鉛中毒

2015-10-30 14:04:15 | 日記
重金属のひとつである鉛による中毒症。古くは、小児性鉛中毒症や乳児の鉛脳症などの事例、牛や犬の偶発的鉛摂取による中毒事故の事例が知られている。
野生動物の鉛中毒では、狩猟の盛んな欧米諸国、特に米国では、湖沼に堆積した鉛散弾を砂や砂利(グリット)と間違えて摂取した水鳥の鉛中毒が知られており、1976年の調査では、鉛中毒による水鳥の死亡数は毎年160~240万羽にのぼると推計された。また、鉛弾に当たったり鉛散弾を採取した水鳥を猛禽類が捕食することによる二次的な鉛中毒症も発生し、1991年の猟期から鉛散弾の使用が規制された。
日本では、1989年と1990年に、北海道美唄市宮島沼でオオハクチョウやマガンが堆積した鉛散弾による鉛中毒症で大量死した。また、1996年頃から北海道で、鉛製ライフル弾を受けたエゾシカを採食したオジロワシやオオワシなど、猛禽類の鉛中毒症も発生している。このため、2000年の猟期から水鳥猟での鉛散弾使用禁止地域を都道府県が指定することとされた。エゾシカ猟についても2000年の猟期からは鉛製ライフル弾が、2001年の猟期からは鉛製散弾も使用が禁止された。

待機電力

2015-10-30 14:03:10 | 日記
家電製品などで、時刻・温度・時間などのモニター表示や内蔵時計、各種設定のメモリーの維持などのために常時消費されるスタンバイ電力をいう。
微弱であるとはいえ、一説によると、家庭消費電力の10%以上が待機電力で消費されているといわれる。待機電力は、家電製品では、リモコンではなく直接主電源の電源を切るか、もしくは徹底するならばコンセントを抜くことにより不必要な電力消費を抑えることが出来る。

トリフェニルスズ化合物

2015-10-30 14:01:58 | 日記
スズ原子に3つのフェニル基(ベンゼンの水素1個をスズと置換した構造)が結合した化合物の総称で、防黴剤、防汚剤、農業用殺菌剤などの用途がある。
トリフェニルスズ脂肪酸塩など7物質が、「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律」(1973)の第二種特定化学物質に指定されている。また、トリフェニルスズは環境ホルモンとしての疑いが持たれている。
なお、化学物質審査規制法以外の法令等による規制では、水質汚濁防止法(1971)の要調査項目として、毒物劇物取締法(1950)における劇物として規制され、廃棄物処理法(1970)においても有機塩素系化合物として規制される可能性がある。

ディーゼル排気粒子

2015-10-29 14:17:05 | 日記
ディーゼル自動車から排出される粒子状物質のことをいい、発がん性、気管支ぜんそくや花粉症の増悪等の健康影響が懸念されている。従来は「ディーゼル排気微粒子」と呼ばれていた。
炭素と灰分から成る固体粒子の集合であり、未燃燃料、潤滑油、不完全燃焼生成物、熱分解生成物などが含まれる。また、燃料中の硫黄分の一部がSO3まで酸化して硫酸や硫酸塩の形で粒子状物質の中に存在している。その質量の大部分は粒径0.1~0.3μmの範囲にある。
2002年3月の「ディーゼル排気微粒子リスク評価検討会平成13年度報告」によれば、健康リスクの評価のまとめとして、「これまでの知見を総合的に判断して、ディーゼル排気微粒子の人に対する発がん性は強く示唆されていると考える。」と結論づけられている。