山本飛鳥の“頑張れコリドラス!”

とりあえず、いろんなことにチャレンジしたいと思います。

19 怖い女

2007-07-22 00:56:57 | 読書
村上龍 「ダメな女」

“愛情に恵まれずに育った子どもが
大人の女になると
ダメな女ではなく、怖い女になる。”

概要
ダメな女の見分け方は残念ながらない。
いい子犬というのはわかる。いい子どももわかる。
友達と元気に遊んでいる子どもはいいが、暗くうつろで仲間に入っていけない子どもに何らかの問題がある。
そういう子どもは、親から虐待されているとか、幼児期に愛情に恵まれなかった場合が多い。そういう子供は自己評価が低く、自分には価値がないと思い、人間関係も不信に満ちたものとなってしまう。
そういう子どもも様々な社会経験を経て大人になる。すると、ダメな女ではなく怖い女になる。
「オーディション」という私(村上)の書いた小説に登場する女がそういう怖い女の典型である。彼女は男が自分の虜になるように振る舞い、そうなったあとは男を試し始める。自分のために男がどこまで自分を犠牲にするかを試し、わがままを行ったり、自殺すると脅したりする。
また、甘やかされて社会性を身に付けないで育った子どもも手に負えない女になる。
怖い女は見分けることができず、誰からでも好かれているが実は怖い女というのもいる。
怖い女というのは非常に魅力的である場合もある。
たぶん林真須美という女は、若い頃、かわいかったのではないかと思う。
とのこと。

毒入りカレー事件の林真須美の様子は私もよく覚えている。案外かわいい顔をしていた。体はちょっと太めだが、健康そうで、明るいイメージだった。陰湿な感じは全然しない。
彼女がどのような幼児期を送ったのかは知らない。だが、怖い女であることは確かだろう。
裁判でも黙秘を続けているそうで、彼女の心は全然見えない。

幼児期の育ち方は人間にとって重要である。事件が起こるたびに育ち方に問題があったことがわかる場合が多い。

その後の事件で思いつく怖い女は、畠山鈴香容疑者だ。彼女は子どもの頃から同級生などにもかなり嫌われるほど変な人物だったようだが、自分の娘綾香ちゃんとその友達の米山豪憲君を殺害した疑いで逮捕されている。彼女の心にもはかり知れないゆがみがありそうだ。

マスコミの人を相手に良くしゃべり、映像の中に積極的に出演していたようなところが、この2人はよく似ていると思う。

怖い女になってしまったら、もう取り返しがつかないのだろうか。


1 コメント

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怖い人はどこから見ても (はたやん)
2007-07-22 16:40:45
女性蔑視の意図は無いのですが、世の中には怖い人とか、言動レベルで「女性を捨てた」人とか、「子供の見本たる大人」としては疑問符のつく人が増えました。

そういう私も、子供の頃から女性に対して「怖い」印象があり、それが現在に至る「恋愛も縁談も成就しない」ことの遠因になっている自覚があります。

一見優しそうでも
「今声をかけたら、しばかれそう・・・」
という雰囲気をかもし出す人が多くなり、「勇気を出せば出会えるかもしれないけど怖くて出会えない」日々を過ごしています。

生来臆病で人見知りも激しく、自分に自信を持てるようになれば変わるのかもしれないけど、当分そうなれる境地には至らなさそうです。

怖い人は、どこから見ても怖い・・・
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