山本飛鳥の“頑張れコリドラス!”

とりあえず、いろんなことにチャレンジしたいと思います。

「凛」

2014-12-10 18:10:30 | 音楽
夕方、帰宅したら、すぐにCDを聴きました。
いつもは、テレビをつけるのですが、今日は家に誰もいないし、改めて、じっくり音楽を聴いてみようと思いました。

riceのアルバム「零ーしずくー」の1曲目は「凛」です。

この人の声は、どうしてこんなに温かいのだろうか。

これまで、他の曲では、高い声がきれいだ、という印象があったのですが、聴くうちに、低い声の温かさが身にしみるようになってきました。

心をこめて、ていねいに歌われています。

なぜか、涙があふれてきてしまいます。

なんで、涙があふれるのかわかりません。

「強さをあげる 大切な人を守れるように
崩れそうな日でも 手を取り合い 歩けるように」

どんなにつらい状況にある時でも、おちついて、
大丈夫だよ、と 力づけてくれる優しさ。

単に優しくしてくれるのではなく、
強さを与えてくれるっていうのが、すごいなあと思いました。

この歌を聴いていると、あの大震災の事なども思い出します。
みんな辛くて、大変な状況に置かれました。
そんなとき、やっぱり、人と人が手を取り合って凛として生きてきたんだと思います。

震災に限らず、みんな、辛いことに遭遇しても、しっかり生きて行かなくてはなりません。
それには、1人1人が強くならなくてはいけません。

こういう詩は、本当につらい事を経験した人にしか書けないのではないでしょうか。

どんなに優しくしてもらっても、その本人が強くならなくては、歩いていけない。

でも、励ますというのではなく、温かく包んで、安心させてくれるような歌です。

聴いていると、胸が熱くなってしまいます。
自分も、普段気がつかないけど、辛いものがあることにも気付かされ、
何か心の中にかたまっていたものが溶けるような気持ちです。

おそらく、みんな、壊れそうな何かをもって生きているのかもしれない。
この歌で、逆に、自分の弱さに気づかされたりしているのかもしれません。

だから、人にも自分にも、強さとやさしさが必要です。

心がバラバラにならないで、大切な人と一緒に歩んでいくためにも。


なんか、うまく書けないのですが、そんなことを思いました。

rice - 「凛」 PV



追記:つい最近、riceを知った私は、「凛」がいつできた歌だったのかも知らなかった。この歌もつい最近知ったものだった。だから、この歌が、震災の前にできたのか、後にできたのかも知らなかったが、この歌のPVを初めてyou tubeで視聴したときから、東日本大震災のことが連想された。1つ1つのろうそくの火は、1人1人の命だと感じた。

今、調べてみたら、「凛」のCDは、2011年3月15日にできあがったらしいことがわかった。プロモーションビデオの公開もほぼ同時だろう。つまり、大震災(3月11日)の直後のことだけど、ということは、その前に制作されていたということだ。これには本当に驚いた。
震災直後で、この曲を売り出すための、いろいろな催しが延期になったりしたようだ。
でも、この歌の内容は、偶然にも、人々を力づけるものとなったのだなと思う。本当に不思議なタイミングだ。ただ、あのころは、日本中が大変だったから、この曲に意識を向けるどころではなかったと思う。

私は、震災に関する本を1冊読んだけど、震災によって命や大切なものが失われたのは言うまでもないが、その後、心がバラバラになってしまった人たちのことなども書いてあった。困難にあって、絆が深まった人もいれば、残念ながらそうではない人たちもいたようだ。大切な人と遠く離れ離れになったり、逆に近づきすぎて摩擦が生じたりと、いろいろなことがある。心がすさんでしまう。そういうときに、強さと優しさが必要なんだと感じる。
私が書くと、どうもうまく表現できないのだけど、この歌は「心」について、本当に大切なことを歌っていると思う。
そして、大切な人を失ってしまった人は、自分が強く生きていけるように、力づけられると思う。そして、自分にとって大切な人を、よりいっそう大切にしていこうと、改めて感じる。