西表島 POLEPOLE アウトドアツアー

急がず焦らず、ポレポレな毎日を志すツアーショップのブログです。

海上保安庁との合同訓練

2016-05-24 12:19:06 | 安全への取り組み
昨日の5/23に海上保安庁とダイビング・シュノーケル・シーカヤックなどのマリンレジャー業者との合同水難救助訓練に参加してきました。

会場にて事故事例の紹介、質疑応答、緊急時の連絡方法について。




午後からは巡視艇「やえづき」も出動し、海上訓練へ。
石垣島から救助ヘリも出動しダウンウォッシュと呼ばれるヘリ下の海上に吹く風を体験。
今回はシーカヤックも一艇体験させて頂きました。










ヘリが近付いた際に赤の発煙装置も使用します。



今回カヤックはあまりヘリに近付く事を許されませんでしたが、海上事故の際はヘリで場所を特定し巡視艇が救助にあたるという事でした。
海上保安庁との時間は質問が飛び交います。




その後は海保職員による要救助者を乗船させる方法の実演と練習。





和船(写真後者)の場合、プロでも1対1で引き上げるのは困難なようです。



年に一度の合同訓練、来年も参加させて頂きます。
合同訓練を開催して頂き、ツアーショップからの質問にしっかり返答頂けるなど、海上保安庁職員の方々に感謝いたします。
また、訓練開催に際してご準備頂いたマリンショップの皆様にこの場をお借りしてお礼申し上げます。


(社)ケイビング協会 ケイビングガイド養成講座

2016-05-22 09:13:32 | 安全への取り組み
2016.5.18~21の4日間、社団法人日本ケイビング協会主催の「ケイビングガイド養成講座」を受講してきました。
これは実際にツアーを行っている鍾乳洞でのみ講習開催という事なので代表の吉田氏に西表島へ来て頂くしか方法が無い、というものでした。


まずは5/18初日。
朝一便での来島から即講習スタートです。
事前にケイビング機材を使った特訓を積んでいたため、通常のシングルロープテクニック(SRT)講習を飛び越えてシングルロープのレスキュー講習へ。



これはツアーで登場することはありません。
同業者内での万が一に必要になるかもしれません。
一本のロープ上に停滞した要救助者を同じロープからアクセスし、レスキューする方法です。


午後はツアー場所での講習。
現在の安全対策やレスキュー方法を専門家と相談しながらより確実なものにしていくための貴重な時間。
洞窟内の見所や貴重なエリアなど、これもやはり専門家ならではの目線で丁寧に、そして隠す事無くレクチャーしていただけました。





ツアーよりも長い時間の講習となり、無事初日は終了。


5/19二日目。
朝の集合後、昨日のレスキュー内容の復習と反復練習。



体重差のある要救助者に対しても対応できる方法を会得し、これからも反復練習でスキルを保持していきます。


午後はシングルロープテクニックを使用した新洞調査へ。









前人未踏のエリアを吉田氏に先導頂きました。
常人では考えもつかないルートを見つけ出し難所を通過後、陽気に「オッケ~、大丈夫だよ~♪」と。
パッと見ただの陽気な人に思えますが…発言にはちゃんと理由もありました。


洗い物が終われば夕方。
何とも言えない充実感と疲労感に包まれる時間でした。




5/20三日目。
この日は野外へ場所を移し、丸一日ロープシステムを駆使したレスキュー訓練。







大量の撮影機材の上げ下ろしや、深さ数百メートルの洞窟をロープ1本で上がったり下りたり、洞窟内での実践レスキューなど、経験豊富な講師による
「以前こうなって困ったからこうする事にしてる。」
「こうやったら楽になったからこうした方が良い。」
など、現場で応用を繰り返して生まれた現時点での完成形を余すことなくご教示頂きました。

お昼休憩時に「隊長の雄叫び」で全員爆笑だったのですが、これは海外の広大な無人地帯で無線やGPSが故障した際に声をからさず自分の位置を知らせる方法なのだと最終日に知りました。
ただの悪ふざけの中にこうした内容が含まれる懐の深さとでも言いますか、世界に出る人は違うのだなと感心。

これのおかげで精神と体力の消耗を軽減できたことは言うまでもありません。
知らない事をみっちり一日学ぶというのは驚くほど消耗します。
振り返って書いてるだけでも疲れてきました…


5/21最終日。
夕方島を離れる吉田さん。
時間の許される限り座学講習でした。



ここに来てやっと基本的な鍾乳洞の生い立ちや色んな現象の名前、鉱物や生物など名前を知らなければ調べようもない内容。
濃密でした…

終了後、全員でパチリ。


みんないい顔しています。

そして港で船の見送り。
最後の最後まで小学生のように悪ふざけ。



とんでもなく偉い人なんですが、そんなことは微塵も見せず、周りに気を遣い、場を和ませ、知識や経験を惜しげもなく、な吉田さん。
一片しか触れていませんが、色んな意味で圧倒されました。



今回の講習では今まで知らなかったロープと道具の使用法やシステムの構築方法、レスキュー方法、鍾乳洞内での解説など目に見える形での収穫も多かったです。
ツアーの安全性や、レスキュー方法が今までよりも迅速に、確実に行えるよう明確な課題ができました。

目に見えない、テキスト形式ではない収穫としては、洞窟ツアーの際に行うべき・しない方が良いガイドの言動とお客さんの心理について、が大きかったように思います。
新洞調査の際に、暗くて狭い未知の空間に連れていかれるお客さんの心理とガイドに課せられたモノを学ばせて頂きました。
ここはまさに代表の言葉にもある通り「安全で健全なケイビングツアーの普及を目的とした講習」であると感じました。

日本では唯一無二のケイビングガイド講習。
国内外問わず過密なスケジュールの中 来島いただいた代表の吉田勝次氏に感謝の言葉もありません。
また、代表の来島やトレーニングスペース提供、事前トレーニングの指導、など講習開催に際して尽力頂いた「海歩人」の中川氏に感謝いたします。
※講習開催期間中にお問合せいただいたお客様には大変ご迷惑おかけしましたが、大変貴重な勉強会でしたのでどうかお許しください。




以下、今回の講習関係者一覧です。
講師 吉田勝次 ・洞窟探検家 ・日本ケイビング協会 会長  ・ケイビングツアーciao!(チャオ) 代表
参加者 西表島ツアーショップ 「海歩人」 代表 中川氏
参加者 西表島ツアーショップ 「海歩人」 スタッフ 林氏
参加者 西表島ツアーショップ 「ゆくる」 代表 桑原氏
参加者 西表島ツアーショップ 「POLEPOLE」 代表 岡

沖縄県カヤックガイド協会 5月講習会

2016-05-12 08:01:25 | ツアー研修
先日、沖縄県カヤックガイド協会の5月講習会に行ってきました。
今回は来月に控えた認定ガイド検定の事前講習会も開催。

先月参加した方々もレスキュートレーニングの為に参加。
島内ガイドが多く集まり、意見を出し合いトレーニングする良い機会にもなっています。



継続講習やトレーニングのグループと検定前講習のグループに分かれてスタート。
今回僕は検定前講習の講師ヘルプで参加しました。



講師一人で数人の受講者へ技術指導を行い、迅速なレスキューや効率の良いパドリングを目指し認定ガイド合格を目指してもらいます。
誰かから指導してもらえる環境下ではないガイドスタッフも多く、僕もそのうちの一人でした。
参加費の額を考えると非常に安価で受けられる素晴らしい内容だと思います。
 

午後は座学。



検定に向けた気象問題、ロープワーク、海図の読み方など内容満載で気がつけば夕方に・・・




そして夜は懇親会。
普段話すことのないガイドさんとも交流や、「3万年前の航海プロジェクト」、6月にあるハーリー漕ぎ手の話などノンアルコールでしっかり楽しみました。


今回も沖縄本島より講師に来島頂きました。
役員の方々も含めこの場をお借りしてお礼申し上げます。