこと」となり、一段落ついた。鳩山首相は24日、「外相がどう考えているのか分からないが、沖縄県外移転を含め、さまざまな案を検討している。ただし、オバマ大統領の訪日(11月12日)に合わせて急いで決定することはしない」と述べた。米軍基地の沖縄県内移転は、実際、外務省や防衛省など担当省庁すべてが「仕方がない」と認めている事案だ。しかし、連立与党である社民党の政治的反発でさえ処理できず、結論を先延ばしにしているわけだ。


 鳩山首相の「政治的理想」である東アジア共同体問題も、アジアの理解を得る前に、米国の気分を害する方向へと展開している。鳩山首相は政権発足初期に、「米国のない共同体は考えられない」との意向を何度か表明している。野党時代に行った米国中心の経済秩序に対する容赦ない批判が日米関係に影を落とすのを意識した発言だった。しかし、岡田外相は今月7日、外国特派員協会での講演で、東アジア共同体の対象国家に言及した際、米国を除外した。すると、鳩山首相は24日、米国を排除する意思はない、と再度方向修正するに至った。
http://www.chosunonline.com/news/20091026000031






【私のコメント】
普天間移設問題や東アジア共同体への米国の参加の可否を巡る日米間の対立が先鋭化している。これは、米国が現状のまだ弱体化していない状態を前提としているのに対して、日本は米国が弱体化しドルが暴落し米軍がユーラシア大陸から撤退した後の状態を前提としている事が原因であり、時間の経過と共に米国が弱体化することで自然と解決されるだろうと予想している。

米国は1990年代にバブル景気を謳歌した。しかし、バブルの後には大不況が待ちかまえていることは賢明な人なら理解していたはずである。また、911後のアフガニスタン攻撃、イラク攻撃では送り込まれる兵士数がわざと少なく設定され、より多くの兵士を送るべきと主張した高官は更迭された。更に、イラク占領ではバース党関係者を現地政府から追放したため治安維持に難渋している。これは、わざと戦争で負けようとしているとしか考えられないのだ。このような米国の軍事的・経済的敗北は、米国支配階層が意図したものであると思われる。その目的は何だろうか?やはり、「イスラエルによる米国支配」から脱却することが目的としか考えられない。


「しかしながら、米軍の指導者達には世界戦争でイスラエルを支持する以外の選択枝は許されていない。彼らがイスラエルを支持しないという失敗を起こせば、イスラエルのモサドが埋め込んだ核爆弾によって多くの米国の都市や重要な港湾が直ちに灰燼と化するからだ。 米軍の指導者の多くにとって、これはロシアや中国の計画的な行動よりもより”現実的”な脅威である。米軍の分析官の中には、ロシアや中国の行動が米国との核の対決に発展することはあり得ないと考えるものも存在する。」

これまで何度も述べてきたが、上記の文章はロシア系の情報サイトであるwhatdoesitmean.comに掲載されていたものであり、これが真実と仮定すると、米国の行動は合理的に説明できる。米国はイスラエルによる支配から脱却するために、自国を一度破綻させようとしているのだ。米国・イスラエルの支配階層の多くがユダヤ系であることを考えると、これはユダヤ人集団の中の内部抗争という見方もできるだろう。米国としては、イスラエルを滅亡させるのに十分な、大きな経済的・軍事的衝撃を作り出す必要があるのであり、ソフトランディングではなくハードランディングが予定されている筈である。米国がイスラエルを支援する能力がなくなる程の経済的破局というと、ドルの基軸通貨制の崩壊、ドルの大幅下落、米国債の債務不履行又は大幅な売れ残りによる米国軍事費の劇的縮小は必須だろう。そして、それはユーラシア大陸からの米軍の引き上げをもたらすことになると予想される。

このような予想を前提とすると、現在の日米間の対立は単なる演出であるとしか思えない。日米両国は既に米国弱体化後の日米安保について大筋で合意している筈である。では、何故対立を演出する必要があるのか?その答えは、米国の弱体化によって滅亡するであろうイスラエルや韓国を油断させておくため、ではないかというのが私の予想である。イスラエルの滅亡は当然として、韓国も米軍が撤退すると致命的な危機に陥ることになる。歴史問題と領土問題、国民感情から考えて日本に事大することはできず、中国への事大を選択する他はないだろう。しかし、中国は内心では韓国を仮想敵国と認識しており、北朝鮮を支援し核武装させて北による半島統一を実行させることを狙っていると思われる。これまで何度も述べてきたことだが、北朝鮮の核武装は日本を核武装させるリスクがあるにも関らず、それを中国が支援してきた(と私は想像している)ことは、中国にとって日本よりも韓国の方がより重要な仮想敵国であることを示しているのだ。また、仮に韓国が万難を排して日本への事大を実行したとしても、日本人は朝鮮半島への派兵には絶対反対であり、日本が韓国支援軍を出すことはありえないだろう。もはや韓国の滅亡は避けられない状態になっていると思われる。






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コメント (9)   この記事についてブログを書く
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9 コメント

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有り難うございます。 (ゴールデン)
2009-10-27 23:00:23
深い読みに裏付けられた分析、本当に素晴らしいです。

言葉にならないほどです!
北朝鮮包囲網 (不思議)
2009-10-28 22:28:34
オバマ大統領による核廃絶宣言(その心は削減と言っている筈)は、
欧州による返し技で、ノーベル平和賞に嵌めるという大技にでた。

結局は、人道に対する罪である「原子爆弾二種類による生体実験」
という大量虐殺、人種差別、言い訳できない邪悪な行為が、
アイゼンハワー大統領が、核攻撃が不要であるとの将軍時代の発言も、
今、白日のもとに曝されるときが近づいているということなのだろう。

アメリカ人は、今後被爆地を巡礼し、虐殺された無辜の市民の霊に
懺悔することになるのだろう。ただ、この無差別殺戮を企図したのは、
アメリカ人の一部の組織により主導され、大統領以下の上層部に
浸透した結果であるということを確認しておく必要があります。

そして、率先して「南京大虐殺」の嘘をアメリカ自身が認め、
日本国民に真摯に謝罪し、オバマ大統領の広島長崎懺悔を
直ちに実施する事が必要であるのでしょう。


「日本封じ込め」の時代?日韓併合から読み解く日米同盟 (PHP新書) (新書)
http://www.amazon.co.jp/「日本封じ込め」の時代?日韓併合から読み解く日米同盟-PHP新書-原田-武夫/dp/4569690041

実際は、こちらじゃないのかな?
全く同感です。 (OBRIEN)
2009-10-29 18:06:08
イギリス・イスラエルがアメリカを利用し、軍隊を持たせ、戦争経済の泥沼に引き込んでいるのです。この両国が無くなれば、アメリカはリンカーンの頃から夢見ていた自由の国になれるはず。アメリカに存在する帝国側と資本側の2つの勢力のうち、帝国側がかなり疲弊しています。その証拠が最近の日本の反米的な言動です。オバマは鳩山就任後、わずか一週間で鳩山と会談し、わずか2ヶ月で来日します。今までの米国従属は米国の望みではなかったということ。米国資本側の狙いは、多極化させてもっと儲ける事。そして真のアメリカ国民の狙いは一旦、破綻して通貨切り下げ。10年後に競争力のあるアメリカに再生すること。その時は、アメリカ国内で生産、雇用を維持するようになるはずです。

【ブッシュは世界の救世主だったのかもしれない-ブッシュの功績】
【アメリカの戦争の時代から中国の戦争の時代へ】
【中国経済発展を煽るアメリカの意図】

http://jfcoach.blog49.fc2.com/blog-category-7.html

Unknown (Unknown)
2009-10-29 20:40:27
自由の国ですか・・・
リンカーンが自由の国を夢見てたとは思えないけどね。
それに自由は人を堕落させると思うよ、
おもしろいね (fuji)
2009-10-29 20:55:39
韓国の三星も現代も、外資が7割近い株を保有しているということですから、何とか生かせて貰っているようです。韓国民の末端は疲弊してきており犯罪率の上昇は鰻上りですね。現在、外資が韓国民の利益をストローでチュウチュウ吸っているという状況でしょうか。
さて、中国の敵は韓国というのは的を得ていますね。高級品は日本製ですが、B級品の市場での韓国の世界シェアを奪いたいのが中国ですね。韓国とは世界的に利用価値の少ない邪魔な国だということなんです。

しかし、帰化朝鮮人の福島瑞穂が大臣になりましたが、大臣の経歴は国民は知るべきなんじゃないですかね。日本国の皆様。
敵性少数異民族の公職分布 (不思議)
2009-10-30 00:33:50
選挙管理委員会の人員構成が、民族別にどうなっているか、
これを公開させることが必要だと思いますよ。
公務員の出自(民族)を公開義務とする必要があります。

国民の権利として、議員の出自(民族)の公開は必須です。
そこで初めて、議員の政策方針の指向、根拠がわかります。
面白いけれど、あまりに希望的観測。。 (晴れ後曇り、時々パリ)
2009-10-31 23:29:38
初めまして。
面白く読ませて頂きました。

ただ、<ロシアの分析>もアナクロですし(確かにモサドの盲目的破壊活動は問題ですが)、イスラエルがアメリカ諸都市を攻撃出来る<長距離弾道ミサイル>を持っている事も<クエスチョン>だと思うのです。

アメリカは、自分達の<凋落>を先読み出来る程の鋭い<自己分析力>は無い国民性だと思います。

御説の通りになれば、万々歳ですが、あまりにもきわどいユートピア的希望的観測の様に思えました。

基本的な方向性に共感を持ったからこその、失礼な意見、とご笑覧下さい。
程度が問題だと思うのですが (面白い発想だが)
2009-11-05 23:25:08
副島、田中宇の両氏が中国への覇権移動についてよく書いていますが。これは予想というより国際金融資本の意向からの「べき論」とみていました。ただ、中国は消費社会となっていなく、現在の米国型の覇権体制は今すぐは難しい。中国の政治体制や地球上の資源量からいっても同様の結論になります。ではどうやって覇権を移動するのかと思っていましたが、いくつか解答がでてきています。これは中米欧の3極体制として、軍事的に世界三国志のようなことを考えているようです。ただ、この図式には米国の完全なる崩壊は防ぐ必要がでてきます。中田氏は以下のように書いてます。


> バーグステンが仕掛ける「新プラザ合意」と「ドル安政策」。

> すべてはドルの下落の速度に掛かっているし、中国の王岐山とガイトナーの化かし合いがガチンコ対決になって、米国債大量売却ということになれば、このバーグステンシナリオは破綻します。
> しかし、ドル下落が緩やかであれば、アメリカの輸出競争力の回復になるわけで、無理矢理に世界経済の不均衡を英米勢力が修正してしまうという可能性も2割は残っている。ただし、人民元の切り上げという「新プラザ合意」は中国が納得しないでしょうね。新重商主義合戦というところでしょうか。米ソ冷戦のような世界を英米勢力は中国を使って演出しようとしているのではないか。

> 中国の米国債大量売却は、中国にとって、かつてのソ連がICBMを発射するのと同じくらいの意味を持つと私は思います。その辺を見極めて中国は動くでしょう。

国際金融資本内部で、どの程度米国が壊れるのかにつき対立があり、まだかなり不確定なことが議論を不安定にしている。確定しない未来を巡って日米双方に、いろいろな立場から思惑の差が出ているのではないでしょうか。
 
このままだとオバマ大統領訪日は金融市場にとってナイスなタイミングとなりそうです。このタイミングで日本側から何か仕掛けられると、一気に情勢が決まってしまう可能性もあります。米国政権は表向きは基地問題で延期とか言っていますが、疑心暗鬼となっているかもしれません。岡田外相がどの程度知っているのかはわかりませんが、この人事は米中両国にとって実は悩ましいです。全部知っていたとしたら相当な役者なのですが、まあ天然でしょうか。
「面白い発想だが」さんへ (princeofwales1941)
2009-11-05 23:45:24
>すべてはドルの下落の速度に掛かっているし

イスラエルはハードランディングシナリオだと滅亡、ソフトランディングシナリオだと生存ということになりそうで、この点も国際金融資本内部での対立の元になっているかと思われます。

株式日記が「東アジア共同体にとって米国は不要な存在であり、沖縄の米軍は邪魔な存在なのだ。」と言う記事を書いています。私はTORA氏が日本の奥の院に近い人物だと思っているのでこの記事に少し驚きましたが、日本政府は沖縄の米軍を全面撤退させるつもりなのかもしれません。これは、米国の軍事力を低下させることでハードランディングに繋がる可能性もあるのではないかと考えています。

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