1)STOEMBRINGER
2)LOVE DON'T MEAN A THING
3)HOLY MAN
4)HOLD ON
5)LADY DOUBLE DEALER
6)YOU CAN'T DO IT RIGHT
(WITH THE ONE YOU LOVE)
7)HIGH BALL SHOOTER
8)THE GYPSY
9) SOLDIER OF FORTUNE
ディープ・パープルの通算11作目(スタジオ盤としては9作目)。
また第3期ディープ・パープルのメンバーによる、2作目です。
前作『BURN』(記:CD日記 '70洋楽編 # 44)では、気迫の感じられる、ファンキーなHRが聴けました。しかしこの作品は
より一層ファンク度が増していますが、気迫という点では、前作よりやや控えめになり、少々地味な感のある作風となっています。
3) では、グレン・ヒューズの1人のVoによる、穏やかなバラード曲が聴けます。
デイヴィッド・カバーデイルと、ヒューズとのツイン・ヴォーカルの素晴らしさは、どの曲でも聴けますが、私はファンキーな6) のサビで聴けるツイン・ヴォーカルが最高だと思います。
さて、この作品の中でも異彩を放っているのが、ラストの9) です。アコースティック・ギターのイントロで始まり、“ディープ・ヴォイス”の持ち主である、カバーデイルの1人のVoによるバラード曲。とても寂しげなバラードで、曲順のラストということもあり、お別れの曲にも聞こえ、聴いていてグッとくるものがあります。カバーデイルもこの曲がお気に入りのようで、後年、ホワイトスネイクでも、歌っています。もしかしたら、このアルバムの中で、一番完成度が高く、またこの曲を聴くだけでも、このアルバムに触れる価値があるかと思います。
この頃のパープルは、メンバー間がギクシャクしていたようで、この作品を最後に、デビュー時から在籍していたギターの
リッチー・ブラックモアが脱退します。
私だけかもしれませんが、9) は「この曲を録ったら、俺は辞めるぜ」と、リッチーの別れの曲のようにも響きます。事実、リッチーはこのアルバム・セッションと併行して、次のバンド、レインボーのレコーディングを、同じ建物内の別スタジオで、“露骨に”行っていたという逸話もあります。気難しい屋のリッチーらしいですが…。
私個人は第3期パープルが一番好きなので、もう少しこのメンバーによる作品を聴いてみたかった気がしてなりません。
[CD日記 '70洋楽編 # 48]
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