先端技術とその周辺

ITなどの先端技術サーベイとそれを支える諸問題について思う事をつづっています。

アジア企業、純利益10年で3倍

2018年05月18日 14時43分05秒 | 日記

日本経済社が選んだアジアの好調企業300社Aisa300の増収増益ぶりが際立っている。トップ10者は下記のようになっている。

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日経の朝刊によると、アジア企業、純利益10年で3倍 という。アメリカも中国も2019年以降、景気下降の予想が多い中、アジアが景気をけん引する事になるのだろう。
アジア企業が、域内で拡大する内需を原動力に成長している。主要上場企業「Asia300」の2018年度純利益は2期連続で過去最高となりそう。純利益額は過去10年で3倍に膨らむ。アジアの中間層の消費拡大の追い風を受ける消費財や自動車メーカーが業績を伸ばす。利上げや金融緩和の縮小で先進国経済の行方が不透明ななか、アジアがグローバル経済のけん引役となってきそうだ。

18年度の純利益は前年度に比べ18%増える見通し。Asia300の業績は、中国経済の減速を主因に15、16年度と減益が続いた。中国が復調したうえ、アジア経済が輸出から内需主導へシフトしたことが、2期連続の最高益につながる。

 低価格小型車「ナノ」の失敗などで苦境に陥ったタタ自動車が復活している。17年に販売を始めた小型多目的スポーツ車(SUV)が大ヒット。小型車ほど安価ではないが、悪路が多いインドで顧客のニーズをつかんだ。

 

ナノ(手前の車両)はタタの大衆層向け戦略車(ムンバイのショールーム)

ナノ(手前の車両)はタタの大衆層向け戦略車(ムンバイのショールーム)

 1人当たり国内総生産(GDP)が2千ドルに達するインドでは、家電製品や自動車などの売れ行きが加速し始めている。「インドは(自動車の)需要が非常に強い」とバラジ最高財務責任者(CFO)は話す。国内販売の改善が評価され、アナリストの18年度純利益見通しは7割増に達する。

 「高級化路線を推し進める最初のブランドになる」。中国のビール最大手、華潤ビールの候孝海・最高経営責任者(CEO)は3月末に発売した高級ビール「勇闖天涯」の売れ行きに期待を高める。価格を8元(約140円)と主力商品の4倍に一気に引き上げた戦略商品だからだ。

 上海や北京のレストランでは、日本円換算で1700円を超える1杯100元のクラフトビールが若者の人気を集めるなど、中国のビール業界は高級志向が高まる。市場は、華潤ビールの価格戦略を評価、18年の純利益が81%増えると想定する。

 

華潤ビールの候CEOは高級ビール「勇闖天涯」の売れ行きに期待を高める

華潤ビールの候CEOは高級ビール「勇闖天涯」の売れ行きに期待を高める

 タイでセブンイレブンを運営するCPオールは日本に次ぐ世界2位となっている店舗数をさらに増やし、21年に1万3千店にする目標を掲げる。地場商店と比べたセブンイレブンの品ぞろえや利便性に対する評価は高い。所得水準が高い首都バンコクだけでなく、「地方や隣接国との国境周辺なども経済成長の潜在力が大きい」(CPオール)とし、手薄だった地域の出店を急ぐ。

 リスクは米金利の上昇だ。急激な上昇は、ドル建て債務が多いアジアからの資本流出につながりかねない。

 保護主義の高まりもリスクだ。18年に利益倍増を見込む韓国の起亜自動車は、17年に在韓米軍へのミサイル迎撃システム配備問題で中国販売が急激に落ち込んだ反動増の側面が大きい。米中摩擦が広がれば、アジア域内の需要に響く。すでにハイテク企業の一部には業績拡大に一服感が広がっている。

 比較が可能な283社を対象にし、18年度(一部17年度含む)はアナリスト予想を集計した。

 投資家のアジアに対する成長期待は強く、株価は上昇トレンドにある。Asia300をベースにした株価指数「日経アジア300指数」は4月末までの1年間で20%上昇し、最高値圏にある。上昇率は日経平均株価(17%)やダウ工業株30種平均(15%)を上回る。

 国際通貨基金(IMF)によると、タイの1人当たりGDPは17年で約6500ドルと日本(3万8千ドル)の2割以下。アジアは大都市への一極集中が特徴だ。タイの首都バンコクは約1万6千ドル(15年時点)、中国では上海が約2万ドルと先進国の水準に近づきつつある。購買力は大きい。

 
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