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『インテリア』 ウディ・アレン

『インテリア』 ウディアレン

もともとウディアレンの映画が好きだ。彼独特のユーモアや
飄々としたストーリー。果てしなく続くセリフの数々や、舞台となる
(主にニューヨークの)素敵な部屋やインテリア、音楽、しゃれた
会話などが心をくすぐってくれるので、たまに観たくなったりしてしまう。
一度観ると、またウディアレンの作品が続けて観たくなったり。
そんな風に、たまに訪れるウディアレンの風。

出てくる女優さんも、みな好きだ。特に、ウディアレンの彼女でもあった
ダイアン・キートン。同棲を経て別れて久しい今もなお、ふたりはいい
関係を続けているそうだが、とにかく、ウディ・アレンの映画の中の
ダイアン・キートンは特に好きだ。なんだか、かわいい。

余談だけれど、一昨年の彼女の作品「恋愛適齢期」。ジャックニコルソン
との競演でしたけど、よかったなぁ。
二人とも、もう大人の素敵な魅力が溢れ出ていて、観ていてドキドキ
してしまった。素敵な女性は、いくつになっても素敵です。

話は戻るが、そのウディアレンの中でも、ちょっと異色のシリアス
な作品、『インテリア』。
撮影は、同じくウディアレンの、これも大好きな映画だが、
『カイロの紫のバラ』や『カメレオンマン』(これ大好き!)などの撮影を手がけ
ている、ゴードンウィリス。
この方、ゴッドファーザー2』の撮影もしているのだが、この『インテリア』
も、なんだかその映像は、ゴッドファーザーを思い出させるような映像だ
な、と感じた。

『インテリア』は、完璧に計算つくされた生活を送ろうとする母。そのインテリア
同様に、作り上げられてきた彼女の家族。一見幸せそうな家族も
インテリアも、美しいかもしれないが、実は冷たく息苦しいものだった。
そんな中30年連れ添った父と母の別れ、娘たちのそれぞれの葛藤。
長女は夫を支えていたつもりが、夫はそれを負担に思っていた。末娘は母を
なぐさめていたが、母にはそれが負担だった。
そうして完璧だったはずの家族が崩壊していく。

美しく冷たい場面の中で繰り広げられる、静かで暗い物語。
完璧なインテリアと、自分の美意識で家族を支配してきた母に耐えられなく
なり別れを切り出す父だが、その父が愛した母と全く正反対の女性が、
一人、常に赤い、明るい洋服を着ている。
その冷たい無機質な色の映像の中で、その明るい色がとっても印象的な
重たいけれど、とても美しい映画。

少し気持ちが重たくなってしまったら、
『ウディ・アレンの誰でも知りたがっているくせにちょっと聞きにくいSEXの
すべてについて教えましょう』 や、『カメレオンマン』 を観よう!(^o^)/
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