戦後の珈琲
戦後、全国で珈琲店が開業し繁盛していたが、珈琲研究家 井上誠氏によると「珈琲らしさのある薄い液体を出す店があった」と言うことだ。
これは代用珈琲等のことを指しているのだと思う。
その後米軍放出の缶入り珈琲が出回るようになり、さらに生豆が輸入できるようになると焙煎した珈琲豆を抽出する店が主流になっていった。
関口一郎珈琲対談や井上誠氏の珈琲の研究の中に、戦前の珈琲を飲んでいて、珈琲の味を知っている人の中にも、代用珈琲等を出す店に通っていた人がいたと言う記述がある。
彼等は何故本物ではない珈琲を出す店に通っていたのだろうか?
私は長い間、「代用珈琲等を通じて戦前の珈琲の味の記憶を甦らす為ではないか」と考えていた。
だが、理由はそれだけではないように思う。
彼等は喫茶店を求めていたのかもしれない。
注ー代用珈琲とはUCCのHPによると、大麦、とうもろこし、大豆などを使って、珈琲に似た風味を味わう飲み物のこと。もともとは、戦時中など珈琲が手に入りにくい時代に考え出されたとされている。
2024年11月10日
珈琲パウエル 店主
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