山本飛鳥の“頑張れコリドラス!”

とりあえず、いろんなことにチャレンジしたいと思います。

じょれい

2009-03-12 22:48:27 | 日記
今日は、変換ミスの話です。
“じょれい”というと、一般的には「除霊」を思い浮かべるのではないでしょうか?
「除霊」とはその文字のとおり、「霊を除く」というわけですね。
「悪い霊を追い出す」ということです。
幽霊は怖いですが、このような話は好奇心をそそります。

しかし、私がやっている校正の仕事では、あいにくそのような言葉は関係ありません。
今日文書中にあったのは「除冷」という言葉でした。

文の前後からすると、温度の高いものを冷ますときに「除冷する」という使い方をしていました。
?????
これは何か変だなあ~
除霊だったら幽霊を取り除くわけだから
除冷だったら冷気を取り除く、つまり冷えるどころか逆に温まっちゃうんじゃないの?
この場合、意味から言ったら「除熱」では?
私の思考回路はどうせこんなところですが・・・・
そこで、ちょっと考えてみました。

このような場合は辞書です。
辞書で「じょれい」を探します。「除冷」はありません。
次はgoogleです。「除冷」で検索すると「徐冷」という言葉を使った例がたくさんヒットしてきます。同じような文面のものも多くあります。
どうやら、正しくは「徐冷」のようです。
つまり「徐々に冷やす」という意味のようです。

「徐冷」を辞書で引きます。
国語辞典などには載っていませんが、英語の訳語や関連語として、「アニール」「焼き鈍し」という言葉が出ていました。

「アニール処理(焼き鈍し)とは」という説明を「ミサワ金属工業」という会社のホームページでみつけました。

《アニール処理(焼き鈍し)とは、金属やガラスなどを適当な温度に熱してからゆっくりと冷却する熱処理方法のことで、この処理により金属の応力を除去して内部の歪みをなくしたり、硬度を低下させて軟化させたりと、金属の性質の改善を行うことができます。》

この「ゆっくりと冷却する」の部分を「徐冷」というようです。

な・る・ほ・ど

それで、確信をもって「除冷」を「徐冷」に訂正しておきました。

ところで、ふと思ったんですが、
世の中の現象はすべて自然科学的な理由があるはずです。
よく、霊写真というのがあります。映っている人の足が消えていたり、いないはずの人が映っていたりします。
このような場合、そこにあやしい霊が存在するということで「除霊」したります。
しかし、霊写真が写ったことにはきっと原因があるはずです。

先日、人間の目の錯覚についてテレビでやっていましたが、視覚が脳に到達するまでの時間差などによってないものが見えたりあるものが見えなかったりするようです。
写真も機械の技です。シャッタースピードや光の屈折などによって、あるものが消えたり、ないものが現れたりして写っても何ら不思議はありません。
霊写真現象も科学的に解明してもらいたいものです。

・・・じょれいの話でした。