プリマベーラ進化論。

不思議の国のアリスは、
大海原に小舟で漕ぎ出ました。

初恋の人。

2006-09-06 09:18:27 | Sound Schedule
初恋の話をしよう。
あれは私が高校3年生の頃のこと。相手は塾のチューターさんだった。
すごく出来た人だった。誰よりも真面目で熱くて、ユーモアのある人だった。
さらっと他人に気遣いのできるところが、あの人の放つことばひとつひとつが、本当にかっこよかった。
恋焦がれてた。ううん、ずっと恋焦がれている。尊敬している。
もう会わなくなって4年も経つのに、未だにあの人の残したことばは鮮やかに残っている。
くじけそうになったときは、いつでもその人の言葉を思い返しては生活の原動力にしていた。
大学生になって、私が学問というものに情熱を失わなかったのも、あの人の言葉がいつも心の中にあったから。
・・・私がちゃんと努力していればいつか必ずまた再会できる日がやってくる。
次に逢えたときには当時よりも何倍も成長していたいから。

『恋焦がれ』
2002年7月10日に発売されたフレッシュ1stアルバム「イマココニアルモノ」に収録されている。
ようじさんのピアノ伴奏&コーラスに乗せて大石くんが紡ぐ恋の物語。
ピアノアレンジがいいです。間奏部分で半音階で降りてくるところとか切ない。
でも実は私、この曲の終わり方はあんまりお気に入りではありません。
だってラストのピアノまでめちゃくちゃいい感じで来てるのに、C!
最後のCの和音が素直すぎる解決な気がするんですもの。
でも相方に聞いたところ、この間のラストライブのアレンジよかったみたいで、聴きたかったなぁ。
加えてようじさんがピアノを弾いている姿を見たかった。きっとさらにかっこよかったはず!
ピアノかコントラバスを弾いてる男の人はかっこよく見えます(おい!)
・・・すみません、ギターもベースもドラムもかっこいいです。
ピアノがこの曲の魅力のひとつです、というお話でした。

さて、この曲のもうひとつの魅力である歌詞。
まず印象的なのは、彼女のことを「ダーリン」と言っているところ。
ヤイコの曲のインパクトが強いせいか、ダーリン=彼みたいなイメージがあったんだけど。
でも男の人が彼女のことをダーリンっていうのもいいなぁって。
母性本能をくすぐられます笑。大石くんはそういう自分の魅力を知り尽くしてます。
そして次に気づくのは「愛よ 触れてたいよ」「耐え難いよ」「あの日の太陽」という押韻。
「~よ」が繰り返されることで、主人公の恋焦がれる想いが強調されます。
詞全体のストーリーとしては別れてしまったけれど恋しい彼女へのメッセージ。
彼女がいなくなったあとの生活に、憔悴しきった主人公の切ない気持ちを綴ったことばたち。
「愛の残骸」「思い出をかたちにして積み木遊び」「散らかった着信とコンビニ袋」
もうどうしてこんなことばが大石くんのもとには舞い降りてくるんだろう。
改めて聴き直してみると、この詞、すごい。

余談ですが、この曲はヘッドフォンでよ~く耳を澄まして聴いてみるといいらしい。
そしたらなんと、ようじさんの桃色吐息が聞こえる・・・という(大石くん談)