『今日の一冊』by 大人のための児童文学案内人☆詩乃

大人だって児童文学を楽しみたい、いや、大人こそ読みたい。
ハッとする気づきのある絵本や児童文学をご紹介♪

物語のティータイムと里子ちゃん

2017-12-23 21:30:45 | エッセイ


『物語のティータイム お菓子と暮らしとイギリスの児童文学』北野佐久子著 岩波書店

今日の一冊はコチラ。
里子ちゃんにクリスマスプレゼントに渡す予定で、渡せなかった一冊

今日は、毎年子どもたちも私も楽しみにしている、里子ちゃんの児童養護施設でのクリスマス会。が、今年はみな体調不良で断念しました。残念すぎる・・・。
ここの施設のクリスマス会は、本当にあったかくて、一人一人の成長に毎回ウルウルしちゃう。来年は高3で最後(入所できるのは高3まで)なので、来年こそは体調管理せねば!

さて、今回、里子ちゃんへの選書、かーなーり迷いました。
というのも、あれほど本の虫だった里子ちゃん、高校に入って以来全然本を読まなくなっていたからなんです。読まないというか、読む時間がない。とにかく、部活!部活!の青春!

それは、それでとっても眩しくて。そんなときに、本を差し出すのは野暮かな~、って。

確かに、本は里子ちゃんと私を結んでくれた共通言語。まだまだ、手渡したい本もいっぱいある。でも、心の距離が遠かったあの頃と比べて、随分と近くなってる今は、親が子どもに本を差し出すのと同じくらいの難しさがあるんです。よほど気をつけないと、価値観の押しつけになっちゃう。この時期読んでほしいなあ、という内容ほど、プレッシャーにもなりうるし。

で、なぜ上記の本を選んだか、というと里子ちゃんの興味が一緒に料理したり、お菓子を作ったりすることだからなんです
ホームステイの最終日には、毎回必ず、施設の子たちにお土産として渡すお菓子を、一緒に焼くんです。里子ちゃんの希望で。

お菓子焼くにも、その背景に物語があったら、楽しさが倍になる!
あ、この話知ってる、読んだ~。ってものもあれば、まだ読んでないってものは、ここに出てくるからいつか読もうと思うかもしれない

著者の北野佐久子さんは、立教大学学生時代に、ピーターラビットの研究では第一人者の吉田新一先生に出会われて、そこから児童文学にのめりこんでいったそう。児童文学をお菓子とハーブという切り口で、切り込んでいってくれるんだから、食いしん坊にはたまらない(笑)。
里子ちゃんと一緒に作れるといいな。

ちなみに、ステイ期間中に、里子ちゃんリクエストでよく作るレシピは、コチラから↓



里子ちゃんが教えてくれて、私も大好きになった上橋菜穂子さんの『精霊の守人』シリーズのレシピ本です。表紙の絵が好みじゃないから、里子ちゃんが教えてくれなければ、読まなかったかもしれない。

料理やお菓子作りも、背景に物語があれば、ぐーんと楽しくなります




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