ぽちごや

FC東京のディケイドSOCIOです。今シーズンは丹羽ちゃんとともに闘います。

2013J1リーグ第27節ベガルタ仙台vs横浜Fマリノス@ユアスタ20130928

2013-09-29 08:47:14 | サッカー

今回の東北旅の日程を決めた要因は、あまちゃん最終週ではありません。これは偶然w。夏休み期間中に東京がアウェイで仙台がホームの節は、この日程しかなかったんです。来年はぜひ、夏休み期間中に東京戦@ユアスタをお願いします。

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気仙沼を朝、あまちゃん最終回を見届けて発ちました。南三陸沿岸を走って4時間。やっぱり気仙沼のサッカーファンが仙台の試合を観るのはキツいですね。全国各地にサッカーチームがあってほしいです。

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好調仙台vs首位マリノスという好カードになりました。昨年は仙台vs広島と首位対決だったのですけど、毎年好カードが観れてうれしいです。18,000近いお客さんが入って、ほぼ満席。

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互いに高いモチベーションで厳しく守りあう好試合になりました。リスクテイクするには状況的に難しいですね。スコアレスドロー。

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仙台は角田、菅井という主力が戻り、ほぼ昨年のベストメンバーが揃いました。オーソドックスなボックススタイルの4-4-2は、今年のJ1では珍しくなりました。GKは林。最終ラインは菅井、広大、次郎、直樹。冨田と角田の鉄壁ボランチ。ハーフは吉彰と梁さん。2トップに柳沢とウィルソンです。

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マリノスは4-2-3-1です。今日はマルキーニョスが怪我のため不在です。代わりに藤田が1トップに入ります。今日の右WGの選択は佐藤。その他は不動のメンバーです。GKは榎本。最終ラインは祐三、栗原、ボンバー、ドゥトラ。こちらも鉄壁ボランチは中町と富澤。左WGは兵藤。トップ下にエース俊輔。

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仙台は守備を念頭に置いた入り方でした。お馴染みの3ラインを堅固に引きます。狙いはバイタルエリアです。マリノスはもちろん俊輔が軸ですけど、俊輔のプレーエリアを作るために、兵藤と中町が広範囲を移動します。この動きに付き合ってしまうと、守備陣形のバランスが乱れ、バイタルエリアにスペースができます。そこを俊輔に使われ、決定的なピンチが訪れます。仙台は、最終ラインを低めに設定し、リトリートしました。バイタルエリアには、冨田と角田ががっちり構えています。マリノスの中盤が入替りバイタルエリア中央に入ろうとしますけど、ここにボールが入ると冨田と角田の厳しいマークにあいます。ただ、冨田と角田は守備力が非常に高いので、基本的に一枚で守ります。言い換えると、冨田と角田を突破すれば、一気にゴール前に迫ることができます。仙台の強さは、ピッチ中央の堅牢さに支えられているわけです。

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というわけで、マリノスはサイドに活路を見出そうとします。前半は右サイドの佐藤を基点にしようとしていました。仙台が守備網をセットしていることを確認すると、俊輔は最終ラインに戻し組立てを選択します。両SBは少し役割が異なります。祐三は比較的コンサバティブな位置にいます。なので祐三の前方は佐藤の持ち場になります。一方ドゥトラは、両CBがボールを持つと高く位置取ります。マリノスは右で作って左で仕掛けるイメージです。

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仙台がリトリートしますので、マリノスのポゼッションは高い位置から始まります。祐三は、コンサバティブとは言え、ほぼハーフウェイ付近です。前半はそこからやや強引に佐藤に出していましたけど、佐藤のところで納まりません。マリノスが何としても勝ち点3を欲しい状況ではありませんから、問題にはなりませんけど、右WGで基点が作れないことは、攻撃に関する課題です。

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もう一つ最終ラインからの攻撃でマリノスの狙いは、栗原からのロングフィードです。藤田がしきりに裏に抜けようと栗原のパスを呼び込んでいました。これもマリノスお馴染みの仕掛けで、一本で裏をゴールに迫ろうというよりも、高い位置で基点を作ろうということです。つまり、今日のマリノスは基点が課題でした。佐藤はオプションとしても、藤田にポストが納まらなかったことは、マリノスの攻撃リズムをノッキングさせる大きな要因になったと思います。マルキーニョス不在を感じずにはいられません。

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一方でマリノスも、およそコンサバティブでした。先にも言いましたけど、どうしても勝ち点3を取らないといけない状況ではないですから、仙台得意のカウンター一発で沈むよりも、まずはしっかり守ったほうが良いという選択でしょう。特長はやはりボランチです。もともと富澤はアンカーで、その意味では富澤がマリノスの軸になっていると思います。富澤は基本的にほぼアンカーの位置を動きません。俊輔、中町、兵藤が流動的に動けるのは、富澤が底に張っていてくれるからだと思います。それほど富澤の単騎守備力は信頼されているのでしょう。仙台も冨田が攻撃の起点であるのに対し、角田は仙台の軸です。角田と富澤。タイトな守り合いになったこの試合の鍵を握るのは、互いのアンカーという構図になりました。

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さて、仙台の攻撃です。前半の仙台は、シンプルな攻撃を志向していました。マリノスが高くポジショニングしている時にターンオーバーすると、ウィルソンを狙ってロングボールを送ります。ウィルソンはパワーもスピードも持っていますから、堅固なマリノス最終ラインでも、1on1なら十分勝負できます。ところが、惜しむらくは今日のウィルソンはあまり好調ではなかったようです。フィニッシュの精度が高くなかったです。仙台は、作戦遂行という意味では十分満足いく結果だと思いますけど、あわよくばウィルソンが好調なればというところだったと思います。

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ポストに関しては、ウィルソンも柳沢もキープできていました。ただそこからのマリノスの守備が非常に堅かったです。仙台は、トップが落としたボールを梁さんと吉彰が拾って基点になります。マリノスはここを消しにきました。結果、梁さんは後ろに下げざるをえず、吉彰はアタックの度に潰されます。昨年の仙台を上位ならしめたのはやはり攻撃力です。もちろんカウンターベースだった昨年と比較はできませんけど、吉彰の良さであるドリブルとカットインからのシュートを消されては、仙台は翼を一つ失った鳥とも言えます。

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さらに仙台の攻撃を厚くするのが、菅井です。吉彰がなかに入ってあけたスペースに菅井がどんどんオーバーラップしますけど、今日はそんな菅井らしいプレーがほとんど見られませんでした。これはマリノスの対処というより、今日の仙台のコンサバティブさを象徴していたと思います。

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そんなわけで、互いに厚く熱く守り合うなかで前半終了。

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後半スタートは、プラン通りの前半でしたから互いに動きはありません。先に動いたのは樋口さんでした。佐藤に代えて端戸を投入します。佐藤はポジショニングが面白いアタッカーですけど、まだ体幹が出来ていない印象ですね。仙台のタイトな1on1にあっては、良さを消されていました。ガチ勝負なら、端戸のほうがフィジカル的に良いという選択でしょう。

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両チームほぼ同じ数字となったスタッツで興味深いのはCKです。最後の最後にCKを獲得するまでは、仙台はゼロでした。対するマリノスは前半から再三CKを得て、都合5本。けして多いわけではないですけど、このあたり、互いに守り合いつつも、主導権はマリノスにあったということでしょう。樋口さんが先手を打ったのは、あるいは主導権をより確かなものにする意図もあったかもしれません。結果的にマリノスは、アディショナルタイムに小椋を投入しただけで、ほぼスターターで90分を終えました。この試合の厳しさを物語るとともに、樋口さんのこの試合への現実的な期待を感じられて面白いです。

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手倉森さんも手堅かったです。柳沢に代えて赤嶺、吉彰に代えて勇人を相次いで投入します。試合のコンセプトを大きく変えず、テイストの違う選手で少しだけアレンジを変えてみた印象です。こちらも、どうしても勝利を求めたというよりは、守備強者のマリノスに対し、同じ守備力では負けねーぞという意地かもしれませんね。

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最後に仙台が、菅井に代えて大徳を投入。これを合図に、にわかに仙台が活気づきます。この試合ウィルソンが一番脅威だった時間帯でした。唯一のCKを最後に獲得しましたけど、ゴールならず。スコアレスのまま試合終了。仙台0-0マリノス。

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互いにプラン通りだと思いますし、選手たちはホントにガチでがんばっていました。それがスタンドにも十分伝わってきました。仙台、マリノスとも、サポーターから大きな拍手がありました。

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とはいえ、Jリーグの改革が課題になっているなか、ちょっとエンターテイメント性にかけたと思います。日本人は割合結果を求めますから、内容のいいスコアレスドローより打ち合いのほうが楽しいです。新規顧客の獲得を再重要視するなら、リスクテイクを促すような施策も必要なんじゃないでしょうか。

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朝晩の空気がすっかり冷えるようになった東北ですけど、秋のクリアな日差しに照らされて暑かったです。仙台を後にし南下します。旅は終盤に。

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