ぽせいどんの今日の一枚

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沖縄不安ダイブ & Cカード取得ツアー 1993秋 その2

2021-11-20 12:16:08 | 写真 海

                那 覇

  ゲートをくぐるとオーナーのS氏とインストラクターのKOが待っていた。
 「いらっしゃい」
 「暫くでした。今回は大勢で押しかけて・・・お世話になります」
 「初めに聞いた時は驚きました。本当かな?と」
 「個人で組んだものとしては確かに多いですよね」
 「この人達は全部夏の仕事の?」
 「いいえ、五人は別です。・・・あっそうだ」バッグの中からこの夏新聞に掲載された私の記事のコピーを取り出した。

 「正体不明のままだと疲れますからね。ある程度は昨年話しましたがこれを読んでいただければ凡そのことが解るかと」
 ざっと二人で目を通してKOがバッグにそれを仕舞った。

 ダイビングサービスに到着。
 
 店が新しくなっていた。床もフローリングになっている。教室も片隅に設えられて学科講習は移動を必要としない。
 「大勢来るから改装しましたよ」とオーナー。
 『そんなはずは無いでしょう』


 十五名をKOに託して荷を解いた。まずはメッシュバッグにダイビング機材一式を詰め込み預けた。
 カメラ・その他の撮影機材・身の周りの必需品を取り出すとプロテックスは嵩張るのでこれも預けることにした。

 ※講習はすでに始まっていたのでファンダイブ組だけの記念撮影。左:架純 右:丸ポチャ。見出し画像の左から二番目がオーナーのS氏。


 T村 と 架純   『釣りバカ日誌』の 北見けんいち氏のサインがあった。

  ホテルは那覇市内の『***アネックス』 チェックイン。
 野郎どもは私以外全員T大。どういう組み合わせでも不都合は無い。だが女性はニ・三・三の三グループ。その旨は告げてあった。
 が、頼んでおいた部屋割にはなっていない。フロントと交渉。だが、まったく埒があかない。旅行社にクレームをつける必要があった。

 丸ポチャ・架純が空腹を訴えたので夕食を摂りに街へ出ることにした。
 早々にシャワーを浴び着替えを済ませた。
 エレベーターが一階に着いた。高校生の一団が待っていた。
 近頃の餓鬼どもは本当になっていない。私達を押しのけるようにいきなり乗り込んできた。
 「降りる者が先だ。坊や達」低い声で本当に静かに言った。
 先頭の少々不良がかった少年が眉間に皺を寄せて私を視た。目が合った。
 少年は一歩退いて道を開けた。
 エレベーターから降りる私達と擦れ違いざまに乗り込み「わかったぁよ!」と捨て台詞。後ろでドアが閉まった。

 徒歩十数分。ガイドブックには必ず掲載されている沖縄では人気店のジャッキーステーキハウス。 
 入口に三色の信号機。(青ランプは空席ありの意)
 「ここでいいね?」念をおして入店。
 値段はかなりリーズナブル。テンダーロインのLサイズにスープ。サラダ・ライスがついて¥1、400(1993年当時の価格です)


 私はこれを注文した。
 「焼き方はどうしますか?」
 「レアで充分いけますか?」国産牛であるはずがない。パラオの記憶が甦って訊ねた。
 ウェイターは曖昧な顔をしていた。
 「ナイフが通らないようならミディアムにして欲しい」
 T村と架純はニューヨークステーキ。それぞれ L と M。
 丸ポチャはハンバーガー。(メニューにはそう記してあったが実際はハンバーグ。パンに挟んではない)
 パラオでもそうだったがこの娘はボディの肉付きはよいが肉そのもはあまり好まないようだ。
 架純の提案でオリオンビールを注文。まずは乾杯。普段は全く飲まないがここは沖縄。車を運転することは無い。
 テーブルの上にソースとスパイスが数種類。これを適当にチョイスして喰うわけだ。
 T村はいきなり全体に既製品のステーキソースをぶっかけた。まあ、どんな喰い方をしても本人の自由だ。
 私はと言うとまず左端に塩胡椒を少々。一口サイズに切り離した。
 肉そのものの味は・・・ジューシーとは言い難いがまあこんなものだろう。ナイフは問題なく通る。

 サラダはありふれた生野菜。
 しかしスープはいただけない。具の少々入った葛湯のようである。
 最初は・・・『なにこれ!?」と思ったが数回通ううちに美味いような気がしてきた。ただ単に、なれただけかもしれないが。
 ステーキソース・醤油・塩・胡椒・・・いろいろ試してみた。結果醤油&塩胡椒が好みである。・・・食後の珈琲を注文した。 

 ドアが開いて労働者風の男が入って来た。私たちの右隣の席に座った。
 旅行者が大部分の店の中では一際目を引いた。

 珈琲を口に運びながらさりげなく観察。他の三人も同様に視ている。
 まずスライスした生肉の皿が男の前に運ばれてきた。小皿はおろし大蒜。ライス・スープ・サラダ。それらが並んで最後に熱した鉄板が。
 男はステーキソースを鉄板の上にぶちまけた。音を立てて白煙があがった。生大蒜がその上に振りかけられた。肉が置かれた。ベリーベリーレア!。
 それがハイペースで口へと運ばれて行く。生大蒜が男の野生味に拍車をかける。
 三人はあっけにとられたような顔をしていた。だが、私の眼には不思議と野卑な感じには映らなかった。

 店を出た。話題は当然生肉オジサン。
 「凄かったわね」と女二人の偽らざる感想。
 「ぽーさん。この次は是非あれをやってくださいよ」とT村。
 「いいよ。お前の奢りならな」
 「・・・・・・!」

 「海が視たい」と言う丸ポチャの言を受け入れて海岸に向かって歩き出した。
 後ろからバイクの音。道の端に避けながら振り返るとさっきの生肉オジサン。
 コーナーを攻めながら「カッー!」と痰を一吐き、何事も無かったかのように通り過ぎて行った。
 再び話題沸騰。『確か、生ビール飲んでたよなぁー』

  海岸に着いた。堤の上に制服姿の男子高校生が三人座っている。私達もそこへ上がった。
 堤は階段状に造られている。漣がその下段を洗っていた。
 「わぁー綺麗!」丸ポチャがそう叫んでいきなり降りだした。
 次の瞬間。丸ポチャの身体のバランスが崩れた。物理の法則通りに位置エネルギーが小さくなった。
 早い話が滑って転んだ。
 「大丈夫?」と架純。
 「ナイトダイビングか。気が早いね」と、これは勿論私だ、
 丸ポチャが大笑いしながら上がって来た。
 「パラオで滑って転んだのを視ていただろう。同じような条件の場所だろう気をつけろよ」
 「大丈夫。怪我しなかった?」
 「大丈夫。それよりも『これは書かれるな』とそっちの方を心配しちゃった。・・・書かないでくださいね。これはダイビングに関係ありませんから」
 「十ページは行けるね。明日も話題を作ってよ。頼むから」
 「もうしませんよ。もう。そう簡単に協力できませんよ」だが決して嫌がっている素振りでは無かった。
 その様子を視ている架純の眼も笑っていた。
 ※丸ポチャにはパラオの記録を差し上げてました。
 ・・・・・
 腕時計に目をやると九時十五分前だった。
 「連中が学科講習を終えて帰って来るころだ。そろそろホテルに戻りますか?」そう言って立ち上がった。
 ・・・・・・丸ポチャの尻はまだ濡れていた。

 部屋に戻り翌日のためにカメラのセッティング。だがどうしてこうホテルの照明は何処も暗すぎるのだ。細かい作業は困難である。
 ハウジングとポートのOリングにシリコングリスを塗布。水中スピードフラッシュも同様にして組み上げた。フィルムはリバーサルを装填。準備完了。
 暫くすると講習の十五名が帰って来た。

 「どうだい感想は・・・?」
 「今日は一章だけでしたから・・・・・・」
 「機材の説明だけだな。難しいところは・・・無いな」
 「はい。で、明日は?」
 「プール講習だ。そして夕刻から学科講習」
 「難しくないですよね」
 「気楽にやればいいさ。それより疲れるはずだから今日は早く寝ろ」
 こうして第一夜は静かに更けていった。

 と・・・・・・そんな訳があるはずがない。遅くまで騒いでいたのが学生たちの真相である。

 つ づ く

  ※掲載順位がランダムなのでダイビング記事の目次を作りました。
   年代順となってます。

  ダイビング編目次  



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