満天横丁に住まう妖怪のひとり言

満天横丁に住む満天と申します
最近、猫妖怪化してきており更新は不定期ですが…
ひとり言にお付き合い頂ければ幸いです。

金魚屋古書店 作:芳崎せいむ

2007-12-11 | 漫画紹介
通勤途中に…
いつも見ていた、ちょっと小さな駅で降りてみたくなった
何処に何があるかも解らない小さな町
300メートルも歩けば終わってしまう駅前商店街を抜け
線路に沿ってトボトボと歩くと
今にも潰れそうな家が見えてきた
家の間口に似合わないほど大きな看板には
「金魚屋古書店」っと書いてある・・・
「金魚屋?」
「古書店?」いったい…どっちなんだ!?
そう思ったときには、吸い寄せられるように建て付けの悪い扉を開けていた

明るい外から入ったせいか目が眩み何も見えない
ただ膨大な古本のカビた匂いが体を包み込む
左手を見るとカウンターに一人、店員らしき女性が居眠りをしている
「のどかだ・・・」
そこで…突然、暗さになれた目に
天井から床まで何列もひしめく膨大な書棚が見えてきた
吸い寄せられるように本棚へ歩みより背表紙を見てみると
昔、子供の頃に読んだ漫画の数々が笑いかけてきた



古書店には
経営者の「鏑木清太郎」(かぶらぎせいたろう)
エライ小ぶりなジイ様だが
漫画を愛する心は誰にも負けない
入院先の病院を抜け出して宝塚市にある「手塚治虫記念館」や
境港市の「水木しげる記念館」なんぞへ出かける根性はスゴイ!

その孫娘の「鏑木菜月」(かぶらぎなつき)
祖父が入院のため仕方なく店番をしているが
漫画には愛情はそんなにない
が…漫画好き達の熱い思いに触れるうちに
序々に漫画との逃れられない絆が深まる

そして居候の「斯波尚顕」(しばなおあき)
TVチャンピオンの「漫画王」である
その頭の中に入っている漫画の数は底知れない
菜月を愛しているが軽くあしらわれている
「漫画と私とどちらが好き?」っと聞かれ
真剣に悩むので…この恋は成就の兆しはない

ってなメンバーが居る「金魚屋古書店」に
様々なお客が集まり、それぞれが漫画を通して
大人になって失った何かを見つけるってなお話であります(笑)

エピソードに登場する漫画もスゴイ物が多い
誰でも一度は何かしらの漫画を読んだ事があるはず・・・
そんな漫画に出会いたくなったら
この金魚屋古書店へ出かけてみるのをお勧めする
この一見ボロ屋風の古書店の地下には
大英博物館の地下収蔵庫並みの漫画の山が眠っている。。。。

「行ってみたいぞ~~~~!」

(注:大英博物館の地下収蔵庫に漫画は無いだろう・・・アハハハハハ)

コレは「たれぞ~」さんにお借りした漫画です
漫画好きには、たまらん憧れの古書店のお話でした~