ぽんしゅう座

優柔不断が理想の無主義主義。遊び相手は映画だけ

■ 花を喰う蟲 (1967)

2018年01月24日 | ■銀幕酔談・感想篇「今宵もほろ酔い」
話はグダグダなのに、意味不明な虚無男(二谷英明)と意思薄弱な不良娘(太地喜和子)の相互依存風SMもどき関係が妙なグルーブ感を生み出して目が離せなくなる。最後まで謎の男は謎のまま理屈はどうでもよくなり、すべて“厭世”で丸く収まった気になる素敵な珍作。

この時代の日本映画にしては、ベッドシーンに思わせぶりな気負いやてらいがなく乾いた描写がスタイリッシュ。西村昭五郎が日活ロマンポルノの第一作監督として先陣を切ったのが分かるような気がした。

(1月21日/シネマヴェーラ渋谷)

★★★★

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