EIの猛禽ハヤブサの調教日記

私が飼っている猛禽類、特にハヤブサの飼育、調教状況を写真とともに日記にしています。

今シーズン最高のパフォーマンス

2009年02月11日 | Weblog

1回目、いつもの田んぼでカラスを狙う。

建物のすぐ隣の畑で30羽ほどのカラスが餌をついばんでいた。

300mほど離れた電柱にサーシャを上げる。少しすると、スタートした。

電柱2本分くらいの高さでユラユラ、ソアーしている。

カラスからは、建物で見えにくい方向から近づいているようだ。

そして、建物の屋根を越えるとサーシャはすぐさま襲撃!テールチェイス!

電柱の高さより、やや低い位置であっけなくカラスに追いつき、私の目の前でカラスの腰辺りに掴みかかる。

ガサッ!

サーシャの爪がカラスに接触した音が聞こえた。

「ギャー!」というカラスの悲鳴。

「やった!」

と思いきや、またはずされた。こう何回もはずされるのはなぜか?

前から気にはなっていたのだが、訓練を毎日しているとどうしても爪が丸まる。

やはり、爪の鋭さが足りないのだろう。家に帰って、サーシャの爪をナイフで研いだ。

恥ずかしながら、爪を研いだのは初めてだ。

そういえば、「天皇の鷹匠」という本にハヤブサは、爪を鋭くしておかないと攻撃力が半減すると書いてあったな。

気を取り直して2回目。

カラスの群れは、田んぼに40羽ほど。

サーシャを放すと、数百m離れた場所でソアーし始める。どんどん上がって、150m~200mくらいの高さでソアリング。

カラスは、逃げずに田んぼで食事中。

いい感じ。あそこから一気に急降下するのか?

クルマの中で固唾を呑んで、ビデオカメラを構える。

期待通り急降下!

しかし、視界から消えた。

「あらら、どこ行っちゃったのよー!」

クルマから思わず降りたとき、カラスの群れがいっせいに飛び立つ。

サーシャだ!いつの間にかカラスの群れに襲い掛かっている。

速い!スピードが乗っている。

きっと、遠くで下りてスピードをつけて住宅街を遮蔽物に利用し、襲撃体勢に入ったのだろう。サーシャなりに工夫しているようだ。

しかし、爪をかけるところまでの惜しい攻撃はなかった。

3回目は抜き打ちでグローブからスタートしたが、あっけなく逃げられた。

4回目、電柱からスタート。テールチェイス型で襲撃。1羽のカラスをしつこく追跡。やや上からの急降下攻撃を加えるとカラスは行く手を失い、地面に下ろされる。尚もサーシャは、反転して地面のカラスに急降下。

しかし、すぐ隣の植え込みに逃げられ、ジ・エンド。

その後も他のカラスを追うが、お屋敷の中の大木にみんな避難してしまった。

悔しかったが、これだけやる気を出してくれるとやりがいがある。

爪を研いでいなかったのが悔やまれるが、前向きに行くしかない!

ハヤブサがやる気になれば、障害物がある場所でも十分いけそうだ。

体重789g。餌90g。