ぽちごや

FC東京のディケイドSOCIOです。今シーズンは丹羽ちゃんとともに闘います。

2018J1リーグ第2節FC東京vsベガルタ仙台@味スタ20180303

2018-03-04 12:23:22 | FC東京

平昌オリンピックの閉幕とともに、冬の終わりをそこはかくなく感じる東京。

小金井公園の梅林が満開です。東風吹かば。ほのかな甘酸っぱい梅の香りが漂います。

平山相太選手が2017年シーズンをもって現役引退を決断されました。相太には、国内復帰のチームとして東京を選んでくれて、ただただ感謝の想いしかありません。数々のドラマチックなゴールを届けてくれました。なによりも、相太がゴールしたときの味スタの、そして国立の沸騰が、いまでも記憶のなかに呼び起こすことができます。相太が描く第二の人生を相太らしく楽しんで過ごしていってほしいと思います。そしていつの日か、また東京で再開することを願います。平山相太選手の引退セレモニーラストシュワッチ

本日はひな祭り。開幕二戦がホーム連戦となるシーズンは記憶がありません。本日の相手は、まだ冬の東北から来し、仙台。You'll Never Walk Alone♪

試合を支配しつつも、ワンチャンスを決めた仙台の一発に今季初黒星です。

東京は開幕戦と同じオーダーです。シフトはダイヤモンド型の4-4-2。GKは彰洋。CBはヒョンスとモリゲ。SBは室屋と宏介。アンカーはヨネ。メイヤは右に晃太郎左に慶悟。トップ下は洋次郎。2トップはディエゴと遼一です。

仙台も開幕戦と同じオーダー。シフトは3-3-2-2。GKは関。3CBは右から平岡、大岩、板倉。WBは右に古林左に永戸。アンカーは富田。2シャドウは右に奥埜左に野津田。2トップは石原と拓馬です。

対戦相手やそのときの闘いかたに影響するのか、PSMを含む過去二戦はスクエアタイプに見えましたけど、今日は本来のダイヤモンド型で臨みます。

なので、ポイントとなるのがトップ下の役割です。いわゆる日本古来のスタイルを系譜するトップ下のモデルは、俊輔であり憲剛でありヤットであり。俊輔が既にシュンスケという独自の世界観を持ち、ヤットがどちらかというと下がり目のポジションのほうが適していることを思うと、純然たる一枚トップ下を継ぐのは憲剛のみ。東京も1トップスタイルを長らく続けていた関係でトップ下を使ってきましたけど、どちらかというと広貴のようなフォロワータイプでしたから、ゲームメーカーとしてトップ下を使うのは、憂太や梶山を除くと、案外記憶にありません。洋次郎は、そういう意味ではひさびさに観る、純粋なゲームメーカータイプのトップ下です。

ただ、洋次郎に与えられた役割は憲剛とは異なります。ビルドアップのターゲットマンではありません。それから最近の1.5列目のトレンドであるセカンドストライカーでもありません。それらすべてをバランシングした、攻撃面でのリベロ。どちらかというと、スペースメイカーのほうに重点を置いているように見えます。ビルドアップにおけるハブの役割は、むしろ晃太郎や慶悟が内に絞ってポジショニングすることで担います。中央のターゲットマンはもちろんディエゴと遼一。このスクエアで試合を組み立てつつ、洋次郎はその先の攻撃ルートを読み縦横無尽に、といっても言葉通りの運動量アピールではなく随所に顔を出すという意味で、ポジショニングします。この役割が機能すれば、重層的で沸き立つような攻撃ができると思います。ようするに、今日は残念ながら結果を得られず完成形ではありませんでしたけど、その端緒のようなものを確認できたと思います。

それほど、今日の攻撃は機能していました。とくに先制を許すまでは、攻守に健太スタイルの方向性を良くプレゼンできていたと思います。

まず守備面。ここは仙台視点でみます。結局石原のゴールを除けば、仙台はペナルティエリアにほとんど侵入できていませんでした。ビルドアップは富田、奥埜、野津田で形成する逆三角形のトライアングルがムービングすることで中央の基点を作ります。とくに奥埜と野津田の、ほとんど止まることなく動いているのにけして二人が被ることがないシンクロナイズドは見事です。もともと仙台は、石原が入ることでこのスタイルに取り組んできましたから奥埜には慣性がありますし、野津田は広島でこのポジションのトレーニングを積んでいましたから、コンビネーションの確立ははやいのかもしれません。

中央でリズムを作っている間に、仙台は両WBを押し上げ、ボールを預けることで攻撃の基点とします。つまり仙台はサイドアタック偏重のスタイルです。今日も中央からサイドへの展開は見事でした。ですのでアタッキングサードに入るところまでは、いけます。そして東京は、その先に入ることを許しません。

まず、4+4の城郭は見た目以上に堅固なのかもしれません。もちろんチームによってアタックのクオリティは異なりますから、もう少し経過してみないと数値的な比較はできません。それにしても今日は、ペナルティエリア侵入回数みたいなデータがあるのであれば見てみたいと思うほど、仙台は東京の守備網に手を焼きます。少なくとも前半は、変わる変わる前を伺う奥埜と野津田に拓馬を加えて、サイド基点からの攻撃ルートを探りますけど、結局ペナルティエリアにスペースを見いだせず、やぬなくエリア外に下がってパスを受け、独力突破もかなわぬまままた中盤に戻してリセットする攻撃を延々と繰り返します。これは東京の守備網にホールが無いことを表わしていますから、同様に4+4を志向しつつホールに悩んでいた健太ガンバと比べると、東京の個々の守備力の高さを物語っていると思います。

攻撃に関しては、今日は中盤を狙います。仙台のウィークポイントは、おそらく自他ともに中盤だと思います。東京は富田の両脇を狙います。奥埜と野津田が動きますから、どうしてもその背後にスペースができます。ディエゴと遼一が変わる変わるバイタルエリアに入り、フリーな状態でターゲットマンになりますからポストが安定します。まず、このポストの安定性が、現状では東京の試合全体のバロメーターになっています。先制されるまでは、ディエゴにしろ遼一にしろポストが安定していました。それゆえ、晃太郎と慶悟のビルドアップもスムーズですし、室屋と宏介も高く位置取ることができ、洋次郎もよりリスクテイクする積極的なポジショニングができます。

ポストに加えて晃太郎と慶悟もバイタルエリアを自由に使えていました。仙台が守備網を整えるよりもはやくパスを回すことで、リズミカルで無駄のない、スムーズなビルドアップが形成されます。加えて、ディエゴや晃太郎のトリッキーなプレーで局面を打開するシーンもあります。攻撃がスムーズですから観ていて心地よいですし、エンターテイメント性も少なからずあります。ベースとなるサッカースタイルがオーソドックスですから、選手が能動的にあそび心をアレンジし易いのだと思います。

フィニッシュに至ってもリズムは失われません。これは、これまでの東京に無かったことです。むしろ東京の悪しき伝統でした。その意味では東京の長年の課題のうち一つは解決していると言ってよいと思います。ペナルティエリア内でシュートを躊躇する、あるいはパスを選択するというフラストレーションは、気付くと健太東京には皆無です。今日は、少なくともイーブンな状態でのガチンコ勝負においては、東京は攻撃面でも優位性を持つ可能性を示唆してくれていたと思います。

残念ながら無得点で終わってしまいました。威力がありながらも関の正面に行ったシュートも数本ありました。関のポジショニングを称えるべきところもあり、それをもって惜しかったとは言えないかもしれないけど、なにしろシュートを打つことが大事ですから、今日はたまたまゴールに至らなかっただけだと整理して良いと思います。晃太郎やモリゲの宇宙開発もまた良しとし、まずは積極的にシュートを打つチームとしての姿勢に期待したいと思います。

前半はスコアレスのまま終了。

後半も引き続き東京が攻守にイニシアチブを握ります。もしかするとイニシアチブを握ったことが、試合終盤の健太さんの判断に影響したかもしれません。仙台はいくぶんアジャストします。それまで中央に構えていた石原をビルドアップに加えます。中盤に下りてきてポストを受けるようになります。これにより、石原を基点としたパス回しが安定的に行えるようになります。前半はWBが孤立、言い換えると中央に人数をかけるがため、サイドはガチバトルを挑んでいたのですけど、後半はむしろサイドに厚みをかけます。両シャドウと拓馬がWBをフォローして、サイドを打開しようとします。

これが機能しはじめます。仙台が東京守備陣を囲い込むような包囲網を敷くことができましたので、東京はスクエア型の4+4に移行します。これにより洋次郎と両メイヤの位置が下がります。両トップにフォローがない状態になりますので、ポストの安定感が下がります。このためビルドアップが初期段階でスタックします。東京はリスクヘッジのためリトリートします。ゆえに仙台のポゼッションが上がります。

この能動的なデフレスパイラルに対してはいろんな意見があると思います。いまのところ健太東京の絶対的な基本ビジョンですから、まずは受容というか、良しとしたうえでの課題への取り組みを楽しみたいと思います。東京がリトリートしたときにフォアチェックをかけてくるのは、すでにどのチームにも共通の常套手段となっていると思います。東京がプレスにあわててしまうのはチームのクセのようなものなのか、技術的に高い選手が揃っていてなお、今だに変わりません。チームスタイルがオーソドックスになったためか、今日も肝心なところで起きていたパスミスとともに、ことさら目立つようになっています。課題が明確になったとポジティブに捉えたいとは思いますけど、改善してほしいと思います。

それでもペナルティエリアへの侵入はあいかわらず許していなかったので危機感はなかったのですけど、仙台のなかで攻撃を艶っぽくする石原と拓馬の個のクオリティが一瞬の輝きをみせます。

57分。左サイドで作っていた仙台ですけど、チャンスがなく、大岩、平岡と回して右サイドに局面を変えます。平岡はライン際にはる古林にパス。東京陣に入ります。古林は前方をライン際に流れてくる拓馬にスルー。攻撃スイッチが押されます。アタッキングサードに入ります。ボールに追いついた拓馬はドリブルインするとみせかけ切り返し、マークの慶悟を振り切ります。フリーになった拓馬はすかさず中央へクロス。ゴール前に奥埜が入ってきますけど室屋がクリア。ファアに流れたクリアボールは逆サイドを上がっていた永戸に渡ります。このときペナルティエリア内は仙台二枚に東京六枚。完全に数的優位です。でもラインを整えボールを確認することを優先し、するするっとスウェーバックする石原に誰も気づきません。永戸はフリーになった石原にパス。石原は右足ダイレクトで合わせコースを変えます。このシュートはゴール右ポストに当たって、さらに左ポストにも当たってころがりこみました。東京0-1仙台。

拓馬の切り返しがすべてを生み出したわけですけど、まさにこれ一回きりでした。それでも一撃で試合を決めてしまうわけですから、アタッカーの役割というのはおもしろいものです。拓馬は味スタでのプレーにきすものがあったと思います。東京はチームカラーが変わったので惜しむ気持ちはまったくないけど、がんばってほしいと思います。

さて、先制すると仙台は強力です。仙台は、攻撃は結局その後も良くはならなかったのですけど、試合運びはがぜん優位に立ちます。WBを下げた強力な5+3の堅城を築きます。リトリートすることで選手間の距離感が狭くなり、バイタルエリアからスペースが消えます。加えてDFそれぞれが受け持つ対象が明確になりますから、マークをタイトにすることができます。これにより、前半は安定かつ自由にボールをつないでいた東京は、初動からコントロールが難しくなり、機能不全に陥ります。

引いて、かつタイトに来る相手に対する打開策は、現状ではまだ確立できていないのかもしれません。おそらくはビルドアップを省略した長めの裏狙いが、可能性という意味ではまだ妥当だと思います。その意味では、先制されてなお試合を通じてイニシアチブを握れていたことが、その後の作戦選択を誤らせたかもしれません。ただ、今はまだ健太さんはチームを作っている段階だと思いますので、もう少し長い目で見てみたいと思います。前節もそうでしたけど、なんとなく交代選手は戦前の規定に沿っている感があります。具体的には、今日は永井を使いませんでした。もしかすると永井を入れてかき回したほうが可能性があったかもしれません。今日はビルドアップにこだわります。

というわけで健太さんが動きます。ヨネに代えて建英をトップ下に投入します。洋次郎がアンカーに回ります。より技術で局面を打開する可能性に期待したのだと思います。実際に建英のトリッキーなプレーでチャンスを作れていたので、もっと建英を軸にしてみても良いかもしれません。チーム作りという面では、永井とはまた異なるテイストのオプションを、ゴールゲットのための新たなプランとして加えることを期待します。

健太さんが続けます。遼一に代えて敬真を同じくトップに投入します。前線をフレッシュにする意図だと思います。敬真とディエゴはまだコンビネーションができていないように見えます。敬真が動き過ぎるためディエゴが預け先として消えてしまいます。敬真の良さでもありますし、そもそもポストが機能しにくい試合状況でもあったので一概には言えませんけど、敬真とディエゴを縦に配置した関係性を探ってみても良いかもしれません。

さらに健太さんが動きます。室屋に代えて拳人を左メイヤに投入します。慶悟が右メイヤ、晃太郎が右SBにそれぞれ回ります。体調を崩していた拳人がひと足遅れでシーズンインです。この選択は、長めの攻撃ではなくあくまでもビルドアップのイニシアチブを握り、その延長上で質を高めようという意図です。というよりも、拳人をシーズンインさせる考えのほうが強かったと思います。残念ながら今日は機能しませんでしたけど、のりしろはまだまだいっぱいあることを示していますから、どのように課題設定をしてチームを成長させていくのか、今後が楽しみです。

健太さんが打ち手をぜんぶ使ってなお、状況が変わらないことを受け、晋さんが〆にかかります。古林に代えて菅井を同じく右WBに投入します。右サイドをリフレッシュする意図です。

晋さんが続けます。拓馬に代えて西村を同じくトップに投入します。これもトップをリフレッシュする意図です。

健太さんが最後の手を送ります。ヒョンスを最前線に置くパワープレーです。これは、この試合で勝ち点を得ることはもとより、最後までファイティングポーズを取り続けるんだという健太東京のチームビジョンを、あらためてチームに強く根付かせるためのものであり、われわれサポに諦めない姿を示す作戦だったと思います。洋次郎が右CBに下がって晃太郎を中盤に置く、3-1-3-3のようなかたちになります。

それでも仙台の守備が機能していることを確認した晋さんが〆ます。石原に代えてジャーメインを同じくトップに投入します。これもトップをリフレッシュする意図です。

結局、ファイティングスピリットは結実せず、このまま試合終了。東京0-1仙台。

ダイヤモンド型の攻撃的スタイル、拳人の復帰、諦めの悪いファイティングスピリットと、二戦目にしてまた新しい健太東京を見せてくれました。結果が伴わなかったことは残念だけど、いずれも一点の疑問点も無い、受け入れるに資するチャレンジです。

ただ、チームがまったく新しくなりましたから、自信を持つためにはプロセスではなく結果。シュートアテンプトは良くても未ゴール、闘いかたは良くても未勝利であることもまた事実。とにもかくにも、はやく取るべきひとが取り、そしてひと試合でもはやくチームが勝利することを強く願います。チーム作りの軌道はそれからです。

開幕ホーム連戦のアドバンテージは一分一敗に終わりました。次節はいよいよ今シーズン初アウェイ。参戦しないけど、参戦しないときに限って勝つながれがここ数年ありますから、期待します。


小金井公園の梅2018

2018-03-04 00:17:14 | まち歩き

今年の冬は、ときおり初春のような暖かさがありはしたものの、おおむねはずいぶんと寒かったような気がします。

恒例の梅まつりは先週終えたのですけど、まだ満開にはほど遠かった地元小金井公園。

早春の候、弥生を迎えた最初の週末。ようやく紅も白も、満開のときが訪れました。

それでは小金井公園梅園の百花繚乱をまいりましょう。

品字梅。

八重野梅。

古城の春。

水心鏡。

緋の司。

和蠟梅。

蠟梅。

小梅。

長寿。

八重冬至。

紅千鳥。

鴛鴦。

竜眠枝垂れ。

見驚。

一重野梅。

舞扇。

春日野。

満月。

豊後。

月の桂。

白加賀。

芳流閣。

曙枝垂れ。

浮牡丹。

例年は、紅い梅花が咲くころには白梅花が散っているのですけど、今年は満開が遅かったせいか、白も紅もいっせいに咲き誇っていて、豪華でした。

春がくるのが待ち遠しい、早春の香りでした。