上写真のごとく、左側は筆をおさめるための木製の棚が天井まで続いていたのである。桐製で、長年にわたって使い込まれたために黒光りし、独特の威厳がある店内となっている。さらに下中央写真のごとく、入って左の床下を覗くと床下にもスペースがあるのが見える。この半地下の場所で商品を仕入れ、荷解きやラベル貼りなどの作業をしていたようである。店内で寝泊まりしていた住み込みの小僧さんも多かった。この狭い店内で10人以上の人間が働いていたのである。神田は学生街であり、筆や硯は必需品であった。
もうお分かりであろう。「千と千尋の神隠し」の釜爺(かまじい)の部屋のモデルとなったのがこの店である。薬草を仕分けして壁中の引き出しに収納してあったあの部屋、ご記憶の方も多いであろう。菅原文太の声が懐かしい。
もうお分かりであろう。「千と千尋の神隠し」の釜爺(かまじい)の部屋のモデルとなったのがこの店である。薬草を仕分けして壁中の引き出しに収納してあったあの部屋、ご記憶の方も多いであろう。菅原文太の声が懐かしい。