鳥取県、大山の麓から 山を越え 海を渡り(海は渡りませんね) はるばる房総の田舎町までやって来ました。
そもそも私のブログで時々載せていた OLD CAMERA 。そのシリーズ化のきっかけとなったカメラです。
この一品が無ければ、ここ数ヶ月、コロナ禍の所為にして、のうのうと暮らしていたのに...云わば 曰くつきのカメラです。
カメラ名も 迷(惑)半分 です。
冗談はこの辺といたしまして。東郷堂の 「Mei Half EL 」 昭和38年(1963)¥2,600
ひと月ほど前に掲載した Meisupii S の姉妹機です。
Mei Half はロゴの書体が数種あります。紛らわしことにMeisupii halfと言うカメラ。EL無しのMei Half もあります。
その他、国内代理店の明興社版もあります。
レンズ:SANKOR 40mm/F8~f16 現品を手にして驚いたのは なんと虹彩絞りです。
トイカメラの多くは金属板に大小いくつかの孔を空けてそれをスライドさせるタイプ(中間は無い)の物が多いのですが
これは...!!!。
シャッター速度は バルブ付きの 単速 1/50~1/100くらいでしょう。
使用フィルムはもっとも馴染みのある135。 撮像画面は18×24mmのハーフサイズ。
シンクロ接点も付いてます。
巻き上げ・巻き戻しはノブ式 フィルムカウンターは残数式 自動復元は当然無い。
鏡筒左 マイナスネジ頭をスライドさせてシャッターの切替(B・I)
その前にあるギザギザリングが絞りリング。リング巾が狭いので指標が動く F値は黒い部分に記されていて表示は固定。
巻き上げはノブ式 右手親指で巻き上げる。 巻き上げるとシャッターがチャージされるセルフコッキングです。トイカメラとあなどれません。
ファインダーは素通しです。単焦点レンズで固定焦点ですから充分でしょう。
底部は三脚ネジ穴と巻き戻し釦(押し続けるタイプ)のみです。
裏蓋(ちょっと開けづらかったです。ボディか裏蓋に多少歪みがある所為かもしれません)
フィルム面が湾曲しているのは収差の大きな単玉レンズを使用している故。(トイカメラには多い)
惜しむらくは巻き取り軸の下部。モルトプレーンが劣化して殆どありません。
裏蓋が開き憎いのでこの隙間から何かを突っ込んで無理やり開こうとした形跡があります。
このままフィルムを装填してもたぶん光漏れがあると思います。要修理です。
とりあえずフィルムを装填してみました。フィルム送りには問題ありません。
巻き戻しも大丈夫です。
なんと純正のキャップと本ビニール製のケースまで付いておりました。
見ての通り非常に綺麗な個体です。50年以上前のトイカメラ(殆どが扱いが雑です)がこのような状態で現存するのは非常に稀です。
父の形見だそうです。 ドラ息子に玩具として与えなかったことは.....感謝の念に堪えません。
明日にでも撮影してみようと思ってましたが修理が済んでからになります。
また、私のストックしてある135フィルムはTRI-X Panのみ。ASA400です。
この季節、日中は露光オーバーです。
残念ながら試写は当分先になりそうです。
つ づ く
いやぁ、ぽせいどんさんからこのように高い評価していただけるとは思わなかったですね。(多少、ほめ殺し文句も入っているかもですが(爆))
もし、この記事を読んだ山陰に住む某Y氏は、そんなに高い評価をいただくとは思ってもみなかったでしょうから、さぞかし悔しい思いをしていることでしょう(笑)
(もっとも、山陰写進化狂会怪長が若かりしころ愛用のカメラと言っていただければ、このカメラの評価の高さの信憑性が増すかもしれませんが(笑)))
以上、冗談ですが、このカメラはフイルムカウンターのデザインを見て、ちょっと手に触ったような記憶がある程度です。
私が持っていても猫にナントカですから、このように喜んで?いただいたぽせいどんさんにお引き取りいただいてよかったです。
厚さがどうか?と言うところです。
いざとなったら貼り付けずに押し込むような形で遮光して撮影してみようかとは思っております。
暫くの御猶予をお願いいたします。