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映画・演劇のレビュー

『愛唄』

2019-01-30 20:59:22 | 映画

久々に映画を見た。忙し過ぎて2週間も映画館に行けなかった。今日だってようやくレイトショーに滑り込んだ。少し疲れていたし、心が弱くなっているから、こんな時には、優しいラブストーリーがいいかも、と思い、これを選んだ。甘い映画である。「それはないわぁ」というようなお話である。でも、そんなこと作り手も十分に理解した上で、敢えてやっている。彼らは確信犯だ。だから、気持ちよくこの世界に漂えるように丁寧な作業をする。見ていて、嫌な気分にはならなかった。もうそれだけで成功だろう。この甘~い世界に酔う。

現実世界を忘れて、映画の中で彷徨う。それこそが、映画だ。2時間心の旅をする。突然、余命3か月を宣告された青年がひとりの女性と出逢い、恋をした。だけど、彼女は自分の生きる世界の住人ではない。彼女の生きる世界には自分はいない。だから、彼女から去っていこうとする。そんなとき、もうひとりの少女と出逢う。先の彼女から教えられた詩集を書いた死んだはずの少女である。自分と同じように余命いくばくもない彼女と出逢い、本当の恋をする。もう、ないわぁ、と思うようなお話である。こんな気恥ずかしい映画を見るのはテレる。まさか、こんなお話だとは知らないまま、見たから(僕は基本的に、事前情報はほとんど仕入れないで映画を見る)最初は驚いた。でも、作り手がうまいから、ちゃんと見てしまえる。この嘘の世界にちゃんと乗せられる。

地味なキャスティングだけど、安易な映画ではない。『キセキ あの日のソビト』(これはとてもよかった)に続く「GReeeeN」の楽曲映画化プロジェクト第2弾、というところでだけで見ようと思ったのだが、実は少し不安もあった。監督が変わっているし、脚本がGReeeeN自らというのも、不安だったのだが、川村泰裕監督はちゃんと職人監督としてこの素材を最大限に生かす演出に専念し、成功している。久々に見た映画として、これは正解だった。

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