ぽちごや

FC東京のディケイドSOCIOです。今シーズンは丹羽ちゃんとともに闘います。

2019J1リーグ第9節FC東京vs松本山雅@味スタ20190428

2019-04-29 21:05:56 | FC東京

ゴールデンウィークでございます。

平成と令和をまたがる10日間。

個人的に11連休は、またたびの予定。さっそく熊本、福岡とめぐったその足で、いったんただいま東京のホーム味スタ。

平成最後のJリーグ、味スタに迎えますは、山雅。You'll Never Walk Alone♪

山雅の作戦にはまりかけましたけど、ハヤブサの一撃で終わってみれば快勝です。

カメラが壊れまして、今節と次節は画像の質がよくないと思います。ご容赦ください。

東京はヒョンスがおやすみ中。さらに成がミッドウィークに怪我をして、大事をとっておやすみです。シフトはスクウェアの4-4-2。GKは彰洋。CBはモリゲと剛。SBは右に諒也左に宏介。CMは洋次郎と拳人。メイヤは右に建英左に慶悟。2トップは謙佑とディエゴです。

山雅は前節を踏襲。シフトは3-4-1-2。GKは村山。3CBは右から今井、飯田、橋内。WBは右にはゆま左に諒。CMはパウリーニョと宮阪。トップ下は中美。2トップはレアンドロ・ペレイラと大然です。

山雅は、山雅らしさをあえて捨てて臨みます。今日の東京は、今シーズンはじめて、昇格チームと対戦します。近年、Jリーグのカテゴリー間の格差が少しずつ開きつつあってとても興味深く思ってます。なんとなくカテゴリーごとにサッカーのポリシーのようなものができあがっている気がします。もともとJ2はその存在から得意なカテゴリーなのですけど、魔の時代から復活したJ1への投資が活発になって、J1の質量が大きく上がっていることが格差の要因ではないかと思います。

ただ、J1でもエレベータークラブはまだ投資の対象になっておらず、J1のなかでも格差ができつつあります。それでも同カテゴリーにいるため、格差ではなく個性として消化できているのですけど、今後、投資の範囲が広がるのか、バブルが収束するのか、あるいは逆に特定クラブに集中するのか、Jリーグの進化を見守りたいと思います。とはいえ、まだまだローカルクラブの寄り集まり感が残っていますから、どこかしら運動会めいたテイストがするのはこの国のプロサッカーの有り様として、継承すべき文化のような気がします。

さて、山雅は投資の先端にいる神戸を撃破した、ジャイアントキリングがたのしみなローカルクラブの象徴のような存在です。山雅の規模においてなおJ1で闘えることは、100年構想の目指す姿のひとつなのではないかと思います。それはサッカースタイルにおいても。

山雅は、松本の街の清廉さとホスピタリティーのあたたかさと反比例したスタイルをもっています。多くのチームは、とくにアルウィンでそのギャップに苦しめられてきたわけですけど、さすがにそろそろ、慣れてきました。東京が今シーズンここまで対戦してきたチームにはJ1の暗黙知のようなものがあるわけですけど、山雅はさりあらず。サッカースタイルというよりか、レゾンデートルそのもののガチのぶつかり合いを今シーズンはじめて経験します。伝統的にこのような対戦に苦労してきましたから、今後を占ううえで、最重要な試合だと思っていました。

ところが。かたすかしのように山雅は引きます。山雅といえば言わずもがなのガテン系スタイルです。いまさらなので詳細は省きますけど、フォアチェック基調という意味では同調する同士のどつきあいを期待していただけに、ちょっと、あれ?という感じでした。反町さんがリトリートを選んだ理由は、コートを変えたこともふくめよくわかりません。過去のどつきあいは案外東京に分があるので、どつきあい巧者同士の真っ向勝負は不利とふんだのかもしれません。

あるいは、山雅のサッカー自体が変質しているのかもしれません。山雅はどちらかというとソリッドなチームカラーでした。個のクオリティで勝負できる選手がいなかったからですけど、今年の山雅はそこが例年とちょっと違います。もちろんペレイラと大然。これまでの山雅は、それほど高さやスピードにこだわっていなかったと思います。そういう選手を得られなかったのかもしれないけど、それを補う工夫のエネルギーが強かったので、フィジカルの優位性を求める必要がないのかと思ってました。ところが、今年は圧倒的な高さをもつペレイラとスピードマンである大然がいます。それだけでも前回の昇格時よりJ1クオリティへのアジャストは整ったといっていいでしょう。

山雅のリトリートの理由が2トップだとすると、合理的ではあるけれど、まだ足りないものがあることは、同じくフィジカルをストロングポイントにしている東京を見続けてきたからこそいえることだと思います。強力2トップは一日にしてならず。ただ速い高い強い上手いを組み合わせただけでは脅威にはならない。そこには相性と運と作戦のハーモニーがかならず必要なのです。

東京が、スピードと高さに対し不安要素があるとしたら、ヒョンスがいないこと。でもその不安はまったくの杞憂でした。今日は激称すべき若者が二人います。いうまでもなく一人は建英なのですけど、もはやエースに対し称賛は失礼になるので控えます。もう一人は剛。東京のCBデビューでこれほど安定していた選手は史上初かもしれません。すでに経験があった加賀や丹羽はともかく、ヒョンスもカズもまるもヨングンも、それのみならずモリゲすらも、どこかしら荒削りな危なっかしさがありました。剛は高さとパワーでペレイラ、スピードでも売り出し中の大然を向こうに回し、まったく引けをとらないばかりか、むしろ凌駕してさえいました。個人的にスピード系のDFが大好きなことは、以前からご覧いただいているかたはご存知の通りですけど、剛のしなやかでスタイリッシュなスプリントは、ひさしぶりにぞくっとさせられました。局面のフィジカルのみならず、チャレンジングなインターセプトも東京の伝統芸を受け継いでいます。ぼくらは、ポストヒョンス、モリゲの担い手として非常に魅力的な選手を得ました。

山雅のリトリートは、結果的に裏目に出ます。あくまでも結果論として。理由はいざしらず、いずれ後半勝負の作戦だろうと思います。その意味で、前半でビハインドを追ったことは誤算だったでしょう。東京は攻撃権を持つ状況に手を焼きます。積極的に縦に仕掛けますし、サイドチェンジを多用してゆさぶります。それでも最終局面で山雅山脈を越えることができません。

そこで東京は、山雅を引っ張り出す作戦に変更します。きっかけは30分あたりの、山雅の三人のアタッカーが絡んだカウンターが決まったこと。東京は、これを好機と利用します。山雅に攻撃権をわたします。

山雅の印象が変わった理由のひとつはCMコンビのチョイスでしょう。質の高いコントローラーを二枚並べています。とくにパウリーニョは、山雅のほとんどの攻撃に絡んでいて、攻撃ルートの設定役です。中盤でボールをさばけるので、両WBが積極的に高く位置取ることができます。山雅の重心が上がります。

ところが、山雅が重心を上げることは東京の術中です。山雅の守備網にスペースができることを意味しますから。ややオープン気味になってきたところで、東京がカウンターを仕掛けるようになります。おそらく仕留める時間は長くはかけられなかったでしょう。山雅がふたたびリトリートすることが予想されましたから。そして、この難しいミッションをコンプリートします。

44分。宮阪が自陣でトランジション。カットしたボールを一気にペレイラにつけようとします。カウンターの発動です。追いついたペレイラは、脇を抜け出そうとする大然に渡そうとしますけど、これに剛がチャレンジ。カットに成功します。次にこのイーブンボールにチャレンジしたのは洋次郎とパウリーニョ。もつれながらかき出したのは洋次郎でした。これを拾ったのが建英です。建英は宮阪の寄せをあっさり振り切り、ドリブル。クロスカウンターが発動します。この時前線は、右から慶悟、ディエゴ、謙佑に山雅は3CBが揃ってますので3on3。ただ、建英がボールをもったのを見た謙佑がスワーブしながら抜け出そうとしているのを、マーカーの今井が見逃す大ミスをおかします。謙佑はあっさりフリーでゴールに向かいます。これをみた建英は謙佑にスルー。完全に抜け出した謙佑は左足で流し込むだけでした。東京1-0山雅。

建英は、おやすみが良かったですね。リフレッシュして、さらにキレと判断がパワーアップしています。どうか、日本中のサッカーファンに旬の建英を観にきてほしいと思います。神戸なんぞより格段にフレッシュで、驚きに満ちたエンターテイメントがここにはありますから。それでもちょっと不安なのは、リーグ戦の初ゴールまでまだ届かないこと。あと一歩が続きますから、一本出たら一気に量産しそうな雰囲気はあります。ゴールハンターとしての結果が残れば、名実ともにエース、大先生の呼称を得られるでしょう。

正直、勝ちに等しい先制ゴールを得て、前半はリードのまま終了。

後半に入り、さすがに山雅はリトリートを選択せず、攻撃姿勢で臨みます。先制点の状況とおなじく、オープンな様相を維持します。それでも肝心の2トップの個性が封じられていますから、なかなか有効な攻撃を打ち出せません。

そこで反町さんが動きます。二枚同時代えです。大然に代えて龍を同じくトップに投入します。

中美に代えて杉本を同じくトップ下に投入します。前線のテイストを変える意図だと思います。ここにきてようやく、山雅らしいアグレッシブを全面に押し出します。

これを受け、健太さんが動きます。謙佑に代えてジャエルを同じくトップに投入します。もはや説明不要。そしてさっそく奏効します。

77分。建英が橋内に倒されて得たPKを、ディエゴが落ち着いて決めました。東京2-0山雅。

今年は作戦変更が当たってる気がしますね。PKを取ったのは建英ですけど、直前のジャエルとディエゴのタベーラが効いていました。

PK直前に反町さんが動いてました。宮阪に代えてセルジーニョをトップ下に投入します。杉本がCMに回ります。アグレッシブ度合いをさらに高める意図でしょう。ビハインドが広がったけど、攻めないといけない状況は変わらないので。

それにしても今日の東京は、山雅の遮二無二な攻撃をあっさりいなす度量の深さがありました。ヒョンス、成不在のスクランブルながら、守備陣はまったくそれを感じさせません。守備のバックアップも整ってきているということだと思います。

ここからは逃げ切りの時間。健太さんが動きます。洋次郎に代えてサンホを左メイヤに投入します。慶悟がCMに回ります。中盤をリフレッシュする意図です。

そして健太さんが〆ます。今日のクローザーは、ディエゴに代えてお誕生日の晃太郎を同じくトップに投入します。

このまま試合終了。東京2-0山雅。

なんとなくソワソワしてきました。当面の山場を終えていまだに無敗。しかもフロック感は皆無。まったくもって強いとしか言いようがありません。充実の前半戦を送っています。眠らない街♪

平成最後、令和最初の首位にまあ意味はないけど、首位は首位。無敗もどこまで延びるか、楽しみです。不安は開幕当初から変わらず、レギュラーの離脱です。カップ戦もグループステージでいい位置につけたので、ステージクリアのために全力で臨むでしょう。連戦が続きますから、コンディションが心配でなりません。杞憂でありますように。謙佑のシュワッチ剛のシュワッチWE ARE TOKYO♪

令和最初の次節はガンバ。調子が上がらないのが逆に不気味です。変わらない安定でゴールデンウィークを締めくくってほしいと思います。