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『パッチギ!』

これも劇場公開を逃して、DVD観た作品。
いや~、笑った~。泣いた~。
まさにパッチギ(頭突き)をくわされました!

日本と朝鮮、その深い溝。
ともすれば重くなったり、軽々しく扱われてしまうような繊細なテーマが、
笑いと涙と音楽と、絶妙なバランスで繰り広げらています。
音楽が大きなテーマのうちのひとつだった、ということにも、救われました。
「歌」と「ケンカ」で、その溝を乗り越えていこうとした当時の若者たちの姿が、
頭から離れません。
がむしゃらになって歌う「イムジン河」。切なく響く「悲しくてやりきれない」。
1968年、その時代だから生まれた歌なのだなあ、としみじみと感じました。

それにしても、こんなに綺麗な歌「イムジン河」は、なぜ放送禁止として
規制されていたのだろうか、と、あらためて不思議で仕方ありません。
どんな歌であれ、どんな理由だろうと誰であろうと規制することなんて
できない。もし、この歌が、放送禁止になんてならず、もっともっと長い期間
たくさんの人の耳に触れていたら・・・もしかしたら、時代は少し変わった
かもしれない、そんな風にも思いました。

韓国に行って観てきた「イムジン河」は、本当に”とうとうと流れ”、向こうに
見える近い北朝鮮からもそう見えるのだ、と、その美しい流れが美しいほど、
胸がいっぱいになりました。

韓流、韓流、といわれている(もう言われてない?)今、こうやって少しづつ
でも、みんなが乗り切ろうとしている”溝”について、何かを思い、感じること
ができれば、きっと何かが変わる、とそう感じました。

やはりこのテーマで、箒木蓬生『三たびの海峡』(新潮文庫)を読んで、
ショックを受けました。今回は、この「パッチギ!」で、それを乗り切ろう!と
言う、少しだけ未来を観た気がしました。

よかった!
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