ゆるり空間事変

そう、自分の影がすこし大きく なりすぎたから

僕を取り巻く音楽とレディオヘッド

2005-04-19 23:48:54 | 青春狂走曲
僕が始めて洋楽というものを体験したのは、中学二年生のときだ。
当時の担任にギターを始めたといったら、頭のちょっとXXな彼は年端もいかない中学生に洋楽を、それも60’と70’を聴きなさい、と極道なことを教えてくれた。
そして2000年を間近に世間は急ぎ足で未来化しているという中、14歳の何も知らない僕はジミヘンのBBCセッションなるへビィな代物を聴いたのだ。
子供の僕には難解ではあったけれど、当時のヒリヒリした雰囲気が空気に伝染して部屋の中を満たすのを少なくとも感じることが出来た。そんなことは今まで経験したことがなかった。
そして僕の中で何かが変わった。
僕は可能な限り、ロックを聴くようになった。あの空気感が何であるのか、言葉が分からない音楽がなんでこんなにかっこいいのか知りたかった。
ボブディランから最近のものまで色々聴いた。
そして次第に自分の中でそれらに対する物足りない感じが生まれていることに気がついた。あるいはただ音楽スノッブになっていただけかもしれない。
高校2年生のとき。
そんなときに僕はレディオヘッドのKID Aというアルバムにあったのだ。
そこには固定概念も過去の栄光にすがる姿も存在しなかった。ただ、もがきながら新しいことをしようとする姿勢があった。
ラバーで包まれたような電子音、心地よいループ、音の洪水。
それは音楽が終わった後に生まれた音楽だった。
僕は必死でそれにすがり、長い時間きいた。
そしてその後に残ったのは広い視野だった。
ロックは以前より輝いて見えたし、たとえばジャズやクラシックやテクノ、ハウス、エレクトロニカまで、聴かず嫌いをやめて、色々聴くようなった。
そうするとその中には様々な新しいものがあって、様々な発見があった。
それは僕にとって、とても貴重な体験だった。
今の自分にとても大きな影響を受けている。
ありがとうレディオヘッド。

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