習慣HIROSE

映画・演劇のレビュー

『COLD WAR あの歌、2つの心』

2019-07-10 21:13:44 | 映画

20年にも及ぶ恋の物語をたった88分で描く。でも、端折るのではなく、悠々たるタッチでじっくりと見せてくれる。歌がテーマなのだから、歌うシーンが何度となくある。なのに88分。

モノクロでスタンダードの映画がなんだかとても新鮮だ。これは断じて古臭い映画ではない。こんなにも古臭いラブストーリーなのに、である。そこがなんだか不思議。恋愛に古いも新しいもないのだろうけど、これがクラシックな映画であることは否めない。でも「クラシック」と「古い」とは同義ではない。愛し合っているのに、一緒にはいられない。すれ違いのメロドラマとは紙一重だ。『君の名は』(アニメではなく、岸恵子と佐田啓二)のような映画。良質の恋愛映画なのだけど、実は少しもの足りない。

まるで別の映画だから並べて論じるのは無謀だけど、『芳華』を思い出した。あれは僕の今年上半期ベストワンの傑作なのだが、映画としてはこちらのほうがよくできているかもしれない。でも、上手すぎて少し鼻につく。上手すぎて、乗り切れないなんて書くと何を言うやら、と叱られそうだけど、仕方がない。だからどうした、とも思う。正直言おう。見終えて、少しがっかりした。


コメント   この記事についてブログを書く
« 『ニューヨーク公共図書館 ... | トップ | 『ザ・ファブル』 »
最近の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

映画」カテゴリの最新記事