偏頭痛が治まらない。
目がちかちかする。
少し吐き気もするけど、煙草の吸いすぎか?
そんなことを思っていたら、母が病院へ連れて行くから、と言って車を出してくれた。
まず眼科へ行って、洗浄してもらおう、ということで、市内の眼科へ。
診察の順番を待つ間に、看護士の問診がある。
一目見たとき、看護士はすぐに診察室にとって返し、院長に耳打ち。
順番を無視して、すぐ入ってと言われた。
院長は一目見て、
「帰ったらあかん!!即入院手術や!!」
キョトンとしている私に、院長は色々指図して、「三重大病院に紹介状書くから行ってください。」
わけもわからず、母に乗せてもらって、三重大学病院に着いた。
すぐに診察が始まり、ベッドの手配と、着替えなどを母に告げると、
「緑内障の深度が進行しています。視神経を圧迫しているので、このまま放っておくと右目はおそらく失明し、脳にも障害が出るかもしれません。
一刻も早く手術が必要です。」
たちまちの不安…。
「治療は、眼球摘出しかありません。
それで、完治するかといわれると、責任は持てませんが、右目だけは救うことができます。
たぶん偏頭痛も収まるはずです。」
手術同意書にサインし、即入院。
その日から絶食。
翌日、とうとう手術の日が来ました。
同室の同じ緑内障の患者のお爺さんが、痛いけど、がんばって、と不安な励ましをくれました。
大学病院なので、医学生が数名立ち会うとのこと。
執刀は女医さんで、「経験が少ないけど、よろしく。」
不安がらせてどうする…。
「あなた、お酒は飲みます?」
「はい、少しぐらいは」(嘘ばっか!)
「お酒飲みの人は麻酔が効かないから、増量するんだけど、大丈夫ね?」
「はい・・・・」
この嘘で、とんでもないことになりました。(つづく)