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『蒲生邸事件』 宮部みゆき

『蒲生邸事件』
文藝春秋
宮部みゆき

ずいぶん前に読んだ小説だけれど、今日が2月26日だということで思い出した。

昭和11年2月26日。まさに、ニ・ニ六事件が起きようとしている厳戒令下の東京に、
大学入試に失敗した予備校受験生、孝史がひょんなことからタイムトリップ。

受験にもあまり出ない現代史にはちっとも興味のなかった孝史。
ニ・ニ六事件のことだって、全然知らない現代の若者。
そんな孝史が、まさにその時代のその場所にトリップしてしまう。
そこで歴史を知り、その時代に生きていた人たちと触れ合うことで、孝史は少しづ
つ成長していく。

少しだけミステリーの要素も含んだSF小説だけれど、そこはさすがに宮部みゆき。
最後は、少し切なくて哀しくて、でもさわやかな結末。

タイムトラベル物は、あんまり好きではない私だけど、そのジャンルの枠を超えて、
ある意味での歴史小説のような感覚で楽しめた。
宮部みゆきは、本当にうまいなぁ・・・と思う。

第18回日本SF大賞を受賞。
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