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『伊集院光選曲 おバ歌謡』

ギルバート・オサリバンの『アローン・アゲイン』

大好きな曲だ。
歌詞の内容と、それに相反するアフター・ビートの明るい曲に、
ギルバート・オサリバンの優しい歌声がミックスして
とっても切ない名曲である、と思う。

Alone again naturally という言葉は、日本語にするのはとても難しく
「また一人になってしまった、あたりまえのように・・・」
「また一人になってしまった、ありのままに・・・」
など、いろいろな訳し方をしている人がいる。

1つの節がとても長く、いっぱいっぱいに歌詞が乗り、それでも
英語の美しく流れるような”音”で、それもこの歌の魅力のひとつと
なっている、と思う。


・・・と、なぜこんな事を書いているか、というと、ここで出てくるのが
この『伊集院光選曲 おバ歌謡』に収録されている「アローン・アゲイン」。
なんと、コメットさんの九重祐三子がカヴァーしているのです。
”おバ歌謡”というだけあって、これはもう抱腹絶倒ものです。

九重祐三子が歌うのは、「また一人」と訳されたアローン・アゲイン。
これ、訳された歌詞がもう・・・・

出だしが、なんと ”私としたことが、あなたに棄てられて~
生きてることが悲しくなっちゃって~”

おいおーい。
しかも、”私としたことが”って・・・(^◇^;)

最後には、生きていくことが悲しくなった私が、ビルの上から飛び降り
ようとしたところ”よせ”と言って止めてくれた人とまた恋をしたけ
れど、  
”つまらなくて 今日からまた 私は一人~”

おーい。
この訳詞は一体・・・・
九重祐三子がどんな顔をして歌っているかも想像できて、なお哀しく
なってしまうのだけれど、もっと哀しくなるのは、この訳詞はをしている
のが、なかにし礼だ、ということだ。

同じく、このCDに収録されている「ホテルカリフォルニア」(歌:タンポポ)
これがまた・・・(^◇^;)
どうしてここまで、このように訳してまで・・・と思わずにはいられない
作品にしあがっている。おーい。

なかにし礼の作詞には、数々の名曲がある。、「知りたくないの」「雨がやんだら」
「今日でお別れ」「天使の誘惑」「グッバイマイラブ」・・・・などなど、数え切れない。

なによりも、、「長崎ぶらぶら節」では直木賞も受賞している。

なのに、なぜ!これはどうしたこなのか!おーい。(^◇^;)

こうなってくると、私の大好きなペドロ&カプリシャスの「別れの朝」なんかも
訳詞をされているのだけれど、もしかして、聴く人が聴けば、抱腹絶倒なので
はないか?などの疑問も!

しかし。こんな名曲たちに、こんな歌詞をつけてしまうなんて・・・
しかもどうして九重祐三子なのかなあ?

・・・・などと思うのだけれど、ここは、そんな真剣に深く憂いても
仕方がないのだ。

笑い飛ばしてしまうしかない!
そんな意味でもこの「おバ歌謡」は楽しい楽しいCDだ。本当に笑った笑った~。

ちなみにこのCDには、草刈正雄の『アローン・アゲイン』も収録されている。
こちらの山上路夫氏の訳詞なのだけれど、まだ歌詞は原曲に近い感じで、
伊集院光も、これはおバ歌謡でないけれど、次に控える「また一人」と
聞き比べてほしい、ということで選曲されているらしい。

他にもおかしなおかしな、愛すべきおバ歌謡が満載です。(^-^)
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