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映画・演劇のレビュー

『ワイルドスピード スーパーコンボ』

2019-08-06 18:59:20 | 映画

 

今年もまた『ワイルドスピード』がやってきた。「これってもう夏の恒例行事になってきたのではないか」と書こうと思って、はたと気付く。「このシリーズって夏に公開してたっけ?」(してない!)しかも、最初はスピードレースの話だったはずなのに、今ではまるで様相を異にしてヒーロー物で、スパイアクション映画にもなっている。もう何が何だか、の世界なのだ。だからトム・クルーズの『ミッション・インポッシブル』シリーズやジャッキー・チェンと競うような作品で、少し『007』も入っているけど、悪と戦うマッチョのハゲオヤジはド派手な凄いアクション満載なのに、そこには悲壮感はなく、B級テイストで、笑えるのがいい。主人公のドウェイン・ジョンソンとジェイソン・ステイサムのハゲ・コンビを前面に押し出し、ダブル主演で、ふたりのバディー・ムービーに仕立てた。だから、まるでおしゃれではないし。

 

映画を見ながら、でもなんか、いろいろおかしいなぁ、と思い始める。だいたい主人公の顔が違う。このシリーズって主人公は同じハゲでも確かヴィン・ディーゼル!じゃなかったっけ。なんと、そんな大事なことにすら気付かずに見ていたのだ。だいたい設定もいつもと違うし、おかしいなとは思っていたのだが、ようやくそこに気がついた。そんな大事なことすら考えさせない映画なのである。ということで、これはシリーズの最新作ではなく、スピンオフ作品だったのである。めでたし、めでたし。

 

それにしても、これは、もう見ていて、好きにしてくれ、としか言いようのない映画で、そんなやりたい放題が楽しい。派手なアクションの連打で、ドウェインなので肉弾戦だったりもする。2時間16分と少し長いのだがまるでそんな長さは感じさせない。でも、お腹いっぱいにはさせられるので、お得感満載。夏休みのノーテンキな娯楽活劇としては満点に近い映画なのではないか。頭を空っぽにして(ハゲにして、ではない)見るといい。まるで何も考えなくていいし。考える必要もない。ということで、ただただ楽しいだけの映画。大満足。監督は『アトミック・ブロンド』(後で調べたら『ジョン・ウィック』は監督ではなかった)や『デッドプール2』のデビッド・リーチ。つまらないわけがない。

 

 


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