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伊豆大島渡航記 セーリング 平成三年十一月(1991)その5

2022-01-31 12:12:15 | 写真 海

  14:00 ジャイブを繰り返すこと数回。漸く大島南端、波浮港入口の龍王埼に達した。


 エンジン始動。五時間ぶりにティラーを握った。艇を風に立てる。
 「入港準備。ジェノア、ファーリング。メインダウン。フェンダー降ろせ」
 矢継ぎ早に指示。三人がデッキ作業を終了するのを確認。
 エンジン回転数を千五百まで落とす。艇はゆっくりと波浮港へ。



 断崖に挟まれた狭水道を五百メートル北上。直径約250mカルデラ湖の中央に辿り着いた。
 ※波浮の港は元々は「波浮の池」と呼ばれる火口湖であった。
  寛政12年(1800年)に波浮港掘割工事が開始され、翌享和元年(1801年)に増浚工事が完成、波浮港が開港となりました。

 十六フィートのモーターボートが二隻、港内を走っていた。四級の講習艇だ。
 それを避けながら係留敵地を捜した。


 一苦労して民宿の看板を掲げたパワーボートの脇に出船もやい(船首を沖・船尾を岸壁)で係留した。
 一手間かけて出船もやいにしたのは風が無かったからでもあるが、
 そこが漁船の係留地で移動を余儀なくさせられることになった場合を考慮したからだ。
 またこの係留は横付けにできない場合、乗船・下船にも都合が良かった。

 まずは濡れた物を岸壁に広げた。次に電話連絡。そして改めて波浮港を見廻す。
 想像していたよりもだいぶ小さい。しかし水の透明度は申し分ない。
 すでに我が町の漁港では失われてしまったものがまだここにはあった。
 左側の海面ではスキューバーダイビングをしている一団がいた。
 おそらく講習だろう。それが充分行えるほど水が澄んでいた。
 何種類かのチョウチョウウオが岸壁から視えた。

 島内探索。と言っても波浮港に添って四人でブラブラしただけであるが。
 徒歩で行ける範囲にはおのずから限りがある。
 艇内にスペースと予算に余裕があるならば折りたたみ自転車を検討すべきだ。


 防波堤の端に「波浮の港」の記念碑があった。
 ※1923年野口雨情が発表した詞。中山新平が作曲。
  碑の書は 森繁 久彌 映画で野口雨情を演じた縁らしいです。

 集落と呼べるほどの規模ではないが時代を思わせる家並みが波浮漁協の後ろにあった。
 公共施設らしきものも、商店と呼べるほどの店も無かった。
 生活圏はカルデラ湖を囲む断崖の上にあるようだ。
 !。車は品川ナンバーだった。


 湾口を半時計回りに700m。四人それぞれの画があるのだが、どうせモザイクを掛けるので代表して私の画を。

 15:30
 簡易保険の保養所の看板を見つけた。Sが電話。入浴のみ可。土産物もありそうだ。
 山寺の参道のごとき道を登り始めた。
 電話では「十分ほど」と言ってたがかなりの時間を要した。
 『十分ではなく充分な時間の間違いではないのか?』悪徳不動産屋の手口だこれは。

  保養所は平日の所為かオフシーズンの所為かおそらくその両方であろう、閑散としていた。
 が、私達に必要なのは風呂だけであった。宿泊客の有無には興味は無い。
 海を眺められる展望風呂を思い浮かべていたが視えたものは申し訳ないほどの裏庭だけだった。
 海は飽きるほど視て来た。そして我が家はオーシャンフロント。
 雨に撃たれ潮風に晒された身体には湯の暖かさ以外はどうでもいい事だった。
 ちなみに風呂銭は¥310だった。
 風呂から上がり土産物コーナーを覗く。クサヤ数枚と絵ハガキを購入。

 17:00
 Sが飯を炊き始めた。私の出る幕ではない。
 絵葉書。宛名を書き始めた。T海を呼んだ。
 女房と生まれたばかりの赤子あてに書かせた。
 Kも書き始めた。

 18:20
 夕食 三人は飲み始めた。私は空腹を満たすことが最優先だった。三人に構わず先に飯を喰うことにした。
 献立はKが用意したレトルト食品四パック。
 帆立丼・深川丼・中華丼・牛丼。
 別々な物を持ってくるのがKの性癖である。

 夕食を終え艇を降りた。
 T海が同行した。散策のときに見つけたポストへ直行。葉書を投函してからY田に電話をする。
 「明日の天気は良さそうだが、明後日は崩れる」とのこと。
 「・・・場合によっては明日千倉に寄らずに勝浦を目指す。
  五時までに連絡が無かったら陸からサポートしてくれ。入港は夜半になるはずだから」と告げた。
 
 海図の余白に四人でサイン。
 大島の夜が静かに更けて行った。
 消灯。

 

   つ づ く

   後のために  ダイビング編目次 へLINKを貼ることにいたします。

 

 



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