まい・ふーりっしゅ・はーと

京都発。演奏会や展覧会、読書の感想などを綴っています。ブログタイトルは、ビル・エヴァンス・トリオの名演奏から採りました。

京都市交響楽団 特別演奏会 「第九コンサート」

2017-12-29 15:55:18 | kyokyo
2017年12月28日(木)19:00 開演 @京都コンサートホール・大ホール
指揮 : 井上 道義 / 管弦楽 : 京都市交響楽団 / 合唱 : 京響コーラス
独唱 : 菅 英三子(S) 林 美智子(Ms) 笛田 博昭(T) ジョン・ハオ(B)

 
            *  *  *  *  *

● ショスタコーヴィチ : ジャズ組曲第1番
作曲年の1934年当時のソ連は帝政が終わり、アメリカや西欧以上に自由を謳歌する空気に満ちていたという。
ジャズとは言うものの、ワルツ・ポルカなど、3つのダンス曲から成る組曲。 10人程度の小編成による演奏。

サックスが3本(テナー・アルト・ソプラノ)の他、バンジョーとかハワイアンギターなど、珍しい楽器が登場。
いわゆる「アーリー・ジャズ」時代の作品。 旋律には、「ユダヤ・メロディー」の色合い(影響)を感じます。

● ベートーヴェン : 交響曲第9番 ニ短調「合唱付」 作品. 125
プログラムに「演奏時間70分」と明記されているように、かなり軽快な速度で全曲が進行していく演奏でした。
決して重々しい足どりではなく、かと言って軽薄にはならず、音楽の前へ前へという推進力を優先した「第9」。

第3楽章のアダージョでも、旋律を美しく歌わせるものの、いくぶん速めのテンポ設定は変わることなく終楽章へ。
4人の独唱者、及び京響コーラスは、近年では出色の出来映え。 何より、豊かな声量が支える安定感が頼もしい。

オーケストラ、独唱、合唱が渾然一体となった「歓喜」のクライマックスは、凄まじい燃焼度で迫力満点でした。
大編成のメンバーをしっかり束ね、ぐいぐいと引っ張っていく、その統率力と求心力。 井上道義さんの正に真骨頂。

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