ぽちごや

FC東京のディケイドSOCIOです。今シーズンは丹羽ちゃんとともに闘います。

2016J1リーグ2ndステージ第16節FC東京vsベガルタ仙台@味スタ20161029

2016-10-31 00:52:44 | FC東京

秋まっただなか。ようやく天候が安定してきました。日に日に寒くなってきてて、もうすぐ冬なんですね。

まだ紅葉前だというのに、はやくもホーム最終戦でございます。恒例のディア・オブリガード。お手伝いしてる選手に会うことができました。むかし遠藤選手を寂しがらせてしまったことがあったのでかけることば選びが慎重になります。ありがとうはサウダージのことば。

ホーム最終戦に迎えますは、最終戦で好印象がある仙台です。ネマのマルセイユ式ルーレットは、今でも自分のなかでベストゴールのひとつです。本日のYou'll Never Walk Alone♪

好印象そのままに、宏太の一点を守りきりました。

今年は編成でも紆余曲折が多かったシーズンでしたね。ホーム最終戦も広貴が怪我で不在。シフトは篠田東京定番の4-2-3-1。GKは秋元。CBはモリゲとまる。SBは拳人と室屋。ボランチは梶山と草民。WGは右に今日は宏太左に翔哉。トップ下は慶悟。1トップは遼一です。

仙台は最終盤戦に来ての連勝で、残留争いから抜け出しました。牽引力は新エースのハモン・ロペス。シフトは4-2-3-1。GKは関。CBは平岡と博文。SBは右に大岩左に直樹。ボランチは富田と藤村。WGは右に梁左に奥埜。トップ下は野沢。1トップはロペスです。

渡邉仙台は従前より完成度の高さを感じていました。今シーズンの最終盤でまみえた仙台は、その完成度をさらに高めています。

仙台の完成度は、安定志向のオーソドックスなスタイルがその主たる理由だと思います。その意味では、2016篠田東京とコンセプトは同じ。ただ今年三年目、厳密には二年半の渡邉さんと、今年スクランブル登板の篠田さんとでは、完成に要する時間に違いがあります。自ずと、渡邉さんに分があろうというもの。

コンセプトだけでなく、闘いかたもとてもよく似ています。大雑把に言うと先行逃げ切り。ですから、似た者同士の序盤からのガチなぶつかり合いを制したほうがイニシアチブを握ることができると言う展望です。

さて、攻撃プランに関しても東京と仙台はそっくりでした。アタッカーが積極的に裏を狙う、縦に急ぐ作戦です。東京も仙台も、中盤から前の局面でアグレッシブな縦パスが見られます。この作戦を成就するために、両チームともコンパクトな陣形の重心をとても高く設定します。ですから、中盤の攻防が鍵を握る展開になりました。

この攻防を征したのは、東京でした。要因は三つ。まず、中盤の守備です。篠田東京の代名詞となったフォアチェックから守備の流れ作る作戦が今日も東京にリズムを生み出します。前線が8ビートの軽快なリズムを作り、中盤が調和することでアンサンブルが成立します。

シンメトリーな攻防で結果の彼我の差を分けたのは、中央の攻撃です。仙台は、4+4の守備網をコンパクトを敷いて中央を固める東京に対し抗じる術がありませんでした。ロペスにしろ野沢にしろ、中央ではることを試みますけど思うように納められず、自然に自らの選択でサイドに流れます。このため仙台の攻撃はサイドに偏重します。

一方東京は、より攻撃を優位に進めます。東京の守備は、仙台に対しフルゾーンです。言い換えれば特別にマークを強いられることがありません。対して仙台は、仙台から見て右に偏り勝ちになります。それは翔哉がいるから。今日の翔哉番は大岩でしたけど、状況によっては一枚で抑えきれるものではなく、このため仙台の守備網は少しばかり右加重になります。このことが、東京の右サイドの攻撃を活性化しました。

最後の要因は、草民の1プレーです。主導権を取り合う攻防のなか、草民が中央を抜けようとする慶悟に送ったロブのスルーパス。このパスの威力は、宏太のシュートに繋がったので仙台に守備の意識を芽生えさせましたから、試合の流れを決める決定的なプレーだったと言えます。

あまり取り上げられないけど、草民の進化は自分のなかで今年一番のポジティブな驚きであり、喜びでもあります。東京の中盤にかつて居なかったスキルフルなファイターは、ヨネ離脱の危機を救ってくれました。来年の編成はわからないけど、今年は東京の中盤にとってエポックメイキングな年だったかもしれませんね。

仙台が守備を意識したことで、東京の攻撃は、序盤の速攻から遅攻モードに移行します。この先停滞するかなと思った矢先、先制ゴールが生まれます。

14分。室屋のアタッキングサード左奥のスローインから。室屋はゴールライン際の翔哉に渡します。翔哉は室屋にリターン。室屋に梁が寄せます。室屋は態勢を崩しながらもキープ。梁を背負って、フォローに来た草民に渡します。これがスクリーンのかたちになり草民がライン際を抜け出します。この動きに梁と大岩だけでなくインサイドをケアする富田も引き寄せられます。結果、戻っていた翔哉が、最も大好物とする左やや内寄りのポジションでフリーになります。草民は翔哉にパス。翔哉はゴールを背にしながら平岡を引きつけ、さらに内にいる遼一とタベーラ。平岡が開けたスペースに入り込みます。ペナルティエリアに入ります。このときゴール前は、ニアに宏太ファアに慶悟。一方仙台は、翔哉が抜け出したことで、関を含め残っていた博文、奥埜、直樹が全員翔哉に注目しています。結果、宏太も慶悟もフリー。ドリブルしながら翔哉はルックアップして、この状況を確認。選択したのは宏太でした。翔哉は宏太にアーティスティックなロブクロスを送ります。宏太は合わせるだけ。東京1-0仙台。

今日の東京は、先制すると遅攻モードに移行します。と同時に仙台は、裏の脅威が少なくなったこともあって、ゾーンの守備が安定してきます。とくに翔哉のドリブルに対しては、サイドは大岩、内は富田がハードコンタクトでコースを消します。このため東京は中盤でトランジションされることが増え、仙台にイニシアチブが渡ります。

でも、相変わらずオーガナイズしていたのは東京です。この辺りがサッカー観戦の難しさでしょうか。仙台は攻撃権を持つ時間が長くなるにつれて、次第にロペスが存在感を無くしていきます。これは、攻撃コースがサイドに限定されたから。先制した東京がゾーンを固めたので、仙台は攻撃をサイドに押しやられます。いたずらに大岩と直樹の間のサイドチェンジを繰り返すだけで、有効な攻撃を仕掛けることができません。

前半は東京が試合を掌にしたまま終了。

後半頭から渡邉さんがマイナーチェンジします。WGを左右入れ替えます。梁も奥埜も左右できますけど、翔哉がいるサイドのバランスを重視したスタートだったのでしょう。仙台のWGはウィンガーではなく、梁はハブ、奥埜はセカンドアタッカーです。ともに攻撃時は内に絞ります。なので左右入れ替えても状況を大きく変えるものではありません。

そこで、渡邉さんがさらに動きます。野沢に代えて金久保を右WGに投入します。奥埜がトップ下に回ります。ドリブラーアタッカーの仕掛けを期待したのと、奥埜をゴールに近いところに置きたかったのだと思います。

渡邉さんが続けます。藤村に代えてパブロ・ジオゴを投入します。同時にシフトを4-4-2に変更します。ジオゴはロペスと並んで2トップ。奥埜が左メイヤ。梁がボランチに回ります。いよいよ超攻撃モードです。ロペスとジオゴはともにサイドに流れることを好みます。同サイドで被らないように左右に流れることで、固い東京の守備網を揺さぶる意図だと思います。

これが機能します。2トップの流れる動きに連動して、金久保と奥埜は内に絞ります。さらに富田も前に出るようになって、仙台にようやく、らしいダイナミックな展開が生まれます。

篠田さんが動きます。遼一に代えてバーンズを同じくトップに投入します。おそらく守備のケアを優先していたと思いますけど、まず手始めに、前線にロングカウンターの準備を整える意図だと思います。

ほぼ同時に渡邉さんが動きます。大岩に代えて菅井を同じく右SBに投入します。今日は大岩から有効なクロスが上がっていなかったことと、キャプテンシーのある菅井でチームを活性化したかったのでしょう。

直後に篠田さんが動きます。今度は守備のケアです。草民に代えて秀人を同じくボランチに投入します。ダイナミックな仙台の攻撃に対し、中盤をどっしりとケアする意図だと思います。これが機能します。

今年の東京は最終盤に失点するイメージがあります。今日の幕引きは、コントローラブルで安定していました。

最後にアクシデントが起こります。足をつった宏太に代えて羽生を同じく右WGに投入します。宏太は前線から走りまわっていましたから、期するものがあったのでしょう。

仙台のモードチェンジも東京のコントロール下にありました。このまま試合終了。東京1-0仙台。眠らない街♪宏太のシュワッチ篠田監督のシュワッチ

恒例のホーム最終戦のセレモニー。来年春まで遠いなあ。モリゲのスピーチ篠田監督のスピーチ

鹿島戦とはまた違った、ロースコアながらも安定感がある試合っぷりで、観ていて安心しました。基本的な闘いかたがしっかりチームに根付いている証拠でしょう。短期間でチームを仕上げることは、ベースとなるコンセプトがあったとは言え易しいことではなかったと思います。篠田さんの功績は大きいですね。

チームに所属する以上ディシプリンは大切です。とくに今年は、それぞれの立場で責任を感じる部分が強いでしょうから。でもプロですから、選手はいろいろ想うところがあるでしょう。これからはひとりの選手として、時間の許す限り、しっかり将来を考えてほしいと思います。

大宮戦のチケットが取れなかったので、個人的に今日で今シーズンが終了です。でも今シーズンの振り替えにはまだはやく、天皇杯がはじまります。総括はたぶんウインターブレイクにやるとして、今は天皇杯に集中します。元旦を吹田で迎えられますように。


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