散歩写真をBGP(Back ground Photo)に
日々の徒然、主にたべもの。
わたしの居場所~M's Lunch Boxes



錆びたもの ささくれたもの 黒ずんだものなのに心惹かれながら
各階を回って歩きながらも実は 閉ざされたドアを開ける勇気がなく
暗い廊下を行ったり来たり階段を上ったり下りたり。



そんな中 ひとつだけ入ることが出来た展示がありました。

奥野ビル306号室プロジェクト



そう書かれた部屋には 同潤会アパートの風景がありました。
(同潤会アパートメントについてはいろいろサイトがあります)

以前にもちょっと書きましたが 詳しいわけでも調べたわけでもないけれど
わたくし 同潤会アパートに心惹かれています。
もう 現存するものはほとんどないので 残っている資料からということになりますが
唯一 実家近くの大塚女子アパートメントは その前を長年通っていたという接点が
あるくらいでしょうか?

この奥野ビルの設計は 同潤会アパートメントの設計に携わったと言う川元良一氏だということ。
青山にあった同潤会アパートに 妙に似ているなぁとかんじたこと。

306号室プロジェクトというのは
この奥野ビルに竣工当時に ある女性が美容室を開業し
その後廃業後も100歳で亡くなるまで住んでいたその部屋を
保存しようというプロジェクトです。



この丸い鏡は その美容室の名残りで 
住人のスダさんが住んでおられた当時のままを 極力そのまま保存しているので
壁が剥がれおちた部分もそのままになっています。

ちょうどこの連休に その中心となっている Re1920記憶 in 東京のイベントが
この306号室で行われると言うことで お部屋がオープンになっていました。
この日は同潤会アパートメントについてのトークイベントも企画されていたようです。

こちらに来るまで このイベントのことは知らず 
たまたま立ち寄ったお部屋で 同潤会アパートメントのお話を聞くことが出来て
偶然の収穫におどろくやら 嬉しいやら。

これからもきっと何かの機会に しっとりとした建物のことを思い出すに違いないと思う。






過去と今とが混在する その間に そら。



銀座通り、歩行者天国。中央通りにも そら。






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先日友達が「いいね!」と言っていたことで知った陶芸家さんの個展が
銀座の奥野ビルで開催中ということで 出かけてきました。
画廊での個展というのは 作家さんの関係者が多くて
シロウトのわたくしなどは なんとなくひとりでは入り難い。
作家さんとお話したいような 話しかけて欲しくないような(笑)
でも 今回の作品は 画像ではなく本物がどうしても見てみたかった。

ソシテモウヒトツ

この奥野ビルというのは昭和7年に建てられて
外観だけでも 充分萌えポイント満載のこのビル、
やはり一度中をじっくり見て見なくては…という勝手な使命感もあり。



一階がアンティークショップになっている入口を入ると



40近いテナントのうち半分以上が画廊とのことで
さまざまな展示のお知らせが貼られた集合ポストがお出迎え。



このビルは 建物が半分に分かれて建てられており
なぜかその境界である階段部分に小窓が…。
小窓の向こうに見える事務所の窓。



こちらのビルには手動のエレベーター。
今日はひとりだったので ちょっと怖くて乗れませんでした。



ぼんやりとした階段を昇って行きます。



階段横には 小さな展示スペースになっていて
こんなふうにさりげなく小物が置かれているのも素敵です。



それぞれの階には左右に分かれて細かく部屋が並びます。
ちなみに どの部屋もドアがカスタマイズされているの。
本当はすべての部屋のドアを撮影してきたいくらいで
実はもうこの時点で 宝の山を前にした泥棒のように
欲の塊になっていて 手が震えてしまった。





床がすり減ったようになっているのは 竣工してからこれまでずっと
人が歩いてきたから轍状態なのだとのこと。
興味のない人が見たら 汚くて古い って言うのでしょうが
わたくしはこういうの見ているとぞくぞくしてしまう(笑)

本日のメインイベント、我妻珠美さんの陶器の作品は それはそれは素敵で
形の可愛らしさに 使い勝手も心配りされており
さらに 色使いが最高です。
(こちらはお写真を撮るわけにはいかないので ぜひリンクからご確認ください)

声をかけていただいて それぞれの作品の色についてお話を聞きましたが
自分が感じたのと同じような(偉そうに失礼な発言をお許しください)言葉で語ってくださったのが
本当に感動でした。

そんな感激の余韻を楽しみながら 階段を下りていくと



思いがけないもうひとつの出会いがありました。




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