ぽせいどんの今日の一枚

写真とかCGとかを気ままに + DIY

ダイビングスクール 沖縄 1992 

2021-08-19 12:25:15 | 写真 海

 平成四年(1992) 四月十四日

 高度が下がって来た。鼓膜に圧力を感じた。
 機内放送。聞こえが悪い。鼻を抓んだ。

 まだまだ寒い日の多い春の房総から沖縄へ。
 感覚的にはすでに夏の那覇空港に降り立った。

 ヨットパーカーを脱いで左腕に抱えた。

 ゲートを出て迎えを捜す。二十歳を僅かにこえたように思える眼鏡の女性。
 少々気が強そうだ。旅行社の旗を胸の前で広げている。
 バッグの中からクーポン券を取り出した。ゆっくりと近づいて行った。
 「ぽせいどんさん?」 ※以後、ぽーさん といたします。
 「そうです」

 その女性(M嬢といたします)の後について駐車場へ。セダン、錆がだいぶ進んでいる。海の近くは何処も同じか・・・!。
 10分ほどでダイビングサービスへ。店構えは想像していたよりもだいぶ小さい。
 ソファーに腰を降ろした。グラスに注がれたコーラーが前に置かれた。
 一口、喉を潤してロングピースに火を点ける、
 書類を渡された。ざっと目を通す。お決まりの住所、氏名、生年月日、職業。連絡先、後は健康チェック。職業欄を除いてざっと書き込んだ。

 「ぽーさん。御宿ですか?」オーナーのS氏が書類に目を通しながら訊いた。
 「ご存知ですか?」
 「私、浪花の生まれなんですよ」5分程千葉県人会。

 ※旧浪花村 かっての大合併で御宿町と大原町とに二分され統合された。

 場所を近くのマンションの一室に変えて、まずは学科講習。
 テキスト(NAUI OPENWATER-I SCUBADIVER TEXTBOOK)を開く。
 ※見出し写真 29年前の本です。

 Chapter 1 EQUIPMENT (ダイビング器材)

 豊富なイラストを視ながら説明を聴く。
 マスク、スノーケル、フィンここまではスキンダイビング用品と同じで、すでにおなじみ。とりわけ説明を必要とはしない。
 タンク。 命の綱の空気を圧縮して詰める容器だ、材質、容量、バルブのタイプなどいろいろある。
(ボンベとは言わないらしい。爆弾『bomb』と間違われないようにだと想われる。耐圧容器をボンベと言うのは日本だけらしい)
 ハーネス。タンクを背負うための機材。普通はBCの一部となっている。
 レギュレター。口に咥える。エアの出口。
 ゲージ、残圧計・水深計・コンパスが一体となったメーター。
 その他はダイビング雑誌を手に取って眺めた方が早い気がするのでくどくどと説明するのは止めます。

 Chapter 2 SCIENCE (科学)


 水と空気。空気の構成。圧縮性。密度。熱の吸収と伝導。音と光。その他・・・。
 水中の圧力・圧力の変化。早い話がボイルの法則。中学生の理科。私の得意分野でもあり、さしたる苦労は無し。

 気圧。海面上で1気圧。一平方千メートルあたり約1kgの圧力がかかっている。
 そこで底面積一平方センチメートルの水の柱を考えてみると10mで1kgとなる。
 つまり水深10mにつき一気圧の割合で圧力が増加する。(淡水と海水では多少の差があるが)
 ◎最近見たテレビショッピングで「この時計は五気圧防水です」
 「では50mの深さでも大丈夫ですね」という掛け合いがあったが40m以上の深さは保証されてない。
 海面で一気圧。10mごとに+一気圧。です。

 先にCカードを取った妹の話によると、理解できない者が多数いるらしく執拗に講習をされたらしい。(同団体・別スクール)

 S氏。理系の人間ではない。cm²をセンチ平方メートルと宣う。指摘すべきか?。結局黙っていた。
 少人数の為こちらの理解度に合わせて講習を進める。
 質問!。それさえしなければ私は非常に優秀な生徒であった。


 ※ おまけのクイズです。
   耐圧20気圧の腕時計をしたダイバーは何メートル潜れるか? (正解は末尾に)

 

 Chapter 3 PHYSIOLOGY (潜水生理)
 主として人体が水中で受ける圧力の変化による影響とその対処法

 Chapter 4 ENVIRONMENT (水中環境)   
 読んで字の如し、多くの説明を必要とはしないだろう。これに危険な生物が少々出て来た。
 (もっとも危険な生物は・・・人間だと思うが)

 Chapter 5 DIVE TIME (時間と計画)
 ダイビングには時間と水深の限界がある。物理的、生理的な理論に基づきその限界を見極める。ダイブテーブルなる票を使用。+ダイブコンピューターの説明。

 Chapter 6 TECHNIQUE (ダイビング技術) 
 Chapter 7 SAFETY  (ダイビングと安全)  長くなるので内容は省略。興味のある方はネットで検索してください。

 Chapter 1 ~ Chapter 7 を順不同で三日間聴講

 二時間強で本日の学科終了。
 沖縄の夜。
 国際通りをぶらつく。
 米軍の若い兵士がジープから女性に声を掛けている。(それから数年後にはまったく見られなくなった)
 夕食。沖縄郷土料理。あとで分かったが通りに面した店は高い。
 脇道を除くとちょっと怪しい雰囲気。東南アジアほどでは無いが。

 就寝。

 二日目 実技(プール講習) 

 午前九時十五分。M嬢の出迎え。そのままプールへと直行。

 BC(浮力調整のためのジャケット)にタンクを固定。ファーストステージをタンクに取り付ける。可動チェック。
 25mプール
 「泳いで下さい」とM嬢。
 「どれくらい?」
 「二往復くらいでいいです」
 泳力チェックだ。本日の生徒は何しろ腹の出かかったオッサンと、
 そしてオバサンと呼ぶのは可哀そうだが、Mからみればやはりオバサンの J子さん。
 疑わしそうなM嬢の眼。
 「最近泳いでないからなぁ」と言いながら軽く準備体操。
 飛び込んだ。まずはクロールで一往復。
 平泳ぎ。横泳ぎ。バタフライでもう一往復。
 こんなところでいいだろう。視ると J子さんも健闘していた。

 別のP団体の御一行がやって来た。組織が異なるとカリキュラムの内容もだいぶ違うらしい。
 いきなり器材を装着。潜行を始めた。泳力は必要としないらしい。

 ウェットスーツを着用。背中のファスナーが半分しか閉められない。
 少々キツイ。汎用の物は私の身長と体型にしっくりくるものはまず無い。特異体型だと言う者もおりますが。
 マスク・スノーケル・フィンを使用してのスキンダイビング、所謂素潜り。
 特に問題は無い。

 五分程休憩
 
 いよいよタンクを背負ってのスキューバーダイビング。ここからは全くの未体験。
 レギュレターを咥えてシッティング・フロントエントリー。
 潜行。
 水中で呼吸できると言うことは素晴らしい。
 マスクに浸水。髭の宿命。
 鼻から呼気を出して排水。マスククリアーだ。
 M嬢の後について水中移動。フィンキック。少々足が痛い。フィンのストラップを緩める。
 マスククリアー。M嬢が見本を示す。マスクの中に半分ほど水を入れる。
 フレームの上を抑えて鼻から息を出す。マスク内の気圧を高めることによりマスク下部より水が排出する。
 雑誌等により知識を得ていた。すでに経験済みだったので特に問題は無い。
  J
子さんもどうにかこなしていた。
 次はマスクいっぱいに水を入れる。水中で眼を開くことに苦は無い。
 しかし、
プールは少々塩素がきつかった。
  J 子さん。今度は想うように行かないようだ。やはり瞼を開くことが出来ないのか。
 (この類の生徒は非常に多いそうだ)


 M嬢のハンドシグナル。浮上。
 「ぽーさん。前にやったことがありますか?」
 「いや、初めてですよ。だから来たんですよ」
 「そうですか。かなり慣れているようですけど・・・・・・」
 「まあ、素潜りならありますけどね。何しろ家が海の傍ですから・・・ガキの頃から海士(男アマ)と一緒に潜ってましたよ。それとダイビング雑誌は山ほど読んで来ました」
 「・・・・・・」

 足が痛い。フィンよりもブーツの方が問題のようだ。ブーツを脱ぐ。開放感。シームの跡がくっきりと肌についていた。
 再び潜行。水中移動。スタート地点に戻りバディブリージング。
 エアが無くなったとき、あるいは器材の故障などを想定しての緊急手段である。
 一つのレギュレータをバディでと交代で使用し、危険から回避する。
 まずは私がエア切れ。ハンドサイン。M嬢が右側につく。私はレギを口から離す。
 M嬢が自分のレギを私の前に差し出す。大きく二回呼吸して返す。
 攻守交替。数回M嬢と間接キッス?を楽しむ?・・・OK。
 (一般的にはオクトパスと呼ばれる予備のレギを組み込んでいる場合が殆どで水中でのこのシーンはまず無い)
 続いてJ。暫く
JとM のやり取りを観察。

 浮上。休息。正午をだいぶ廻っていた。空腹。
 「飯にしますか・」
 「もう少しですから続けます」とつれない返事。
 P団体はすでに退きあげていた。

 「さあー始めましょうか」とM嬢の声で再び器材を装着。
 水中でのウェイトの脱着。さほど難しくは無い。Jも問題無いようだ。
 浮上。
 「ぽーさん、暫く待っていてください」M嬢の口調がだんだんセンセイ口調に変わって来た。
 「ハイ」と私は非常に素直。
 MとJ 。再び潜行。マスククリアー。
 私も続いて潜行。二人をじっくり観察。J はやはり瞼を開けられないようだ。
 暇。一人で水中移動。水中で仰向けに横たわる。映像で視たバブルリングに挑戦。レギを外して煙草の煙の輪を作る要領。
 水圧!。水中では空気中よりも圧力がかなり高い。思い切って強めに吹くと何とか出来そう。
 数回の後に輪らしきものが。プールは浅いので後は海中で試してみることとした。

 尿意を催したのでウェットスーツを脱ぎ捨ててトイレへと駆け込んだ。
 戻ってくるとプールのなかで女同士でなにやら話している。
 この時の二人の会話を後にJ より聴いた。
 「あの人は放っておいても大丈夫」と少々あきれた顔で語ったとのこと。
 『いきなりバブルリングを作って遊ぶ生徒はまずいない』と、私も思う。

 一通り復習してプール実習終了。ご苦労様。空腹。

  着替えてダイビングサービスへ。そこから歩いて近所の食堂へ。漸く遅い昼食。
 たいしたメニューは無い。値段は本土の田舎並か。味。まあこんなところだろう。
 飯を喰いながらM嬢にいろいろ質問。
 「いくつ?」
 「二十二です」
 「若いねー。・・・羨ましくありませんか?」とJ 子さんにふる。
 「・・・・・・」
 「年寄りは手間がかかるでしょう?」
 「人によりますね」
 「出身何処?」
 「九州なんですよ」
 「ここに居ついちゃったのか。親が心配しないか?」
 「ときどき言われますよね」
 「のめり込んでいると嫁に行けなくなっちゃうぞ」オジサンの会話だ、これは。

 珈琲を注文する。
 三時を過ぎていた。支払いを済ましてダイビングサービスへ。 
 S氏との学科講習。午後八時終了。
 夕食。
 就寝。

 

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 解答
 ◎200mと答えた方。もう一度読み返してください。
 ◎190mと答えた方。貴方はスーパーマンか?それとも半魚人か?。
 ※時計は190mまで耐えられるでしょうが、人間であるダイバーの安全を考慮した水深までに止めておくのが正解でしょう。

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 ※掲載順位がランダムなのでダイビング記事の目次を作りました。
  年代順となってます。

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