イアン・マキューアン「贖罪」

          

 イアン・マキューアンという作家はこれまで知りませんでした。1948年生まれ、ブッカー賞も受賞したイギリスの大御所のようです。

 その代表作「贖罪」を読みました。私は名作よりも傑作を読みたいというイメージがあります。言葉の印象ですが、名作は若干退屈な箇所があり、傑作はとにかく面白い。
 贖罪は名作です。傑作にある50ページ過ぎからの高原状の読む喜びの持続はありません。何度か読むのを止めようかと思いました。それでも読み続けたのはこの小説が凄い作品だという評判を読んでいたからです。右肩上がりで少しずつ少しずつ面白くなってくる。下巻に入ればもう止まりません。そして終結の余韻。うーんと唸ります。

 この物語はストーリーについて予備知識なしで読むのが良いです。小説好きなら絶対です。

 ところで本質に関係ないことですが、320ページ×2冊ではなくて、650ページ1冊なら、この本への愛着はもっと深いです。厚いだけで読まれない最近の本離れ対策なのかもしれませんが、分厚い名作を眺めることに喜びを感じるもともとの本好きには寂しい限りです。


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「福せん」(築地場内)

          

 今日は場内6号館の「福せん」です。鰻重(並)2000円。ふっくらと焼き上げてあって美味いです。正直、鰻は味の違いが分からないのですが(有名店で食べたときに少し川臭さを感じたことがある程度)、美味しいとしか言いようがないです。

 一点、以前食べた有名店もそうでしたが重箱が小さくて、出されたときにアレッと感じます。食べ終わると腹八分目の絶妙の量ではあるのですが見た目小さいと寂しいですね。鰻は高級なので2000円じゃこの量なのでしょうか。

 次回は焼き鳥とのハーフも食べてみたいです。市場で働いている人が仕事後に朝から酒を飲んで食べている、昔ながらの風景が今もある食堂です。


 帰りの買い物は、「新海商事」で奥久慈卵(私の中のロングセラー)、「中川屋」でぬか漬け(先週買った名物のべったら漬けは絶品でした)、「吹田商店」で出し昆布(年末が近づくと買いたくなる)、「田所食品」でイクラです。築地は高いけど(決して値段は安くない)最高です。築地で買い求めたものを日常で使用、味わえるのは幸せです。


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