山本飛鳥の“頑張れコリドラス!”

とりあえず、いろんなことにチャレンジしたいと思います。

トンマッコルへようこそ

2006-09-21 23:56:19 | テレビドラマ・映画
今日は、長女と韓国映画「トンマッコルへようこそ」の試写会に行ってきました。
なかなかいい映画でした。10月28日から全国で上映されるようです。

試写会の券は、東京新聞で応募したらまた当たっちゃいました。
最初は夫と行く予定だったのですが、夫が今日になって「面倒くさいから俺は行かない」と言い出し、娘に聞いてみたらちょうど日程が空いていたので、娘と行ってきました。

これは、朝鮮戦争のときのことを題材にした映画ですが、実話ではなく、フィクションです。それで、兵隊たちがたどりついた村の人たちとの生活の部分はとても平和でおもしろく、ファンタジックに描かれていて心がなごむのですが、それと対照的に、兵隊たちの敵対する緊迫した様子や非情な軍隊の様子、戦闘場面は、現実的で厳しく凄いものでした。

人間本来の幸せとは何か?平和の中で生活を楽しむことではないのか?
本当の人間の敵は人間ではないはず。
ひとりひとりの人間はみな良い人なのに、どうして軍隊という非道なものができてしまうのだろう?
など、考えさせられました。

平和でのどかな村を襲撃しようとしているアメリカ空軍から村を守るために、自ら標的となった5人の兵隊たち。そのひとたちが勇敢に戦って死んでいく姿はすさまじいものでした。その部分の描き方がかなり濃密でした。それを見ているうちに「少人数ながらすばらしい戦いぶりだ」とも思わせられるくらいに達したときは、ちょっと恐ろしくなりました。一人一人の人に罪はなく、人間は理解しあえるものだ、と前半で主張しておきながら、戦闘の相手(アメリカ軍)を滅ぼすことには心の痛みはないようでした。
彼らは命をかけても村を守ることに信念をもって、納得して戦い、死を選びました。
それは、すばらしいことです。しかし、平和のための戦闘を美化するように感じが少し強く感じられて、その部分は今も徴兵制度があり、軍隊が国の平和を守るという韓国らしいものだなあと感じました。

また、この映画から、朝鮮半島の人たちは、もともとひとつの民族であって、理解しあえるはずのものだから、朝鮮戦争以来、分離敵対していることの不自然さをずっと持ち続けているのだということを強く感じました。
やはり朝鮮半島に人にとっては、南と北が敵なのではなかったはずであり、アメリカはよそ者だったのだと思います。

「韓国の人の視点」というものを、垣間見た映画でした。