まい・ふーりっしゅ・はーと

京都発。演奏会や展覧会、読書の感想などを綴っています。ブログタイトルは、ビル・エヴァンス・トリオの名演奏から採りました。

京都市交響楽団 第588回定期演奏会

2015-03-31 10:43:22 | kyokyo
2015年3月29日(日)14:30 開演 @京都コンサートホール・大ホール
指揮 : 高関 健(常任首席客演) / 独奏 : 滝 千春(ヴァイオリン) / 京都市交響楽団


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● モーツァルト : ヴァイオリン協奏曲第5番イ長調「トルコ風」 K.219
第1楽章のアレグロ、普段、家で聴いているCDのテンポよりはゆったりした感じのスタート。
個人的好みの問題になりますが、泉がこんこんと湧き上がるような推進力には欠けるようです。

独奏ヴァイオリンの滝千春さん、ひとつのフレーズを大切に、丁寧に弾かれているようでした。
指揮者・オケとの力関係、モーツァルトの作品。 ご自身のカラーは、中々出しにくいのかも?

京響は室内オーケストラのような編成で、音量もやや控えめにバランスのいい響きでの対応。
将来を期待される若き新星に対して、優しく寄り添うような感じの演奏。 それはそれで良し。

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● ショスタコーヴィチ : 交響曲第8番ハ短調 作品.65
全15曲あるショスタコーヴィチの交響曲の中でも、「最高傑作」との呼び声も高いらしい曲。
但し、余りに重苦しく内省的であり暴力的な曲調は、さすがに「一般受け」するとは思えない。

オーケストラは怒れるドラゴンの如くのたうちまわり、咆哮する。 圧倒的なエネルギーの放出。
聴き手にも、相応の緊張感と集中力を余儀なくされる。 音の奔流の中に、身を委ねるしかない。

プレトークで高関さんから紹介があった、第1楽章でのイングリッシュホルンの独奏が印象的。
それ以外にも、ピッコロ・トランペット・ファゴットなど、名人芸的なソロに魅了されました。

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オーケストラの各パートの配置が、普段の見慣れたものとは少々異なり、新鮮味を覚えました。
楽譜への洞察力ある「読み」で知られる高関さんならではこだわりが、きっとあるのでしょう。

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