とてもいい映画だとは思う。これだけの映画を作れる人は中島哲也監督しかいない。それは認める。だけれども、どうにもやりすぎで、ちょっと疲れる。『下妻物語』の時にはそんなこと思いもしなかった。だけれども『嫌われ松子の一生』の時に、ちょっと思った。今回のは違和感ではない。このやり方と映画自体はとてもうまく一致している。無理がない。ファンタジーと彼の驚異のビジュアルとが見事に一致した奇跡の映画だ、なんてい . . . 本文を読む
子供と二人で安全を売りにするマンションでひっそりと暮らす父親。彼らはこのマンションのモニターとして閉ざされた空間の中で、２人きりで暮らし続ける。
母親は息子が生まれる前に行方不明になってしまったらしい。そんな彼女から届いた手紙を巡って父と息子がバトルを繰り広げるシーンから芝居は始まる。
５年間ここから１歩も出ることが出来ない。そんな契約である。完璧な安全を保障するためらしい。だが、それって一 . . . 本文を読む
何もない夏休みを描く。軽井沢の別荘で過ごす大人の２人。３２歳の息子と５４歳の父がなぜか２人で何日間かの休暇を過ごす。２００６年夏と、翌２００７年の夏。ふたつの夏のスケッチだ。ほんとに何もない。あまりに何もないから怒ってしまう人もいることだろう。だが、これってやっぱりすごい。
ふたつの夏を、同じように彼らはここで過ごす。何もしないで、ただぼんやりしてる。堺雅人と鮎川誠。彼らの無表情と、はにかみ . . . 本文を読む
