かくれて咲く花

~凛として~

"The hard is what makes it great."

2014-02-23 22:27:33 | Weblog

ああ、なんてなんてなんて我らが真央ちゃんは素晴らしいんでしょう

私「うめ」は、真央ちゃんの演技を見ては泣き、真央ちゃんの会見を見ては泣き、記事を読んでは泣き、バンクーバーに続いて泣きっぱなしでございます

銀メダルのときにも書いたのですが(こちら)、本当に真央ちゃんは常に最高レベルを目指して努力を重ねて、ジョアニー・ロシェットさんのことばを借りれば、一生忘れられない素晴らしい演技を私たちに見せてくれた。我々がどんなにことばを尽くしても、やっぱり同じ競技者として真央ちゃんを応援し、賛辞を送ってくれた海外の選手のみなさんの言葉のほうが、真央ちゃんにとっては何より嬉しかったんじゃないかなあと思います(→まとめ記事)。とりわけ真央ちゃんも会見で「憧れの選手」と認めたロシアのプルシェンコさんが“real fighter”と評したとおり、そしてタラ・リピンスキーさんのことばをお借りしながら付け加えれば、"This is the Mao we know, and this is the Mao we will forever remember”だと思います。

もう私なんかがあれやこれやことばを綴るよりも、この荒川静香さんのインタビューに答える真央ちゃん(その1その2)を是非ご覧ください。試合を終えて、フリーの演技は100%満足だと言い切る真央ちゃん。しかしそれは「望んではなかったけど、ショートがあったからこそ」であり、また「やることはやってきた」「たくさん練習してきた」からであったことが、真央ちゃんの表情にすべてが凝縮されていて、「本当にこの4年間の努力が実ってよかったね真央ちゃん」という思いでいっぱいです。もちろん結果として、メダルを持って帰れなかったことは「日本代表として申し訳なかった」と言う責任も真央ちゃんは感じているのですが、だけど私はファンとして、真央ちゃんにこれ以上のプレッシャーや心の負担をたとえほんの微量であってもかけてしまうことは自分も苦しくなるくらいだったので、「金メダルを取ってほしい」と口に出すことはできなかったです。「真央ちゃんが一番」といつも思っていますし、実力的には真央ちゃんが世界一だと思っていますが、NHKのフィギュア解説委員がおっしゃってたように、金メダルが取れるかどうかというのは運というか、名選手でも金メダルを取れなかった選手はミシェル・クワン選手など何人かいて、でも彼らは記憶に残る演技をたくさんのこしてきたと。このNHKの方は「女子フィギュアスケート史に残る最高傑作のひとつ」と評してくださり、次のオリンピックにも出て「キムヨナの前で金を獲ってほしい」とまでおっしゃっていて、よくぞ言ってくださったとも思ったのですが、だけど真央ちゃんにとってはあくまでも「自分との戦い」なんですよね。「バンクーバーの時の自分にリベンジできた」という真央ちゃんのことばを聞いて、「倍返し」とかいうおぞましい考え方が流行するような世の中で、もうそんなことばを使うことすら恥ずかしいと思う人が増えてくれればいいと願います。

この記事のタイトル"The hard is what makes it great.”というのは、映画「プリティ・リーグ(原題:A League of Their Own)」のセリフから。この映画は第二次世界大戦中、男は戦場へ行ってしまっているので、銃後の(アメリカでこういう表現をするのかどうかはわかりませんが)婦人たちによる「女子プロ野球」が編成され全米を興行するというお話。そのなかで、飲んだくれの監督(トム・ハンクス)が、家庭の事情で大事な試合を前に去ろうとするナンバーワンプレーヤー(ジーナ・デイビス)に言うんです。ジーナは「私がいなくても試合はできるし、それにこれくらい誰だってできることよ」と言うけど、本当は野球が大好きで辞めたくないし、彼女の実力は突出していて誰もまねできることではない。そこでトム・ハンクスは「誰もができるような簡単なことをやってるんだったら値打ちはない。誰もができないこと、難しいことをやるから価値があるんだ」(記憶ではこんな字幕だったと思います)と。それを"The hard is what makes it great.”という短い、だけどとてもパワフルなひとことで表現する英語の魅力もあわさり、私はこのセリフに真央ちゃんを思い、そして自分自身でもやっぱり難しいことに挑戦しなきゃ意味ないな、と今年はじめにこの映画を観て改めて思ったのでした(この世に「たまたま/偶然」なんてなくて、ちょうどいい具合にケーブルでこの映画をやっていて、もう20年くらい前の映画なので、当時観たときとはまた違うたくさん響くところがあって、いい映画でした)。

フリー後のインタビューで真央ちゃんは、ショートの演技を「取り返しのつかないことをしてしまった」と言って悔やみながらも、だけどフリーで「できると信じて、自分が目指してきた演技ができた」と、本当に凡人には到底わからない域の困難や葛藤を乗り越えて、そして自分が納得できる演技ができた喜びが内側から溢れていて美しかった。こんな最上のものを見せてもらって、真央ちゃんは「恩返し」なんていう言い方をしてたけど、私たちファンにとっては真央ちゃんの笑顔が輝くだけで幸せです。そしてなにより真央ちゃんは未来のスケーターに最高のお手本を、目指すべき最高峰を示して、完璧にその高みを登ってみせてくれました。 真央ちゃんは神様がお与えになられたギフトを努力して磨きをかけて、困難を乗り越えて、自分にとって最高の演技をやってのけたことで、世界にも素晴らしいギフトをのこしてくれました。本当に、what a gift!!!

つらいとき、真央ちゃんはこんなふうに自分に言い聞かせながら苦しい道を歩んできたのだという。

どんなに辛くても、試合はやってくる。自分が浅田真央であることから逃れられない

私はこのことばが一生忘れられないし、自分の魂に刻み込んで、尊敬する真央ちゃんに少しでも近づけるよう、自分自身と戦い、向上の努力を続けていきます。「できる」と信じて。そして、難しいことをクリアしてできたときの喜びもまた格別であることを思い出し、だからこそ挑戦は楽しいという牡羊スピリットですすんでいきます

8トリプル。荒川静香さんがおっしゃっていたように、これまで誰も成し得なかった、そしてこれからもできる選手が出てくるかどうかわからないような難しいプログラム。これが真央ちゃんが4年間目指して、「自分がやりたかった最高の演技」だったんですね。本当に気高く美しく、最高でした。真央ちゃん、あなたは世界一のスケーターであり、そして私の心のヒーローです

ありがとう真央ちゃん We love you!!!


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