その２３６．仕事は愛だ。

仕事は愛だと思う。
誰かに喜んでもらうためにするものだと思う。
「ありがとう」とか「ご苦労様」と言ってもらえるよう
最善を尽くすのが仕事だと思う。
それは社内の先輩に頼まれ事をした時も同じである。
愛がないと仕事とはいえない。

さりとて難しく考えることはない。
まず仕事をもらったら、
中学生の英語の授業でならった５Ｗ１Ｈに整理する。
新人が仕事を理解するには、
与えられたミッションを５Ｗに整理するのが一番よい。
まずは「いつ（When）、どこで（Where）、だれが（Who）、
なにを（What）、なぜ（Why）」の５Ｗに整理する。
５Ｗに整理できない時は、明らかに情報不足なので、
先輩に聞くことで補う。聞いてもたいていの先輩は怒らない。
むしろ「前向きだ」と勝手に思ってくれる。
こうしてまず５Ｗに整理できたら素早く仕事に取りかかる。
先輩も新人にはあまり多くを求めていないので、
まずは可能な限り素早く行う。
５Ｗに整理できるようになるのにあまり時間がかかるようだと
「できねぇ奴」のレッテルを貼られるので注意すべし。
また、理解できていないのに迂闊に何でもかんでも
「はい」を言わないこと。
わかったフリはすぐに見破られる。
わからないことはその場で聞くべし。

そして何よりも大切なのは「報告」。
結果ではなく途中の進捗報告が大切なのだ。
なぜなら途中で報告すれば先輩は必ず方向修正してくれたり、
ヒントをくれたりする。ある意味大きなお世話だが、
結構ためになることもある。ここは素直に聞くべし。
他人の知恵で仕事を自分の中に取り込むことができるから
「報告」を侮ってはならない。
スポンサーに対しても進捗報告は大切で、
これが後々「安心感」につなかる。
また急ぎの仕事では、
逆にスポンサーにプレッシャーをかけられるので
自分の時間をたくさんとれることにもなり、
結果「ＯＫ」となる。

５Ｗの次のステップは１Ｈ（How）である。
与えられた仕事を「どのようにして」行うか？
方法は無限にある。結果も無限に広がる。
実は１Ｈはセンスに関わるので経験を積んだからとて
毎回キマルわけではない。
まぁ経験で何とか補えることもあるのだが…。
やはり１Ｈはセンスに左右される。
できる奴はセンスがあるのだ。
ではセンスのない者がセンスを得るにはどうすればよいか？
無理難題だが、努力するしかない。励むしかない。
実は多くの人は一生懸命励んで今の地位なり、
今の能力を獲得している。
センスのある人間は、漫才もできるし、映画監督にもなれる。
センスのない人間は励んで、５Ｗを可能な限り素早くつかんで、
一芸に徹することだ。秀でるまで徹しなければならない。

仮に今は儲かっていても、燃料を補給しなければ、
世界一安全だと言われるジャンボジェット機でさえ
必ず墜落するように、いつかは儲からなくなる時が必ずやってくる。
その時に、例えセンスがなくても、一芸に秀でる努力をしていれば、
窮地から必ず脱出できる。
仕事とはそういうものだ。
いまだに２０歳の人間国宝はいない。
一芸に秀でるように日々励むから、
８０歳になった時に誰にも負けない強靭な精神力がついている。
その精神力に対して人間国宝という称号が与えられるのだと思う。
もちろん技術に与えられるのだが、その技術とて精神力の賜物である。
精神力に比べれば技術なんて、通過点に過ぎない。
精神力を高めれば高めるほど、技術力は高くなるものだ。
ということで本年４月に入社した諸君、励めよ！