BSプレミアムで夕方、黒澤のドキュメンタリー（たぶん再放送）をしていたので、なんとなく見ていた。後半は『乱』にまつわるエピソードだった。翌日、その『乱』の放送があったので、見ることにした。『乱』は封切りの時に見ている。あれ以来だから実に37年振りの再見になる。
当時は残念だな、と思った。あの作品の前作だった『影武者』は素晴らしかった。黒澤はやはりすごいと思ったのだが、この『乱』には乗れなかった。 . . . 本文を読む
初めて読む作家だ。表紙とタイトルだけで読むことを決めた。内容も傾向もまるで知らないまま、読み始めたのだが、第1章を読み終えたところで、これは面白いかも、と期待した。なんだか不思議な感触の小説でこれは何を描こうとするのか、よくわからないし、でもそこが見えてこないというところが嫌ではなくいいな、と思った。惹きつけるものがある。ふたりの男女の視点が、交互になりお話を展開してく。
だが、それが第2章で短 . . . 本文を読む
