山本飛鳥の“頑張れコリドラス!”

とりあえず、いろんなことにチャレンジしたいと思います。

負け組の新たな不安

2006-04-21 01:16:13 | 未分類過去
数年後に団塊の世代が大量に定年退職を迎えるそうです。
へえ~、定年まで働いている人がそんなにいるんだなあ~と50代前半で早々とリストラ退職させられた者は思います。どうしても、自分の周りのことが印象的なので、世の中が全般的にまだ年功序列で定年まで勤められるという状況がなんかぴんと来ないのです。

多くの企業は数年後に大量の退職者に渡す退職金の資金繰りができないような深刻な状況にもなっているとか聞きます。
そういう点からみると、夫の勤めていた会社の母体である親会社は、世間ではそう悪くはない会社だと思われている会社ですが、確かに辞めさせられた当事者たち以外の目から見たら、賢い経営方針だといえるかもしれません。
なぜならば、子会社の年をとってきた社員を、だんだんに降格させていき、基本給を最低に落とした時点で、退職金を計算して早期退職させてしまったので、団塊の世代の大量退職がその会社ではあまり起こらないはずなのです。

最近、夫が退職した人たちと連絡をとったところ、まだ数人は新しい仕事についていないとの事でした。プライドが高い人はなかなか自分がよしとする仕事には再就職できず、その結果失業状態を続けているようです。夫はあまりプライドが高いほうではなく、とにかく働きたいと言う気持ちで契約社員になってしまったのですが、そうでない人も多いようでした。

ところで、夫にとって新たな不安と言うのは、定年退職まで勤め上げることのできた団塊の世代が大量に定年退職したら、その人たちが自分の今の職場のようなところに流れてくるのではないかということなのです。リストラされた人間より定年退職まで残った人間のほうがもともと優秀なはずなのですから、契約社員の夫を辞めさせて、そっちの人と取り替えることがあるのではないかと夫は言っています。

優秀な団塊の世代が退職したら、もともといた退職後の再就職組が解雇されるんじゃないかと、再び繰り返されるかもしれない「追い出され」を恐れています。

負け組の行動

2006-04-21 00:06:25 | 未分類過去
知人に外資系の会社の代表取締役になった人がいて、30代のころはうちの夫と大差はなく、普通のサラリーマンだったのですが、その人は次第に転職と出世を繰り返し、ウチの夫は次第に内部異動、降格、ついにリストラ退職という道をたどってしまいました。
夫が内勤から慣れない営業にまわされた時期に、その人はちょうど代表取締役になり、都心のビルに事務所を構えていたようです。
当時、夫は毎日企業などに飛び込み営業のようなことをしており、なかなか仕事がとれなくて、歩き続けて汗だくでくたびれていたようです。あるとき、さっそうと風を切って歩くエリートの姿そのものの、その知り合いを見かけたそうです。
そのときに、夫の取った行動は、「思わず、持っていたカバンを抱えて電信柱の影に隠れた」のだそうです。相手とのあまりの差にとても顔を合わせる気にならなかったのだそうです。

そういえば、私も似たような経験があります。
私は日本語学校の非常勤講師をしていたのですが、契約満了の最後の授業の日くらいに郵送で契約続行できない旨の手紙を受け取り、あまりの突然のことに翌月の仕事の当てがなくなり、急遽失業状態となったことがあります。その結果、日本語教師から足を洗って、今の仕事に転職したわけですが、日本語学校をやめた後も、地域の日本語教室でボランティアとして日本語を教えていた関係で、文化庁主催の日本語教育大会などに出席することがありました。
その日、分科会などが行われる様々な会場内で元同僚の姿を何人か見かけていたのですが、近づかないで気付かぬふりをしていました。
それで、全てが終わって帰るとき、会場から下に降りる扉の閉まる寸前の満員のエレベーターに飛び乗ったのですが、よりによってそこで一番やり取りのあった以前の職場の常勤講師と鉢合わせになってしまったのです。
相手は笑顔で普通に挨拶をし、こっちもとっさに普通に挨拶を交わしたのですが、こちらは「突然クビになった」という意識が強く、その先生が私を軽蔑しているというわけでもないでしょうに、なんかそんな感じがしてしまい、「あっ、こんにちは」と言っただけでした。ふつうなら、「お元気ですか?」とか「今、どうしてますか?」とかお互いに話すはずのことも話さず、なんか空々しく視線を変えて、無言でエレベーターがつくのを待って、ついたとたんに相手を振り返りもせずに足早に立ち去ってしまいました。

なんで、夫婦そろってそんなことをしてるんだろうね、と思いますね。
しかし、なさけないなあ~といって、開き直って自分たちの振る舞いを笑えるようになってしまったこのごろです。

おれ、電信柱の影にかくれちゃったよ!
私もエレベーターから降りたとたんに、逃げちゃったよ!
格好悪いよなあ~~~~~~ 
格好わるいよね~~~~~~
という夫婦の会話でした。