満天横丁に住まう妖怪のひとり言

満天横丁に住む満天と申します
最近、猫妖怪化してきており更新は不定期ですが…
ひとり言にお付き合い頂ければ幸いです。

八雲立つ(作:樹なつみ)

2007-07-12 | 漫画紹介
 イラストは居合い抜き中の闇己君

平成4年の7月~白泉社発刊の「ララ」にて
不定期に連載?された「八雲立つ」作:樹なつみ(全19巻)

「八雲立つ」
「八雲立つ出雲八重垣妻ごみに八重垣作るその八重垣を」
から命名し日本神話にてスサノオが詠んだ日本初の和歌です

■意味は
盛んにわき起こる雲が、八重の垣をめぐらしてくれる。
新妻をこもらせるために、八重垣をめぐらすことよ。
あのすばらしい八重垣よ

■背景は
ヤンチャなスサノオをもてあました神々が
スサノオを神々が住む天原(たかまがはら)から追出だした~
ほいで、しぶしぶ出雲へ到着したスサノオが見たモノは…
すこぶるキレイな櫛名田姫(くしなだひめ)じゃった~
嫁さんに欲しいの~っと思ったら
胴体一つに首と尾が八つもある八岐大蛇(やまたのおろち)が
櫛名田姫(くしなだひめ)を食うらしい…
泣いて助けてくれっとすがる櫛名田姫(くしなだひめ)に
「お~し!オレに任せとけ~!」っと雄叫びをあげたスサノオは
八岐大蛇(やまたのおろち)に酒を沢山飲ませて退治した~
「きゃ~素敵~」っと
スサノオの嫁さんになるコトを決意した
櫛名田姫(くしなだひめ)との新居の前で詠った歌がコレだ~

■裏読みの意味
「八雲立つ出雲」とは「焼雲立つ出鉄(いずもの)」という
たたら製鉄を形容している指摘もある。

たたらを踏み込む為に片足がダメになり
片目で火を見るので片目がダメになり
一つ目、一本足の「鬼」の伝説もココから生まれたとの
言い伝えもある

で、この漫画の「八雲立つ」は
日本神話のスサノオの時代に
巫女(男性シャーマン)のマナシと
鍛冶師であるミカチヒコとが
悪気に襲われ体を乗っ取られ
大蛇(オロチ)っとなってしまったスサノオの怨念を
浄化出来ずに封印するだけに留まってしまい…
後は…自分達よりも優秀な子孫が何時か産まれる事を願って
未来に希望を託したのだ

悠久の時を経て
マナシの血を引く闇己(クラキ)と
ミカチヒコの血を引く七地(ナナチ)とが力を合わせ
決着を着けるっという
過去話と未来話が行ったり来たりする
エライややこしいお話なのです~

悪気に乗っ取られたスサノオの怨念は塊となって
出雲の谷間に封印され
その封印を闇己(クラキ)の実家である神社が
代々結界を死守しながら押さえて居たのである

遥か昔にミカチヒコが造ったっと言われる
7本の神剣を探し集めて長年溜まりに溜まったコノ怨念を
速やかに浄化させようとするのだが…
様々な妨害に合い困難を極めていく~

神剣に関しては…
探して探して苦労して集めた割には…2本あれば間に合ったかも?
ってな所もあり(アハハハハハ)
良いプロットなんだが…脇が甘いところもあり

メチャ強いヒーローの宿命と言うか…
ドラゴンボールの孫悟空が肉体をスグに失ってしまう様な~
キャプテン翼君がスグに怪我をしてしまう様な~
スーパーシャーマンの闇己(クラキ)君も精神的な弱さを披露するが…
彼より5歳年上の早稲田大学生の七地(ナナチ)君が
サポートしながら話は進んで行きます~

そいでも…最後の数巻は鳥肌が立つほど面白かったです~
女性漫画で不定期に発刊される漫画は
始めは何だかモタつく感があるのですが
半分の山を越えたあたりから…
急に展開が速く面白くなるのは何故でしょうね~(笑)

私自身もこの漫画を「ララ」で読んで居た時は
「??????
っと意味が解らなくなり…挫折してましたから(ハハハハ)
(こりゃ~ボツボツ歯抜け状態で読んでも解らんワ~

この漫画は「一気」に読める機会があったら
読んでみてください。
面白かったですよ~

私に一気にこの漫画を読む機会を与えてくれた
「ブックさん」に感謝です~