レアアース

2017-12-08 15:17:36 | 日記
 「レアアース」とは、「希土類元素」の酸化物や塩化物のことで、元素の周期律表の第III族に属し、原子番号『21』のスカンジウム、『39』のイットリウム及び『57』ランタンから『71』ルテチウムまでのランタノイド15種を含む17種類の元素の総称である。発見当初(18世紀末)それまでの土類・鉱石に比べ希少であったので「希土類」と名づけられたといわれている。これらの元素は単体として分離することが難しく、混合物(ミッシュメタル)として利用されることが多く、全体を「レアメタル」の1種として分類している。
 世界全体での埋蔵は、中国やアメリカ、オーストラリア、ブラジル、インドなどに偏在しており、いわゆる貴金属ほど希少ではないが、採掘や精錬に伴なう放射性物質(トリウム)の扱いなど環境対策が重要であり、生産がコスト高になることから、中国の寡占化が進んだとされている。
 2010年9月、中国(埋蔵量は世界の約30%、生産量は90%超)が、輸出停止するという事態を受けて世界的に関心を呼んだ用語である。
 「レアアース」は、ネオジム磁石のような超強力磁性体がハイブリッドや電気自動車のモーターに使用され、セリウムやサマリウムのように自動車の排出ガス浄化用触媒として使用されるなどハイテク製品に欠かせない物となっている。

白化現象

2017-12-08 15:15:56 | 日記
サンゴと共生している藻類(褐虫藻)の放出によりサンゴが白く見える現象。サンゴは共生藻類によって色づいて見えるが、サンゴが何らかのストレスを受けると共生藻類が追い出され、藻類の色素を失うために白く見え、この状態を白化現象とよんでいる。一時的な白化ではサンゴは死滅していないため、再び共生藻類が戻って色彩を取り戻すが、白化が長期化すると共生藻類からの栄養分が途絶えてサンゴ自体も死滅する。
 白化現象を引き起こすサンゴのストレス、すなわち白化現象の原因には不明な点も多いが、地球温暖化で加速化したエルニーニョ現象などによる海水温の上昇が指摘されている。また、細菌やウイルスなどの病原菌起源説も指摘され、これを特に「ホワイトシンドローム」と呼んで区別することもある。
 なお、陸上の開発による赤土流出など水質汚濁の影響やオニヒトデの食害などによってサンゴが死滅し、白化した光景が出現することがある。近年では、世界最大のサンゴ礁として世界遺産にも登録されているグレートバリアリーフ(オーストラリア)や沖縄県の石西礁湖など、世界各地で大規模なサンゴの白化現象が報告されている。


海洋プランクトン

2017-12-08 15:14:04 | 日記
海洋に生息するプランクトン。大きく、植物プランクトンと動物プランクトンに分けられる。
植物プランクトンは光合成に必要な光が届く海表面から水深数m?150mまでのごく限られた水域だけに生息し、生産者として海洋の膨大な生物量を支えている。また、動物プランクトンは、表層から深海層まで広く分布しており、一次消費者として植物プランクトンを餌とし、魚類などの餌となる。植物プランクトンには珪藻類、渦鞭毛藻類、藍藻類などが含まれ、動物プランクトンには有孔虫やクラゲ、オキアミ、ミジンコなど、原生動物から原索動物まで多彩な分類群が含まれる。
瀬戸内海や東京湾で大量発生し、赤潮を引き起こすのは、渦鞭毛藻類や珪藻類などの植物プランクトンである。