諦めろ。俺の瞳から逃れることなど出来ないのだから・・・
どうもッ!!
オズの魔法使い＆とべないホタル班のゆとり教育が産んだ狂気の珍獣、猛進する粗大生ゴミ、自らの存在そのものが奇跡と称する者を父に持つ男、自称セクシークールガイの坂西怜改め・・・
フェルナンド・レイだぜぇッ！！
くっ・・・煩わしい太陽だ・・・
そう思いながら掛け布団を蹴り飛ばす。鉛を詰めたかの如く重い身体を引きずるようにして台所へ歩を進め、遅過ぎる朝食の支度を始める。
熱されてゆく鍋の中の水。
その水の温度に呼応するかのように俺の魂が燃え上がっていくのを感じる。
それもそのはず・・・
明日から二学期の山場の一つである旅が始まるからであるッ！！
俺は朝飯の支度の片手間にキャリーバッグ（俺はそのバッグに 真紅の重戦車:アムトラック と名付けている）に荷物を詰め込み、万全な状態を完成させる。
そして遅過ぎる朝飯の時間をクールに堪能し、やがて出発の時刻を迎えた。
さらば、同居人と大家の息子よッ！！
液晶に映し出されたゲーム画面に夢中の二人にそっと心の中で別れを告げ、俺は行進曲を奏でるかの如く勇ましい歩みを始めるのであった・・・
おまけッ！！
現地に到着して一番最初に目に映った謎の建物。あれは何なのか・・・
凛然たる勇姿の真紅の重戦車:アムトラック
俺のクールな衣服などをその装甲で守り通してくれる頼れる奴だぜぇッ!!