ぽちごや

FC東京のディケイドSOCIOです。今シーズンは丹羽ちゃんとともに闘います。

わろてんかロケ地の旅 ―20171102 甲賀―

2017-11-11 23:21:41 | 連続テレビ小説わろてんか

ちょっとキリリと寒さもあるけど、まだあったかい秋の盛り。

今年も滋賀県にやってまいりました。

今回のわろてんかロケ地巡りの旅3daysは、京都編をたどります。

本日は甲賀です。甲賀はあさか来た以来ですね。本日の相棒。

それではわろてんかロケ地巡り甲賀編スタートです。「くすり祭り。日本と中国の薬の神様に加え、なんとギリシャのヒポクラテスさんまでお祀りして、薬の神さんみんなに感謝するお祭りです」。

「そして、このお祭りに…てんの運命を大きく変える男が、やって来たのです」。

「舞台や!」「舞台やで!」。

油日神社です。

「てん、はよ! 始まってるで!」「待って、草履が」。

「よいしょ」。

「もう間に合わへん。横から行くで」「えっ!?」。


 
「おうおうおう、来たで来たで!」。

「やっば~!」。灯篭が並ぶ参道です。

「よっ!」「よっ!」「何やお前ら!」。

「お~っ、痛っ!」「このやたらと派手な青年の名は… 北村藤吉」。

「大丈夫どすか?」「あ~もう大丈夫大丈夫。大丈夫。はよ立ちぃや。何してんねん」。

「どこ行ったんや!」「あの盗っ人どもめが!」「捜せ捜せ!」「どけどけ! 邪魔や!」。

「少年の名は… キースこと、山村喜助」「おお…キース!? 置いてかんといてくれ!」。

「またな!」「ああ…来よった」。

「おい、今、変な恰好の奴ら来えへんかったけ?」。

「あっち」「おい、向こうや!」「ふざけやがって!」「行け!」。

「はぁ~おおきに。助かったわ」「何や? お前」「ん? ああ、俺は…」。

「あ~っ、見つけたで、お前ら! 待てこら!」「てん、逃げろ!」「おお…」「こらっ!」「こっちや!」「か~っ、腹立つな~!」「おお…何や何や」「こら~っ!」「おい、おらんかったぞ!」「来よった!」。

「へ?」「こっちや!」「へ? へ?」「ホイホイホイホイ…」。

「てん! どこにおるんや! てん!」「帰らんと!」。てんちゃんと藤吉が隠れたです。

「おおっ! 」「どないしたんや?」「心配したで! 何してんにゃ、お前!」。

「ああ、俺は、そこの…」。

「名前は?」「北村…」「どっから来た?」「それは大阪の…」「何で追われとったんや?」「そんな矢継ぎ早に聞かれても…なあ?」。

「てんに近づくな!」「風太」。

「何してんねん?」「キース…」。

「あいつらもう諦めよったわ。京の都は悪者も品がええもんやな」。

「お前も誰や?」「え?」「ええさかい、お父はんに怒られるよって。帰ろう!」「何やねん? お前ら。てん、待って」。

「ちょっと待って! チョコ…」「チョコって何や?」「このすごいんだか頼りないんだか、よく分からない男との出会いが、てんと、日本の笑いの歴史を変える事になるとは…」「おお…」「一体誰が、想像できたでしょうか」。

「今日で、くすり祭りもしまいや。ご苦労さんどした」。

「ほな、みんなそろって、お参り行きまっせ!」。

「へえ!」。

「とざい、と~ざい!」「全国津々浦々を大笑いさせる、日本一の芸人や」「風太! りんの事少~しお願い!」「へ? てん! りんちゃん」。楼門の前です。

「とろける? とろける…とろける…。あっ、そや! 分かった!」「チョコ、チョコ!」「どないしたんや?」「泣いてはったんや。あのお人」。

「てん…」。お百度詣りのです。

「新一はああ見えてしぶと~い子ぉやしな。気張ってくれはる」。

「うちも、一緒にさして下さい」。

「え?」。

「あっ、すいません。大丈夫?」。

「…あ!」。

「あっ…。まさか…」「藤吉さん?」。

「おてんちゃん?」。

「いよいよ、二人の恋と怒涛の人生の、始まりでございま~す!」。

「藤吉さん?」「おてんちゃん?」「藤吉さん…どすか?」「あ…ああ。え…ホンマに、おてんちゃん?」「はい!」「お…いや、びっくりした~。大きなったなぁ。ホンマにおてんちゃんか。あ、いや…べっぴんさんになったなぁ」。

「何でここに?」「え? あ…いや。新京極の寄席に出てるから」「寄席?」「おお、南北亭でトリ務めてからもう引っ張りだこで」「南北亭ならこないだ行きました」「え?」「そやけど… 出てはらへん言われて…」「あ~あ…あん時はあれや、あ~八卦、八卦。八卦で…う~方角が悪いて占い出てな、寄席出るんやめたんや。ちょうど、風邪気味やったし。「ハッケション」いうて、くしゃみも」「ハッケション。そやったんどすか」「変わらへんな」「へ?」「いや、おてんちゃんの笑顔」。

「てん! てん! 何してんねや」「ああ、どうも」。

「われ~! あん時の泥棒芸人やないか、お前!」「は? おお~っ」「あ? 何や!」「あん時のイガイガ坊主か! お前も大きなったなぁ」。

「おい、こら、やめろ! おいてん。こんなどこの馬の骨とも分からん、泥棒芸人とつきあうな! もう。おい、行くぞ。おい行くぞ!」。

「ほな…失礼します」。

「あ…おてんちゃん、鈴」。

「リリコ様!」「リリコ様!」。

「姉さん、娘義太夫さんみたいどすえ」「ひゃ~きれいやなぁ」。梵鐘の前です。

「娘義太夫は、今で言うアイドル。親衛隊もいたほど人気がありました」。

「あれまぁ、お久しぶりやなぁ。てんてんてんごの、おてんちゃん」。

「へ?」。

「さあさあ、寄ってらっしゃい、見てらっしゃい。ここにあるは、丹波の山で獲れたばかりの1間の、大イタチ!」「お代はたったの10銭や。見ないと損やで、大イタチ! どや? どや?」。オオイタチの場所は、梵鐘の前です。

「大イタチやて、おもろそうやな。入ってくか」「行こ、行こ」「どないなっとんのや」「アカンで。見たらアカンで」。

「何や? これ」「大きな板に、血ぃがついて、オオ イタ チ。嘘やないやろ?」「やられた」。

「一方てんは、心の傷が癒えず…」。

「これでええお婿はんに出会えますね」「へ? あっ…ああ」「薬屋の次男坊さんですよ、きっと」「え?」。

「キース! キースどこ行ったんや? 出番や! おてんちゃん!」。

「えっ、おてん様?」。

「ちょっ…待ってぇや! もういっぺん話させてくれ!」。

「おてん様、まさかこのお人が?」「あ~…」。

「え! え!」「おてんちゃん!」。

「待て、このガキが!」「おわ~っ、アカンアカン!」。

「おわ~っ!」「危ない!」「キース!」「小遣い稼ぎ、ばれてもた」「は?」。

「痛い痛い、痛い」「よう許しもなく商売してくれたの」「何が大イタチや」「ええやないか、ちょっとくらい!」「何? 腕へし折ったろか、おら!」「それは堪忍してぇや」。

「何や、お前らもグルか! あ?」「へ?」。

「逃げろ!」「おてん様!」「この2人は関係ない! 逃げろ! キースもはよ!」「お前らまとめて鴨川に沈めたる!」。

「藤吉さん!」「危ない!」。

「藤吉さん!」。

「おお…びっくりした! 何や、何や!」。

「起きんかい!」「お前…」。

「いよいよ、男と男の対決。いえ、果たし合いでしょうか?」。

「何で戻ってきた?」「俺はただ、やらなアカン事が…」「てんは、婿さんもろて、藤岡屋を継ぐ身ぃなんや。お前なんかの出る幕やない!」「離してくれ! 離せ!」。

「お前、船場の米問屋の長男いうてたが、店はどうする気ぃや」「俺は、商人としては、役立たずや。そやからなんとか、芸で身を立てるしか…」「やかましいわ! 半端もんのくせに、てんを奪う気か? 甲斐性もない、根性もない、ろくに芸もできんカス芸人のお前に、そんなあいつを守れると思うてんのか! 話はそれだけや。はよう大阪帰れ」。

「そやけど俺は…。どうしてもやらなアカン事があるんや!」「まだ言うか、こらっ!」。

「やめぇや!」「リリコ…」。

「藤岡屋の手代が人殴ったん知れたら、さぞかし大騒ぎやろな」。

「ハハハ! 口ほどにもない手代やったなぁ」。

「キースと、大阪帰らへんかったんか」「あんたにはうちが必要やろ?」「へ?」。

「芸も仕事もせんでええ。これからはうちが娘義太夫の稼ぎで養うたげるさかい」。

「悪いけど、一緒には帰られへん」。

「何で? 何でやのん!?」。

「惚れてるからや! そや。さっき、あいつに締め上げられて、初めて分かった。俺はおてんちゃんに、惚れてしもうたんや」。

「うちは絶対あきらめへん!」。

「しつこいやっちゃな!」。

「捜しましたで、ボン」「番頭さん、何でここに?」。

「リリコはんいう人が教えてくれはりましたんや」「え?」。

「それより、ごりょうさんが、倒れはったんでっせ」「お母ちゃんが?」。

「今すぐわしと一緒に、大阪に、戻っとくれなはれ。さ」。

「ちょっ…待ってくれ。必ず、今日中に戻る。戻るから、頼む。もうちょっとだけ、待ってくれ」。

わろてんかロケの痕跡を探して社務所のあたりを見てたら、宮司さんに声をかけていただきました。「なにかご用ですか?」
「あの、わろてんかのポスターがないかなと」
「ああポスターですか。こちらです」
「あるんですか?」
「はい。このポスターは借り物ってことになってるらしくて」
「シリアルナンバー入ってます?」
「シリアルナンバーはないんですけど、管理が厳しいというか、ドラマの放送が終わったら返すか、責任をもって処分してくださいと言われてます。人気のある俳優さんが出てると盗まれてオークションに出たりするらしくって」
「ああ、なるほど」
「それで外にはっちゃダメだと思ってなかに貼ってるんです」
「そうなんですねー」
「わろてんかのロケ地を見に?」
「はい」
「それはわざわざ。みなさんよく仰るのですけど、来てみると意外と狭いって。テレビだと広く見えるんですね。こちらは映画のロケとかもあるんですけど(大河ですと平清盛と功名が辻、映画は信長協奏曲です)、スタッフさんに聞くと、カメラで撮るとサイズ的にちょうどいいんだそうです。京都に神社はいっぱいあるけど、昔の雰囲気をそのまま残しててカメラ映りがいい神社はなかなかないんだそうです」
「なるほど。風情がありますね」
「わろてんかの場所、分かりました?。お百度のところとか?」
「わかりました」
「灯篭のところは?」
「わかりました。一箇所だけわかんないところがあるんです。寄席小屋がわかんなくって」
「ああ、寄席はこっちです。この建物を隠すように天幕をはってました」
「なるほど。じゃあ寄席は外側だけロケなんですね」
「そうみたいです」

「ロケ地を見に来るかた増えました?」
「ご覧の通りw(3時間近くいて、参拝客は5人。まぁ平日ですし)。ちょっとだけって感じですね。わろてんかでは屋台とか提灯とか幕とか賑やかになってましたけど、普段はこんな感じです」
「セット組むのどのくらいの日数かかったんですか?」
「3日くらいですね」
「ほう」
「いまここにないものは全部撮影のために持ち込んでました。灯篭のところはアスファルトなので砂をまいてました」
「NHKが持ち込んだんですね」
「どうですかね。撮影はチームでやってましたよ」
「チーム?」
「はい。NHKとか松竹とか東映とか。あと、例えば撮影美術専門の会社が来てたり」
「へぇー」
「NHKだけで全部をかかえるのは難しいんじゃないですかね。いつも時代劇の撮影があるわけではないから。みんな顔見知りのようで、気心がわかってる雰囲気でしたよ」
「そっかぁ。時代劇だととくにそうですよね。最近民放が時代劇やらなくなったし、関西で時代劇を撮ることも少なくなりましたからね。撮影はいつごろ?」
「5月と7月の二回です。5月は21日、22日、23日の三日間でした」
「撮影自体は短いんですか?」
「いえいえ。一日中撮ってました。お百度詣りのシーンは、撮影が終わったのは23時過ぎてました。ウチは自営業というか、時間に融通がききますので」
「そんなに!。キャストやスタッフはその間どちらに?」
「あの寄席の天幕で隠した建物のなかが広間になってて、そこで休憩してました。宿泊してたのは油日ではなくて、水口のほうのようですね」
「そうですか」
「このあたり廻られるんやったら、資料いります?」
「はい、ぜひ!」
「今日はどちらから?」
「東京です」
「そうですか。それはわざわざ遠いところを。車ですか?」
「いえ、電車とレンタカーです」
「そうですか。私も関東なんです。神奈川です」
「え?」
「そうなんです」
「どおりで言葉が」
「はい。当社は甲賀武士の神社なんです」
「こうか?。こうが、ではなくてこうかなんです?」
「わたしもこうがだと思ってました。本来はこうかなのですけど、伊賀忍者に甲賀忍者ですから、こうがに変格されて全国に伝わったようです」
「そうなんですねー」
「甲賀地域は、いまでも名残があるのですけど、むかしは鹿深とよばれていて、甲賀は鹿深から変じたものだと言われています」
「そうなんですねー。こちらの縁起はどのくらいなんですか?」
「それがよくわからないんです。公文書では878年にはじめて油日の名が出ているようです。建物の創建は、本殿は1493年です。楼門と回廊は1566年と言われています」
「応仁の乱のころ?」
「いえ、もっと後です(恥ずかしい100年もちがってた^^;)。信長がこのあたりを焼き回ってたころですね」
「そか。天正伊賀の乱がありましたね。家紋というのかしら、なんとなく織田の家紋に似てるなぁと思ってたんです」
「いえ。当社の神紋は木瓜に二ッ引ですから、織田の五つ木瓜とはぜんぜん違います」
「失礼しました。そもそも敵ですもんね」
「二ッ引は足利幕府に貢献したということで使われるようになったそうです」
「そうですかー。信長の焼き討ちによく耐えましたね」
「この神社の下が水脈になってるみたいなんですよ。先日の台風のときも、今はわからないけど境内のあちこちから水が湧いてきたんです」
「へぇぇ」
「回廊の下のほうを見てください。床があって下が空いてるでしょ?」

「はい」
「あれは水害対策なんです。床がある回廊は全国でも珍しいんだそうです」
「陸上の厳島神社だ。いろいろありがとうございました!。お話をお聞きできて楽しかったです」
「ごゆっくり」

どこかで観た覚えがあるなと思っていましたけど、こちらの油日神社はごちそうさんのロケ地でもありますね。

滋賀県の朝ドラロケ地はどこにいってものどかな雰囲気が心地よくてほっこりします。いつも慌ただしいロケ地巡りですけど、貴重なお話が聴けたし、秋の一日をのんびり過ごせました。


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