ぽせいどんの今日の一枚

写真とかCGとかを気ままに + DIY

グアム 1994 APRIL その4

2021-11-01 12:18:07 | 写真 海

              四月七日

  ダイビングサービスに到着するとジュニアが早速昨日の写真を持ち出してきた。
 三枚一組で二十ドルである。
 「どうする?」とバディ
 「別に欲しくは無いが・・・君は欲しければ買えばいい」
 「どうしようかな・・・」
 「いま受けとっても困るだろう。帰ってからにしたらどうかな」


  

  本日のダイビングボートは昨日のものより一回り大きいカタマランであった。
 船名は『Sea Odyssey』フライデッキが設けられているくらいだから大きさが想像できるだろう。
 乗員はスタッフを除いて二十名以上。半数は講習のようだ。
 ボートのアフトデッキにはシートが縦に四列。私の向かいには中年のオジサン。
 『お前もそうだろう』と言う声が聞こえてきそうだが私は壮年であると思いたい。
 ブランドのSプロの機材、腕にはアラジン(ダイブコンピューター)完璧な日本人ダイバー、ダイビング雑誌仕様。
 その隣には彩を添える二十歳を若干越えた頃のオジョーサン達が数名。
 昨日同様に救命機器の説明とスタッフの紹介。
 私達のパーティのガイドは本日もジュニアである。アシストを務めるのは説明とスタッフ紹介をしていた髭男のイカリ。
 私よりもやや若いように想えた。

 三本目 ブルー & ホワイト

 エントリー。昨日と同様にアンカーロープに鯉幟が。
 背中に微かなエア漏れの音。たいした量ではないがやはり気になる?。
 アシストのイカリがやって来た。
 「大丈夫ですね。微かな漏れです」
 「そう思いましたが、一応ね」
 潜行。インフレーターホースに手を伸ばしてBCのエアを抜いた。
 ・・・・・・?
 ・・・・・・!。
 腹部に手を廻した。ウェイトベルトを締めるのを忘れていた。
 常に最終エントリーなので悠長に構えていたのが災いとなった。
 ボートに向かって叫んだ。
 「ウェイトを忘れた」
 「ウェイト オンリー?。 ベルト?」と白人スタッフ。
 「ウェイト  アンド ベルト」
 「ナンキロ?」
 「三キロ」
 スタッフがいったん引っ込んでまた顔を出した。
 「ナイ!」
 「・・・・・・?。そんなはずは???」
 後ろからジュニア。
 「ノープロブレム。ソノママ ソノママ」
 私のBCのポケットを開いてウェイトを入れた。
 無事潜行。
 バディ、本日は問題なく潜行。
 少々ひどいのがSプロ・アラジン中年男。とてもCカード保持者とは思えない。
 ヒップファースト?。ガイドに掴まえられて沈められて行く。
 高級ブランドで身を固めているだけに少々哀れでもある。

 ※一般的にはフィートファースト。(足先から水中に沈んで行く)。
 ヘッドファースト(頭から潜行して行く)だとフィンが使用できるのでよりスムーズに潜行できる。
 ちょっぴり上級者にも見えるのでお勧めである。
 

 全員海底へ。
 ジュニアの後について水中移動。魚影は昨日よりも濃いようだ。

 フーディング。すぐに群れてきた。チョウチョウウオに混じって大型の魚影。


 体型からフエダイの仲間かと。
 こいつは馴れているのだろう。いつまでもパーティに付き纏っていた。


 昨日は見なかったクマノミが姿を見せた。パラオと同種のオレンジアネモネフイッシュだ。


 サザナミトサカハギはモルディブのそれより一回り大きく色黒である。
 透明度の良さで日焼けをしているのか?。
 ※魚も日焼けをする。浅場で養殖されている真鯛の背は淡紅色ではな黒っぽい)

 ・・・・・・
 
 エキジット。本日の艇はスターンの幅いっぱいにバー上のステップが降ろされていた。
 ここに辿り着くとスタッフの手によりフィンを脱がされる。
 大部分が乗艇して空いた頃を見計らって帰還。
 スタッフ。ニコっと笑って手を貸そうともしない。もとより不要ではあるが。

 BCを降ろしてハウジングをチェックしているとイカリが声を掛けてきた。
 「オートフォーカスですか?」
 「ええ、マニュアルで使いたいのですが、そうすると構造上ズームが使えませんので」
 「割と楽に撮っているみたいだったから・・・『そうなのかな?』と思って」
 「中身はF4ですよ」
 「百万ですか?」
 「そこまではしませんが」
 「ニコノスの『RS』とどっちがいいですか?」
 「ニコノスRSでしょう。ココムが気にならなければ」
 バディに向かって「ウエイトを忘れちゃったよ・ハハハ」と笑うと。
 「時々やっちゃうんですよね。慌てると」
 慌てたわけではない。エントリーは殆どいつもラストなのでゆったりと構えすぎたのだ。
 タンク交換。残圧チェック。五十ほどしかない。昨日に続いて二度目だ。
 「これ、使用済みだよ」
 「ここ(ダイビングサービス)もテープを貼り付ければいいんですよね」とイカリ。

 エンジン始動。百八十度転針。湾の中に戻るようだ。
 平水面でアンカーリング。しばしの水面休息時間。
 関西オネーサンが「気持ち悪い」を連発。
 「船酔いは、吐けば楽になるよ」
 「船酔いじゃなくて二日酔い・・・夕べ無理矢理飲まされちゃって・・・でも吐けない」
 「口の中に指を突っ込んでみたら?」
 このオネーサン、けっこう美形。さらに妙に明るい。訊けばイカリの友人でオープンウォーターとアドバンスを続けて受講とのこと。
 もっとゆったりとすればよいのに。経験の伴わない上位ランクのカードになんの価値があろうか?。 
 その隣でSプロアラジン中年男も苦しそうな顔をしている。こっちは本当に船酔いか?。

 フライデッキ。陽射しと風が心地よい。
 周囲を見廻すと遠くに潜水艦のシルエット。観光用のそれではなくティアドロップ型のUSネイビー艦である。



 フライブリッジ上から潜水艦との記念撮影。
 「私もカメラ持ってこようかな・・・」と若い娘。
 「撮ってあげるよ」とバディと並ばせた。
 「一緒に写っちゃっていいんですか?」
 「いい、いい」

 「ありがとうございます。お二人一緒の写真も撮りましょうか?」
 バディと並んだ。シャッターが押されるより一瞬早くジュニアが飛び込んできた。
 「もう一度撮ります?」
 潜水艦がだいぶ近寄って来た。ブリッジの上に数人のネイビーが立っている。
 女二人が手を振り始めた。
 「あっ、向こうも手を振ってくれた!」感激したのか若い娘は両手を広げてさらに大きく手を振った。
 「そのように両手を広げて手を振るのは遭難信号なんだ。こういう状況だから大丈夫だとは想うが控えた方が良いかも。相手は海軍さんだし」
 「エー!知らなかった」
 ※遭難信号の一種 手信号で左右に伸ばした腕を繰り返し上下にゆっくりと振る。 ヘリを誘導するサインと混同されることがあるのでヘリの近くでは使用しない。

 その娘がアフトデッキへ降りて行き、すぐにレンズ付きフィルムを持って現れた。
 人数が増えていた。男女四名である。四人とも同じダイビングサービスのロゴの入ったスーツを着ている。
 ツーカップルだったのか?。だがアフトデッキでは離れた位置に座っていたが?。
 「ああ、もう行っちゃった」遠ざかる潜水艦を眺めて残念そうに言った。
 だがそれでも四人ではしゃぎながら写真を撮り始めた。・・・一抹の寂しさを覚えたのは男の性か。

 ジュニアが手摺の上に昇った。飛び込む心算らしい。
 海面までは五メートルくらいか。大した高さではない。
 フライデッキの我々に充分にアピールをして飛び込んだ。飛沫。
 実は先ほどから私も飛び込んではみたかったのだが。初めての船ゆえに抑えておいたのだが、構わないのならやるき充分。
 アフトデッキに降りてファブリックスーツを脱ぎ捨てた。レイバンも外した。
 「どうするの?」とバディ。
 「飛び込む」そのままフライデッキに掛け上がった。
 「本当に飛び込むんですか?」と娘二人。
 「ハイ。大した高さではないからね」
 手摺の上に立ち上がった。一呼吸おき宙に舞った。頭から飛び込んだ。


 私に触発されたのか娘二人も「飛び込む」と言い出した。
 『・・・・・・大丈夫か?』 
 「君たちは脚から行きなさい。いきなり頭から飛び込むのは少々危険だから」
 「ハイ」
 「両脚は閉じてネ。あっ、それから草履は揃えて飛び込むんだよ」身投げか!。
 へっぴり腰で二人が飛び込んだ。
 「お前たちも行け」と残った男二人へ。
 「でもコンタクトレンズが」と尻込みを」している。
 「女の子とオジサンが飛び込んでんだぞ。行けよ」
 海上からも娘二人が大きな声で促していた。
 しかし、男二人は度胸無くついに飛び込めず。その割には・・・。
 「今度はここからやってくださいよ」と操舵室の屋根を指さした。
 ※ 潜水艦と私の写っている画の右側の部分
 手摺の上よりも更に高い。が怖気づく高さではない。だが場所が場所である。
 強度を考えると艇のオーナーならば無暗に昇って欲しくは無い場所である。

 アフトデッキに降りてくると二日酔いの関西オネーサンとイカリが燥いでいる。顔色は良くなっていた。
 だぶつき気味のイカリの腹を摘んで何やら叫んでいる。
 思わず私も自分の腹を視た。けっしてイカリを笑えない。
 「これはな、ただ出ているだけではない。漂流したような場合は普通の人は一日しか持たないが我々は三日は生きていられる」
 「そうそう、駱駝のコブとおんなじ」イカリが追従。
 関西オネーサンの膝から血が滲んでいた。
 「どうしたの?」
 「珊瑚で切ったみたい」
 亜熱帯の島故にレンタルスーツはショートジョン(ランニング半ズボン型)。
 だが水温が高くても怪我を考慮したらフルスーツが望ましい。
 「ミナサーン。本日の二本目は鮫の餌付けが観られます」どうも私のジョークはブラックになってしまう。

 同世代と言うこともあるのだろう。イカリが何かと話しかけてくる。
 「こことサイパンの間にロタと言う島があるんですよ」この言い方は私が知らないと思っているのか?。
 「ええ、ここへ来る前に一応検討したのですが」
 「いいところですから一度行ってみてくださいよ」
 「飛行機はどうですか?。小型機ですか?」
 「十人も乗ったらいっぱいです」
 最近ジェット機が就航したはずなのだが・・・?。
 「荷物が多いでしょう。重量オーバーとかが気になって」
 「大丈夫です。体重まできっちり計られますが」
 「それなら行ってみてもいいな」
 「この前ロタからの帰り、定員オーバーになっちゃったんですよ」
 「・・・?」
 「『翌日の便にしてくれ、ホテルを取るから』と言われたんですがね・・・
  日本まで帰らなければならないでしょう。
  『リコンフォームまでちゃんとしておいたのに冗談じゃない』と強く主張したんですよ。どうなったと思います?」
 「・・・?」
 「サイパンから引き帰して来ましたよ。もう、一人で貸し切り状態。
  日本人って、そういう場合クレームをつける事は殆ど無いでしょう。
  強く言わなきゃ駄目ですよね」

 

  つ づ く

 



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