オープンキャンパスに行ってみて、違うなあと思ったことの一例を書く。
動物のことを学ぶ専門学校や大学では実際に生きた「犬」などを使わなければ授業にはならないわけで、これを視聴覚教材や印刷教材だけでやっているならば本当の犬について学ぶことはできないといえる。
その「犬」の取り扱いについてであるが、ある大学では学校犬は3頭くらいしかいないので、授業をする先生が自分の私物の犬を数頭使っていた。
そのうちの一匹のチワワは、授業中、台の上にプラスチックの箱をのせ、その中に入れられていた。その犬はその箱からは出ることができないから、台から落ちることはないのであろう。しかし、箱の縁に前足を乗せて立ち上がったりするのをみていると、バランスを崩して箱がひっくり返る可能性も無いわけではなさそうに思えてひやひやしてしまった。
その前に専門学校に行ったときには、学校犬のマルチーズやシーズーが6頭くらいいて、それらは看護学で体温を測ったり、毛や爪、耳の手入れをする練習に使われているとのことだった。その犬を実習で台の上に乗せた時に、指導の先生が、絶対に犬のそばから離れないで落ちないようにみているようにと実習生に何度も確認していたことが記憶にあった。
おとなしく立っているように見えても、犬はいつどのような動きをするかわからない。急に変わった動きをして台から落ちたらケガをしてしまうとのことだった。
そこには、まず最初に仕事としての意識があり「お客様の犬を預かっている責任」という神経の配り方があるように思えた。
しかし大学はそうではなかった。先生は明らかに自分の犬だからその犬がふだんどんな行動をとるか判っているし、危ないことはしないとわかっている。また万が一何かあっても自分の犬である。その大学ではのびのびと犬の習性などを勉強することができてとても楽しそうだったが、仕事とは切り離されている様な気がした。
このような学校で学んだ学生が就職した時に、お客様の犬を預かるという意識が自然に身についているのは専門学校を卒業した学生のほうに違いないと思った。
ある専門学校ではドッグトレーニング用の大型犬なども数頭いて、その犬たちは子犬で学校に来ると2年生の実習によってトレーニングされ、翌年には訓練の出来上がった犬として1年生の実習に使われる。そして、その後は学生に引き取られ、学校ではあらたに新しい犬を買うということを繰り返す。
ある大学では同じ学校犬がずっと続けて学校で飼われるようだった。また、生徒の犬が多く活用されていたが、いつも私物の犬を提供する学生と自分の犬を持たない学生との関係などはどうなのかな?と思った。
生物である教材の確保というのは、やはり大変なことであろう。レントゲン装置などがあるが、同じ犬のレントゲンばかり撮るわけにもいかないだろう。
ある専門学校の動物美容学科では学校近隣の犬の飼い主と提携を結び、練習用の犬として提供してもらうようにしているために、各種の犬で練習することができるそうだ。
学校の犬だけではなかなか毛が伸びないし、同じ種類の犬ばかりでは練習にならない。たくさんの犬を学校で所有するのは不可能である。この方法、短大などでもやっているようである。
そのように、動物関係の学校は生きた教材の確保だけでも苦労の多いところであり、いろいろ工夫をこらしているようであるが、その確保の仕方や管理の仕方の違いが学校選びの比較対象ともなっている。
また、学校見学に行くと専門学校では体験実習に力をいれ、大学では知識を取り込むような模擬授業をすることが多い。
これは知識を取り入れることが好きな大学志向の学生と、机の上の知識詰め込み勉強はあまり好きではない専門学校進学タイプの学生に学校側があわせているともいえる。入ってしまえば理論も実習もやることになるのであろうが、その様子が見えてこない。どちらとも充実した内容の学校があったらいいなあと思う。
いきなり実習をさせられるだけでは、なんか薄っぺらい感じもしないではないし、理論ばかりでは実技が身に着くのかと不安になる。
動物のことを学ぶ専門学校や大学では実際に生きた「犬」などを使わなければ授業にはならないわけで、これを視聴覚教材や印刷教材だけでやっているならば本当の犬について学ぶことはできないといえる。
その「犬」の取り扱いについてであるが、ある大学では学校犬は3頭くらいしかいないので、授業をする先生が自分の私物の犬を数頭使っていた。
そのうちの一匹のチワワは、授業中、台の上にプラスチックの箱をのせ、その中に入れられていた。その犬はその箱からは出ることができないから、台から落ちることはないのであろう。しかし、箱の縁に前足を乗せて立ち上がったりするのをみていると、バランスを崩して箱がひっくり返る可能性も無いわけではなさそうに思えてひやひやしてしまった。
その前に専門学校に行ったときには、学校犬のマルチーズやシーズーが6頭くらいいて、それらは看護学で体温を測ったり、毛や爪、耳の手入れをする練習に使われているとのことだった。その犬を実習で台の上に乗せた時に、指導の先生が、絶対に犬のそばから離れないで落ちないようにみているようにと実習生に何度も確認していたことが記憶にあった。
おとなしく立っているように見えても、犬はいつどのような動きをするかわからない。急に変わった動きをして台から落ちたらケガをしてしまうとのことだった。
そこには、まず最初に仕事としての意識があり「お客様の犬を預かっている責任」という神経の配り方があるように思えた。
しかし大学はそうではなかった。先生は明らかに自分の犬だからその犬がふだんどんな行動をとるか判っているし、危ないことはしないとわかっている。また万が一何かあっても自分の犬である。その大学ではのびのびと犬の習性などを勉強することができてとても楽しそうだったが、仕事とは切り離されている様な気がした。
このような学校で学んだ学生が就職した時に、お客様の犬を預かるという意識が自然に身についているのは専門学校を卒業した学生のほうに違いないと思った。
ある専門学校ではドッグトレーニング用の大型犬なども数頭いて、その犬たちは子犬で学校に来ると2年生の実習によってトレーニングされ、翌年には訓練の出来上がった犬として1年生の実習に使われる。そして、その後は学生に引き取られ、学校ではあらたに新しい犬を買うということを繰り返す。
ある大学では同じ学校犬がずっと続けて学校で飼われるようだった。また、生徒の犬が多く活用されていたが、いつも私物の犬を提供する学生と自分の犬を持たない学生との関係などはどうなのかな?と思った。
生物である教材の確保というのは、やはり大変なことであろう。レントゲン装置などがあるが、同じ犬のレントゲンばかり撮るわけにもいかないだろう。
ある専門学校の動物美容学科では学校近隣の犬の飼い主と提携を結び、練習用の犬として提供してもらうようにしているために、各種の犬で練習することができるそうだ。
学校の犬だけではなかなか毛が伸びないし、同じ種類の犬ばかりでは練習にならない。たくさんの犬を学校で所有するのは不可能である。この方法、短大などでもやっているようである。
そのように、動物関係の学校は生きた教材の確保だけでも苦労の多いところであり、いろいろ工夫をこらしているようであるが、その確保の仕方や管理の仕方の違いが学校選びの比較対象ともなっている。
また、学校見学に行くと専門学校では体験実習に力をいれ、大学では知識を取り込むような模擬授業をすることが多い。
これは知識を取り入れることが好きな大学志向の学生と、机の上の知識詰め込み勉強はあまり好きではない専門学校進学タイプの学生に学校側があわせているともいえる。入ってしまえば理論も実習もやることになるのであろうが、その様子が見えてこない。どちらとも充実した内容の学校があったらいいなあと思う。
いきなり実習をさせられるだけでは、なんか薄っぺらい感じもしないではないし、理論ばかりでは実技が身に着くのかと不安になる。