経済なんでも研究会

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野放しになった 就職・採用活動

2018-10-20 07:17:33 | 就職
◇ 「青田買い」「種もみ買い」の復活? = 経団連が大学生の採用・面接などの解禁日を定めた指針を、21年春から廃止すると発表した。加盟会社から「この指針に従っていると、いい学生が採れない」という不満が強まったためである。政府は混乱を避けるため、企業・大学と協力して当面は「3年生の3月1日に会社説明会、4年生の6月1日に面接を解禁」という現行の経団連指針を踏襲する方針。だが実効性は全く期待できない。

経団連の加盟社は、大企業を中心に1376社。中堅・中小企業をはじめ外資系企業やベンチャー企業などは、ほとんど加盟していない。だから経団連が加盟社だけに指針を守らせることには、もともとムリがあった。政府が乗り出してきても、結果は同じ。むしろ経団連の撤退で、就職・採用活動は完全に野放しになったという認識が広まっている。

経団連は「21年春から廃止」と言っているが、実際には来年から野放し状態になるだろう。かつて1960年代にも、企業が競って早く内定を出す「青田買い」「種もみ買い」が大問題となった時代があった。今回も、その再燃が懸念される。具体的には、インターンシップがその温床になりそうだ。

欧米の先進国は、みな通年採用。新卒、既卒のほか他企業に就職している人材を、1年中いつでも採用する。日本経済もこれだけグローバル化しているから、その方向へ進まざるをえない。いまはその過渡期で、混乱も生じる。迷惑するのは学生たちと、中小・零細企業だろう。特に学生には、就職先をじっくり選ぶ観察力が重要になってくる。

       ≪19日の日経平均 = 下げ -126.08円≫

       【今週の日経平均予想 = 5勝0敗】  

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