木工挽物という仕事

基本的には時代遅れの仕事
正反対の位置にいるブログから発信してみます
でもブログも先端じゃなくなりましたね

木工挽物という仕事  その2

2012-09-27 23:41:18 | 仕事
最近っていうか近年この仕事をしてる人の廃業が目立つ
僕が仕事を始めたもう少し前までは息子が継ぐ仕事であったけれど
名古屋のこの業界では僕自身がもうシーラカンスになりかけてる
一人僕と同年代の職人さんがいるけどあとは先輩だけしかいません
それももう風前の灯火
いつも手伝ってもらってるおじいさんはもう80歳
それでもペースメーカーを備えた心臓を駆使して頑張ってる
まぁ僕はよく納期的に裏切られるのですが
そして一番頼りにしてる同業者であり先輩のSさん
彼は60代の後半になったのかな?
先日突然「もうやめることを考えてる」と言い出した
この人には仕事をもらうことだけじゃなくて
自分が受けた仕事の外注先にもなり材料提供者でもある
仕事によっては丸投げに応じてくれることもあってなくてはならない人だ
彼の引退宣言はもしかしたら僕のそれにもつながるかもしれない
勿論うちの職人さんの存在も大きい
どっちを見ても安心して仕事なぞしておられない雰囲気

さてその中で肝心の仕事量という点では・・
不況には違いないんだがもう仕事自体をやることころが少ないんで
ちょっとずつこちらへも回ってくる
昨日書いた妹の旦那に比べれば恵まれてると言わざるを得ない
まぁ昨日のタイトルの心配はあるには違いないのだが
とりあえず仕事は何とか食べてゆけるくらいはありそうだ
あと何年あるかわからないけど
むしろ世間の需要にこちらが供給で応えられるかのほうが問題かも

先日一時間ほどかかる場所への配達の帰り あるお店に営業をかけてみた
仕事が欲しいというよりも以前声をかけて頂いたお店への顔見せのためだ
話を聞いてるとそこのお店で使ってる職人さんが年配でたまに注文に応えられない時があったそうで
その後のバックアップのために声をかけて頂いたみたい
それはありがたいことなんだけど第一声で釘を刺されました
「見本は見せていただきましたがあの値段ではちょっと高すぎて
 うちの店のお客さんには買ってもらえそうにないので
 もう少し下げてもらわないと・・」
一応その場では発注の用があるときにご希望の値段をおっしゃってみてください
と言わせてもらったけど・・・
実際にはそのお店に告げた値段は今まで他のお客さんに買っていただいてる値段と全く同じ単価でしたので
やっぱり無理かもしれません
もう何十年もあまり値上げをしないで続けてる年配の職人さんの単価には多分勝てない
そういう人はたいてい自宅でモーター回しての仕事で工場家賃なんかは発生してない
僕らはどうしてもそういうわけにはいきません
日曜祝日でも毎日何千円かの家賃負担がのしかかってる
それをペイしながらまた稼がにゃならん身
きびしいです

コメント (4)
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